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「苦手だから」で終わらないで

チームで何かを行うのは、自分の不得意分野を補ってくれる利点もあるけれど、他人と自分を比べがちな人にとっては結構厳しい世界だと感じる。だから私はそれを、「苦手だから」で極力避けてきていた。

自分の“得意分野”がはっきりしていないと、チームに何も貢献できないと思ってしまう悪い癖がある。ほかの人が活躍したり、頼られているところを見ると、途端に自信がなくなってしまう。細かい事務作業なら自分でもできるかも……なんて引き受けてみるも、働きかける内容に反応がもらいづらく、余計自信を打ち砕かれて、友達にうじうじ電話をする私が悲しいほどくっきり想像がつく。

周りが積極的に動いてくれない時には、どうして協力してくれないの!? なんてヒステリックにもなりかねないので、私は誰かと1対1で働いたり、自分だけに依頼されたことをコツコツこなしていくのが一番相性がいいのかもしれないと思うことが多かった。


そんなことを思っていた矢先、昨日の旅祭のトークショーで話していた高橋歩さんの言葉が、心の隅っこにしっかり居座った。

矛盾するようだけど、と前置きを置いて彼は、「みんなのおかげで出来たことがほとんどだけど、自分一人になってもやりきるって気持ちでやってる」と話す。そして、「職人みたいに一人きりでコツコツやるのは苦手だけど」と笑いながら続けて言った。

いくつか著書を読んでいても伝わるほどに、彼は「自分一人になってもやり切りたいこと」に、とにかく熱量を注いできた人だ。私はそんな姿にすごくあこがれて、それを真似して旅をしてきたはずだった。

とはいえ一人旅は誰かとチームを組んでいるわけでもないので、みんなを巻き込んで、熱量込めてやりたいことがあっただろうかと疑問に思った。

会社に言われてることだから、とか、みんなで始めたことだから、とか、多分「これはどうしても達成したい」みたいなことってあんまりなかったんじゃないかなぁと思う。特に社会人になってからは余計そうだ。「会社の方針だから」でやることが9割だったような気がする。

だからこそ、周りがどんな評価を受けているかだったり、自分に仕事があるかどうかばかりが気になるのだろう。

大事なのは、チームで成し遂げた先にあるアウトプットの形。みんなでその方向を見て、一緒に目指していくこと。そして「アウトプットした先の世界が大事」だと、みんなが思っていることが大切なのだろう。それに加えて、「自分一人になってもやりきる」精神があれば、誰かが途中でリタイアした穴も、自分が率先して埋めに行くようになるのだろうなぁと思う。

何かを始めたり、仲間を集ったりするのに一番大事なことは、「これを成し遂げたい」という熱量。それがあれば、周りがモチベーション下がった時にも左右されないし、みんなを引っ張っていく力も自然とついてくる。

そのうえで、「みんなのおかげで出来た」という感謝があったら、それはもう最強のリーダーなんだろうな。

「苦手だな」で終わらせないで、チームでやること増やしてこ。


#毎日note

#チームでやるということ

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