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「そうだ、選挙へ、GO‼︎」

Netflixの『離婚しようよ』本当に面白かった。でもこれは、政治にまつわるエトセトラを追ってきてるからこそ、その面白さが分かるんだろうな。

『なぜ君は総理大臣になれないのか』や『香川1区』を映画館で観て、杉並区の区長選や区議会議員選を見てきて、女の人たちが自発的に各駅でひとり街宣を始めたり、事務所のデコレーションをしたり、写真やSNSなどで、各々が得意分野で推しを応援している様子が、まるでお祭りで、大人の文化祭みたいな感じを受けた。
参加されてる女性たち、すごく素敵な顔をしていて、楽しそうだった。

ライターの和田靜香さんの本も面白かった。

『選挙活動 ビラ配りからやってみた。香川1区密着日記』

その中に入ってみて初めて分かることってたくさんあるだろうな、と思えた。
だけど、貴重な貴重な自分の(遊ぶ)時間を割いて、交通費をかけてまでボランティアするほどの候補者が、自分の住んでる地域にいる人はイイデスネー、で終わっていた。本を読んでいた頃は。

肉球新党の方針とスタンスがすごく好きで、数年前から党員として自由に動いてきた。
国会議事堂前や東電前のデモに行ったり、選挙の前は投票を促すために、ビラのポスティングを行なった。少しでも自分にできることがあるなら、という気持ちで。だって暮らしは政治とつながってるから。

朝ドラで、暮らしの手帖の花森安治さんを知ってから、わたしたちの暮らしを壊すような人やことを許してちゃいけない、と強く感じるようになっていた。わたしの子ども、生活、いのち、健康、わたしの知ってる子たちみんなの未来、知らない子たちの安全や安心。そういうのを守るのも壊すのも、政治の匙加減ひとつだと思っている。

そういうなかで、8年前の選挙の時に、最寄駅で選挙活動をしている女性からリーフレットをもらった。同世代かな、と思われる方で、政治家っぽくないシンプルなステキな人で、電車の中でもらった文を読むと、母としても政治の方向性としても近い考えの方だと思い、過去2回ともその方に投票をしていた。

いまの私の仕事は、勤務時間内に到底終わらない業務量を抱えている。教育委員会は、優先順位を決めて、時間内でやれることだけをやれ、という。それができないため、優秀な大ベテランたちは他市に流出したり、他の業種に変わったりしている。大切な仕事で、誇りを持って携わっているが、どう頑張っても全てを勤務時間で終わらせることは不可能だ。それならば、勤務時間を必要な学校は増やしてもらえばいいのではないか。勤務時間を増やすというこは、予算をより多く回してもらえばいいのではないか。

そう考えて、わたしはまず市のHPから、市長にコンタクトを取った。すると、市長から教育委員会指導課へ指示がわたり、翌年から児童数の多い学校の勤務日数が数日増えて、児童数の少ない学校は勤務日が減らされた。


ちっっっっがーーーーーーーう‼︎‼︎‼︎


「違う違うそうじゃなーい」って(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
歌ってる場合じゃない。

決められたキャパの中で、最大限配慮して努力してくださった指導課の職員には、大変な仕事をもたらしてしまい、感謝と申し訳なさを感じるが、わたしが求めているのは、そうではない。必要な業務をする勤務時間をすべての学校に保証してほしいのだ。

となると、、予算を市議会から持ってくる必要がある。となると、、市議会議員か!と思い、 いろいろとググってみたが、やはりお願いするなら、この方しかいない、この方にお願いしたい、と前述の女性市議に連絡をした。

私からの一方的なメールだったが、時間をかけて返信をしてくれた。そこには、具体的に問題を焦点化し、的確な質問で、現在のどこが改善の余地があるのかを炙り出してくれた。それは市議会にかけられ、女性の官製ワーキングプアの問題だとして、市議会と市長へ提示された。
その後、どこからか分からないが、勤務状況のアンケートがきた。来年度、どのように変わるのか、引き続き注視していきたい。

