見出し画像

知識よりも自分の意見

「モリ王、車詳しい?」

先日、お世話になった人(今は飲み友達)から、こんなメッセージをもらった。ちなみにモリ王とは私のこと。彼を含めカメラマンさんと3人で遠方出張へ行った時、夜にやった大富豪で私が連続勝ちしたことをきっかけにそう呼ばれ始めた。「もりやさん」と言われるのはちょっと寂しい。だからあだ名で呼んでもらえるのはありがたいけれど、モリ王……と疑問が残っていたりもする。

車は全然詳しくない。車を見て言えるのは、ベンツとか、トヨタとかそんなレベルだ。あとは正面から見た表情が可愛いのか、可愛くないのか。もう何年もペーパーゴールドなので、アクセルとブレーキの場所もちょっと自信が無い。

「なんだまた役に立たないなぁ」と、返信するのを少し、ためらってしまった。

とはいえ相手はお世話になった人。さらにもう既読マークが付いている。「車、全然詳しくないです」と返すと、「詳しくない人を探してた!」という返信がきた。車に詳しい人がチョイスしたものは、詳しくない人から見てどう映るのかを知りたかったそうだ。

無知が悩みだったりする私は、「知らないこと」は誰の役にも立たないだろうなと思っていた。何かを聞かれたときに「わからない」と答える回数、相手にとって当たり前の知識が、私には未知との遭遇だった頻度。知っていることの方が少ないんじゃないか?と思うくらい経験してきた。話が進まなくなることをおそれ、知らなくても聞き返すことがはばかられてしまうくらいだ。

そんな「もっとインプットしなきゃ、情報貯めなきゃ……」とコンプレックス盛り盛りの時に「知らない人ありがたい」メッセージをもらった。

✳︎

「よく知らない状態で言う意見は、新しい切り口に気づかせてくれるときがある」と、新人時代によく聞いていた。当時はふぅん、と思って聞き流していたけれど、「知らないこと」ももしかしたら貴重な意見として役立てられるのかもしれないな、と思う。知っている人にはわからない別の観点があるし、わからないからこその疑問もある。ちょっと奇抜な意見が言えるのは、知らないからこその特権とも言える気がする。

そして知っているか、知らないかは、場面によってあまり重要じゃない時もある。そんな時は、今もっている情報をもとに「自分はどう思うか」が求められているのだろうなぁ。

ーーーーーーーー

毎日数人でお題を決め、noteを書いてます。ハッシュタグは #毎日note
テーマ #他者と代替え不能な自分の弱み

最後までありがとうございます!いただいたサポートは、元気がない時のご褒美代にします。