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謙虚なキンモクセイの誘惑

このところ
季節柄、キンモクセイの香りをよく嗅ぐ。

マスク越しにもその香りが鼻に抜けていく。

キンモクセイは
その強い香りとは裏腹に
小さな花をつける。
葉っぱの緑も濃く、花が目立たない。


そのためか、キンモクセイの花言葉の一つに

「謙虚、謙遜」がある。


昨日も、自転車で走っていたら、

一瞬どこからか漂うキンモクセイの香り。

いったいどこから香ってくるのか
ついに見つけることができなかった。

そんなに謙遜にならなくても
甘い香りで陶酔させ
これほど自己アピールをしてくるのだから
もっと近くで嗅ぎたいと欲望が募る。


実は、

脳のケアがダイレクトに出来るのは香りのみ

であるという。

五感の中で
嗅覚のみが違う経路を辿る。
嗅覚は
本能を司る大脳辺縁系という部位に直接届く。
そこは
体の生命維持や記憶や感情に直接作用している。

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いい香りを嗅ぐと呼吸が深くゆっくりとなって
心拍もそのリズムに同調し、落ち着くのは、
身体のバランスを調整している視床下部に
直結しているからである。

香りで癒されるというのは
脳科学で証明されていることなのだ。


忙しかった一日の終わり
住宅街の真ん中で嗅いだキンモクセイの香りは
その姿を見せてくれないじれったさと
あどけなくも甘い香りの幸福感で

私の本能を惑わせる。

キンモクセイのもう一つの花言葉は

「誘惑、陶酔」。

やられた。ツボを外していないな笑。

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