今回、市議会議員選挙があったので、力になってくださったこの市議を応援したい、そのお手伝いがしたいと思った。だが、私は教育公務員に準じているため、政治的な中立を求められる。でも、どこからどこまでを禁止されているかは、実は定かではない。聞くと、公職選挙法でも地方公務員法でも、組織を作っちゃだめとか、選挙活動の中心になっちゃだめとかは書いてあるけど、リーフレット配っちゃだめとかは書かれてない。なのに、教育公務員は、政治的に中立だから、全く一切何もやっちゃいけない、とみんな思ってる。わたしもそうだと思ってた。だけど、公務員であるまえに、私たち主権者だよね。これだけ投票率低くて、みんなが自分ゴトとして考えてないのに、何もしないままで、本当にいいのかな、って思ってた。

折しも、わたしの愛する旬くんが、トライストーンの社長になって、さらには、10年前から明言していたように、日本で初めて事務所を超えて、俳優の組合を作ることになった。誰もやらないなら、自分が、っていうその姿勢、本当にカッコよすぎる(つД`)ノ実力があるからこそ、できることだし。でも、文字通りこの世から消されるかもしれないほどのことを、やってのけて、パイオニアとして誰もまだ未開の地を歩んでいく旬くんの背中を見て、力をもらったのも事実。

まあ、わたしはバレても命は取られないし、そもそも人事院規則読んでも、はっきりダメなこととグレーゾーン曖昧だし、公務員の選挙活動への既存の通達への問題提起の意味も兼ねて、その女性市議を応援することにした。校則ギリギリを攻めた昔を思い出すw 制服のスカートの丈、ウエストを折り曲げたり出したり、みたいなw (なので、できれば、次に選挙のお手伝いするときは、もうちょっと堂々とできるように変わっていってほしい。)

和田靜香さんの本を読んで、彼女が問題提起していたけれど、選挙活動って本当に大変。外に出たら人が死ぬような暑さの中で、1週間休みなく候補者たちは活動するんだもの。マッチョじゃないと立候補できないって、おかしい。私は体力に自信もないので、始めから無理のない範囲で、1日2時間、3日間だけ、駅でのリーフレット配りのお手伝いをした。

子どもが昔使ってた大きい水筒を持って、肉球新党の「知識は力だ」「GO VOTE」のTシャツとひらひらのかわいいスカート履いて、いざ!

デモの時もそうだけど、いつもよりかわいめの服を選んだ。
なんていうか、い!か!に!も!な感じじゃなくて、わたしたちと同じ普通の女の人が配ってる、って、まずはファーストインプレッションで思ってほしかった。

最寄駅のすぐ近くだったから、知り合いがどこの駅にもいた☺︎わー!久しぶりー!え、え、どゆこと?みたいに盛り上がる。国政の選挙は行くけど、市議会は大したことないから行かない、って友達が、今回は行ってくれてたらいいな、って思う。

しかし、わたしもそうだけど、たいてい日々のお出かけは車なので、駅を使う人は、そう多くない。ひらり、くるり、と右へ左へ、人を求めて動く。

大学生のとき、新宿のアルタ前で、ロングブーツ履いて「ヒロ・ヤマガタの展覧会やってまーす❤️」ってチラシ配って以来の配布。いやはや、なんでも経験しておくものだなあ。

思ってた以上に、みなさん受け取ってくださる。電車のベルが鳴って、走ってる人には「お気をつけてー。○○の応援をしています」と控えめに声かけるだけに。

若い人には「○○を推してます」
「facebookで全ての候補者を毒舌で紹介しています。○○です。おもしろいので、ぜひ見てみてください」

中高生には
「ブラック校則の見直しに取り組んだ○○です」「制服にスラックスも取り入れてくれました」

子連れのママには
「子ども食堂にも関わっています」
「お子さんのことをいっしょに考えてくれます」

仕事で疲れてそうな人には
「LINEでの相談もされています。わたしもメールで相談しました」


なかでも、いちばんリーフレットを受け取ってくれたのは
「税金の使い道に目を光らせてくれてます」
「高い税金が無駄に使われないように監視しています」

やっぱり、ここに意識を向ける方は多いんだなあと感じた。

静かな声で、がなりたてることなく、暮らしと政治がつながっていること、投票率が上がれば、仕事をしない議員がいなくなって政策も変わること、税金はわたしたちの生活と密接していること、どれもうんうんうんうん、と頷くことばかりで、ああ、この方のことを応援できてよかったなあ、と何度も感じながらリーフレットを配った。

