今の保育園に必要なこと

新しい保育園に勤務し始めて1週間が過ぎました。過去の2園は社会福祉法人でしたが、今回は、株式会社の保育園を選びました。色々と違いを感じています。
私は福祉を学んで来なかったし、教育分野での学びしかなく、社会的養護に興味を持ってからは独学や勉強会で学んでいるだけなので、福祉業界に関しては新参者です。


平成30年に保育士免許を取って、気付けば保育園も3箇所目の経験になりますが、保育士の古くからある奉仕精神の元に成り立っている労働環境に疑問もあり、また、それが子どもの最善の利益を守っていることに繋がっていないことが、一番の問題で見過ごすことも出来ません。


今、私のように試験組の保育士が他業種から保育業界に入って来て、現場のあらゆる違和感を訴え出しています。既にその場を去って行かれる方さえいらっしゃる。それだけ、保育業界の労働環境は現代に於いて、改善すべき点がかなり多い。それでも新卒で社会人になった若い保育士さん達は、初めて入職した保育園での決まりや常識を保育士あるあるとして受け入れ、サービス残業を続け、理想と現実との間に疲弊して去って行く。とてももったいない現状があります。
長く保育士をされているベテランの保育士さんの中でも時代に応じて変化と学びを続けておられる方々は尊敬すべき先輩です。新しい視点での気付きと保育の歴史の残すべき良い点を融合させた中身の刷新が必要です。


待機児童問題が話題になって、多くの小規模保育園が出来ました。都市部や地方によって違うのかもしれませんが、もう待機児童問題は解消されつつあります。少子化も拍車をかけて来るかもしれません。そうなった時に生き残る保育園はどこなのか、それに目を向けた時、時代の流れに沿った理念をもち、未来を担う子ども達を大切に主人公に考える保育園なのだと思います。
今までのように集団生活をする為の一斉保育、軍隊のように過ごさなければならない時間、我慢を強いられることの多い保育は、現代において必要ではなくて、大人の都合によるものとなります。


これからの保育は、より高い保育士の質が必要になって来る。子どもへの働きかけをどのようにしたら子どもの心が豊かに育ち、感情表現や創造に対する表現も子どもが主人公となって自由に出来るような環境。そして様々な子どもが多様性を受け入れられる小さな社会を保育園の中に見ることが出来るか。


私は、今の保育園が、子ども視点に立った保育を大いに推進している事に入職してから気付きました。大元の株式会社は、これからの時代にどのような保育が必要なのか、子どもの成長を科学的根拠の元に研究している部署があり、その理念が、各保育園に降りて来ています。園長先生は毎日のように連絡ノートに子ども達への言葉がけ、対応に対する注意点を記し、各保育士に振り返りを求めています。私は今までの保育園経験の中でも、特に子ども中心の考え方をして来たつもりでしたが、更に立ち返ることも多く、この転職に満足しています。


マルトリートメント(不適切な養育)のない保育園。ここで過ごす子ども達の感情表現は、実に豊かで自由で、見ていて笑いが溢れてしまいます。以前感じたような、厳しく統制されたり叱られたりしているシーンを見たことがありません。私もそのような環境の中、更に専門職としての自分を高めて行きたいと思います。

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