「やらないこと」をやることも必要
「職場に行けば仕事が気になるし、やるならちゃんとやりたいから、定時で帰るのがすごくストレスで……」と友達が言った。
ここ数カ月働きすぎだったせいか、何でもない時に突然涙が止まらなくなるなることがちょこちょこあったという。その発作は決まって夜に来ていたそう。けれどある時突然、それが出張中に起きてしまい、しばらく会社を休んでいた。
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冒頭の話をしたのは復帰してから2~3週間が経った頃。しばらくは定時退社が義務付けられ、周りの先輩や上司が、彼女に無理をさせないよう、「そろそろ時間だよ」なんていつも話しかけてくれるという。けれど逆に、“自分の仕事もきちんとやりきれないこと”が今度はストレスになってしまい、あまり体調がすぐれないと言っていた。
「夢があってついた仕事ではないし、仕事人間にはなりたくないんだけど、でもやるからにはしっかりやりたいし、嫌いではないからねぇ」と話す彼女。責任感が強かったり、しっかりしている子にありがちな、「投げ出せない弱み」みたいな部分なのかもしれない。
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彼女にとってやらなきゃいけないことは、「やらないこと」そして「考えないこと」なんだろうなと思った。
「やらなきゃ」と思っている仕事は、彼女の”ありたい姿”から見ると、やればやるほど遠ざかってしまう。身体を壊したのは今回だけではないし、続けることで楽しめているかと言われると、どうやらそうでもなさそうだ。「やらなきゃ」と言って働き続けたところで、ふとした瞬間に「私、何やってるんだろう……」と考えてしまうような気がする。今の状態で仕事は、「やるべきじゃないこと」に入る。
しかし現実は、「やらないこと」と決めて無理やり帰り、それがストレスになってしまった。難しいけれど、「やらないこと」に対して「考えないこと」をしなくてはいけない。
目の前にある仕事が終わっていない。忙しそうに働く周りの人に任せて帰る。または、明日の自分に負担をかけてオフィスを出る。それでも自分はこれで良いんだ、やらない選択肢を取るんだ、と思うこと。ひょっとしたら行動を起こすより難しそうだ。
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やるべきことに迷子にならないためにも、自分ってどういう生活がしたいんだっけ、とか、何を大切にしたいんだっけ、というのをはっきりもっておくことが重要な気がする。重要で、かつ見つけるまでに、とても時間のかかることだ。
今あるこの問題、この仕事は、本当に今、解決する必要があるのか。自分がやりたいことと、それに対してやらなきゃいけないことは何なのか。
楽しく健康に生きたいだけでも、考えることは避けて通れないなぁと思った次第です。
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