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WHOが公表する頭痛のお話と日本の現状 #59

寒さが増しましたがいかがお過ごしでしょうか?

世界保健機構(WHO)では疾病負担研究という幅広い研究がなされています

片頭痛はYears Lived with Disabilityという分類の中で

日常生活への負担が大きい疾病として2位に位置づけています。

また慢性頭痛は日本の大規模な調査では約4000万人のうち

840万人は片頭痛患者で74%が頭痛によって日常生活への支障度が高い

といった報告もなされています。

頭痛による生産性の低下により

毎年2880億円もの経済損失が日本経済にもたらされています。

それでも頭痛診療の認知度が 日本では本当に低いもので

慢性頭痛が一つの病気であるとの認識も認知度も低い現状があります。

片頭痛の方の70%が医療機関を受診した事がなく

50%は市販薬のみを飲んでいるという現状で

適切な頭痛医療に繋がっていない原因にもなっています。

以上が様々な指標を出してみましたが背景は様々な理由がありますよね。

簡単には休めない、我慢強い、日常生活の女性にかかる負担が多すぎる等々

組織の一員として自分を抑える事を美徳とされる文化の中で

個々人の理由、「たかが頭痛で休むなんて」という思考になっている

上司、会社、など理解が得られない等、文化社会背景もありそうですよね。

その辺りが数値や見える形になっていけばいいのですが

背景って数値化される物としてなかなか出にくい部分ですので

「たかが頭痛、されど頭痛」でため息をついていらっしゃる方も

多いかと思います。

受診のハードルを下げるためにオンライン診療もでてきていますが

何度か通ってみてそれでも注射薬での抗CGRP抗体製剤が必要となると

実際の受診が必要ですし医療サイドのハードルの高さもあるかもしれません

今日は頭痛にまつわる様々な数字や課題を挙げてみました。

何かのお役に立てれば幸いです。

今日も素敵な一日でありますように。



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