初日は、県議会議員さんからペットボトルの差し入れをもらった。お互いがんばりましょう、みたいな感じで。当事者にならないと分からなかったなあ、こういう空気感。

『離婚しようよ』でやってた「○○候補のご健闘をお祈りしております」「ありがとうございます。△△候補の〜」の応酬も、リアルで聞いて、おぉぉぉ!本当にやってるんだ!って面白かった☺︎✨

とはいえ、やはり基本、素通りされるので、
「暑いのに大変ね」
「がんばってね」
「応援してるわ」
「もう入れてきたわよ」
「ごめんね!これから出かけるから、荷物を1gでも減らしたいの!」←優勝🏅

と声をかけてくれるわたしよりおねえさんの方たちに癒された。

ノリとネタだろうけど、高校生とか若い男の子たちも「がんばってください」ってよく声をかけてくれた。

「ありがとね。うちの子たちも、同じくらいの年なんだけど、いい学校行って、いい会社入っても、過労死する社会とか、税金取られるだけ取られて返ってこない社会じゃ嫌だなって思って、わたしも初めてここに立ってるの。じゃ、塾がんばってー」って喋ったりもした。こういう会話も、ボランティアやってみなかったら、できなかったことだなあ。

先月、昔の教え子に会った。模擬選挙を図書の時間に行った学年で、選挙や国家や憲法の並行読書もした学年の子で、この夏は、選挙、特に市議会議員選挙の投票率などについて調べる、と話していた。

蒔いた種は、芽吹いている、と感じる。
だけど、今回の投票率は31.4%

まだまだ政治は、自分とは無関係だと考えてる人が多いと感じる。あと、それどころじゃない💢って人の多さも。

水筒下げてお揃いの服の子どもを連れてお出かけするママは、選挙?それどころじゃない、目の前のことで精一杯、って顔に書いてあった。たぶん昔のわたしは、あんな顔をしていたと思う。私は私のことを必死でやってるの。そっちはそっちでいいようにやっといて。それが仕事でしょ。こっちは生きてくのと、子どもらを生かしておくことで、もういっぱいいっぱいなの。分かる。分かりみしかない。

だけど、選挙に行かない人が増えたら、また高校生が風邪ひいたら3000円かかるようになるよ。なんならふるさと納税とかで、税収減って、病院300円は小学生だけね、ってなるかもよ。困るよ。。

自分1人が行ったところで何も変わらない?
変わるよ!だって、当選して議員になった人と、落選して無職の人の差、2票だよ?!

誰がなっても変わらない?そんなわけない。組織票だけで当選して、議会で発言も質問もしないで適当になんでも賛成する人ばっかりになったら、お金はどこに流れるの。

市議会議員でもなんでもないけど、投票率を上げていきたい。主権者教育を学校図書館から始めていきたい。(始めてるから、続けていきたい、かな。)

昨日は、野望を達成した。投票所に1番に行って、投票箱🗳が空っぽなのを確認した。ちゃんと空でしたよ、って署名もした。

7時前に行って、おばあちゃん2人とおしゃべりしながら開場を待った。

「主人が亡くなってからは、投票、来たり来なかったり。でも、もうすぐ死ぬけど、死ぬ前にやっぱり投票しておきたくて。」
「わたしのお友達は、国のは行くけど、市議会は別にいいわ、って行かないのよ。市議会こそ、いちばんわたしたちに関係するのに」

早く来てるお二人は、すでに1番の空っぽ確認の経験者だった✨

やっぱり、子どもたちにも言ってるけど、選挙の前だけ話をするんじゃなくて、普段から政治の話をフラットにできることが大切だと思う。

本当に参加できてよかった。楽しかった。勉強になった。決してラクじゃないからこそ、人が人を推すには理由があることもよく分かった。

はー。しかし本当に、わたしも、10代の頃からしたら、思いがけないところまで到達したな☺︎

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