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わたしは「こう読んだ!」 Vol.1 『からだ・こころ・生命』 木村敏 

大学院生時代、「こう読んだ!」と残しておきたくて、FBを活用して読書記録を書いていました。どう読んだかを他の人に伝えようとすることで、自分の記憶にも定着するのではないかと思って始めたものです。博論を書くうちに、それどころではなくなって1年ほどで書くのを辞めてしまったのですが、その後新たに読んだ本も少しずつ追加して、ここに書いていこうと思います。もちろん、読むもの全てを書くことは難しいので、一般書籍を中心に書いていきます。

あくまで「こう読んだ!」なので、内容はほとんど書いていません。結局、記憶の定着とまではいきませんでしたが、もう一度読み返すときの道しるべ程度にはなりそうです。本が好きな方は、ぜひ、お付き合いください。

ここからは、2021年1月にFBに書いたものです。
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1回目は、木村敏の本です。一般書籍を中心にといいながら、いきなり学術書になってしまいました。でも、講演の記録なので、とてもわかりやすいので紹介します。「主観」と「主体」、どちらも「subject」の訳語だけど、どこでどうして分かれたのかといった「主観」「主体」概念の説明から始まり、「間主観性」、そして本題であるヴァイゼガーの「相即」の説明へと続きます。「相即」とは、環境世界との間で保っている接触のことです。「相即」において主体は、非連続的に、と言ってもそれが連続することで、常に成立していくというのが、ざっくりしたヴァイゼガーの主張です。そして、その「相即」が保たれている境界とは一体どこにあるのか・・・。ここが今回、私に一番ヒットした部分です。内容はあえて書きませんが、やっとたどりついた〜というのが実感です。この本に出会えてよかった!

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