きっと特技を見つけてほしいんじゃなくて
「自分の得意分野がわからない」と、編集者の先輩にこぼしたことがあった。夜な夜な電話をさせてもらった時のことだ。できないことや苦手なことは次から次へと出てくるのに、「自分の特技は?」と自問すると決まってなにも言えなくなる。
悩みに悩んで1度、友達に「自分は他人にとってどんな存在になればいいのでしょうか」と聞いたことがある。その時の答えは簡単、「いるだけでいいよ」だった。「いるだけでいい」なんて今思えば最高の言葉で、どんな自分でも受け入れてくれる友達だったのに、当時はその答えに