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.* 特別に配慮を要するこどもへの対応(0~2歳児)❶*.

おはようございます!

チャイルドマインダーのみぎたです(*'ω'*) 保育園で働いたり、訪問して保育を行ったりしています。

今日は主に、0~2歳児の気になる行動であったり、その行動の特徴や原因、対応のしかたや保育者の役割など、特別な配慮が必要とされるこどもへの対応について書きたいと思います。

※家庭訪問保育の理論と実践というテキストを引用させていただきます。


«目次»

❶気になる行動

❷気になる行動をするこどもの行動特徴

❸気になる行動への対応の考え方

❹気になる行動の原因とその対応

❺保育者の役割

❻あそびを通して、こどもの発達を促す方法

🍀らいん


❶気になる行動

最近、「気になる子」や「気になる行動」などといった言葉を聞くことが増えてきました。0~2歳児までのこどもの「気になる行動」とは、具体的にどのような行動なのでしょうか?

例えば、クレヨンで絵を描こうとしたときに

・いきなりクレヨンを口に入れようとする

・クレヨンで手が汚れるとパニックになる

・クレヨンを箱から出したり入れたりばかりしている

他の場面では、

・外へ行くとき

・公園で遊ぶとき

・室内で遊んでいるとき

・食事をするとき

・他のこどもと遊ぶとき

・嫌なことがあったとき

・おもちゃを片付けるとき

などが挙げられます。


【気になる行動の例】

落ち着きがない・視線が合わない・言葉が遅い・頭を打ち付ける・お友だちをかむ・表情がない・かんしゃくがひどい・奇声を上げる・極端な偏食・切り替えが悪い・泣き止まない・こだわりが強い・砂や粘土に触らない・耳をふさぐ・手をつながず勝手に行ってしまう・注意しても何度も繰り返す


❷気になる行動をするこどもの行動特徴

⑴気になる行動をするこどもの行動特徴

気になる行動と聞いて、気になる行動をするこどものことを思い浮かべたと思いますが、どのようなこどもでしょうか。

困ったこども、難しいこども、手がかかるこどもでしょうか。危ないことをするためついつい注意することが多くなり、保育しにくいと思うこともあるでしょう。また、仲良くなろうとして声をかけているのに振り向いてくれないため、信頼関係が結びにくいと感じることもあるでしょう。また、なぜそのような行動をするのかわからない不思議なこどもだと悩むこともあるでしょう。

このような思いは、そのこどもを育ててきた親や周囲の大人も同様に感じてきたことだと思われます。その結果、気になる行動をするこどもは周りの大人に理解されず、叱られることが多くなってしまいます。叱られることが続くとストレスがたまり、さらに叱られるような行動をしてしまします。そして、自分にはできない、自分はダメだと思い込んでしまうという悪循環に陥っている場合が多くあります。

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このような悪循環を経験した結果、気になる行動をするこどもはストレスが多く、自己肯定感が低いこどもになってしまっている可能性が高いのです。


⑵こどもの心の訴え方

一般的に人は自分の要求を言葉で表現しますが、乳幼児はうまく言えない場合、行動で表します。泣くことやぐずること、指差しや発声などで不快感を表したり解消を要求します。大人はその行動をキャッチし、要求やサインを読み取り、応答することが重要です。適切に応答してくれた時には満足が得られて、信頼関係が形成されます。しかし、理解されなかったり、うまく伝わらなかったりした時には、「ちがう」とばかりに駄々をこねたり、奇声をあげたりして強く訴えます。例えば、ほしいものが指をさしても分かってもらえない時や、給付や不安を感じているときなどです。いつもと違う行動に対して、理解しようといろいろ訪ねたり、原因を探って取り除いてくれたりすると、落ち着いてくるでしょう。わかってくれた安心感から信頼関係が増します。

しかし、なかなか信頼関係が築けなかったり、不安が強かったり、愛情を試そうとする時には、こどもの表現のしかたは、攻撃的になったり何かに異常に執着を示したりします。大人の注意を引こうとする行動をしたり、何かを壊したりするような乱暴な行動が目立つこともあります。ここまでくると行動が激しくなり、背景も複雑になり、行動解消には時間がかかることもあります。そして要求が明らかに拒否されたり、すべての望みが断たれた時には、絶望感から無気力・無表情になってしまうこともあります。虐待を受け続けてすべてを諦めてしまったこどもなどがこれにあたります。

このほか、要求がもともと少ないこどももいます。乳児期に泣くことや抱っこをせがむことも少なく、歩き始めても、いつも一人静かに遊んでいることが多く、必要最小限の要求をするだけで、指をさして要求を伝えることをしないこどもです。必然的に言葉も遅くなります。


❸気になる行動への対応の考え方

⑴気になる行動のとらえ方

「特別な配慮を要するこども」とは、「特別なニーズがあるこども」ということです。「特別なニーズ」とは何でしょうか?「気になる行動」がそのヒントになります。気になる行動は、問題行動でも困った行動でもありません。こどもの行動にはそのような行動をする理由があるはずです。その行動からのサインやメッセージを読み取ることができれば、そのこどもの特別なニーズが分かるかもしれないのです。ではなぜその行動が、「気になる」のでしょうか?

この年齢のこどもはこういう行動をするものだという「こども像」から外れているからでしょうか。経験的に、こどもはこういう時こうするであろうという予測とは違う行動をしたからでしょうか。どちらにしても「何か変だな」「ほかのこどもとどこか違う」と感じたからに違いありません。この感覚は大事ですが、断定することは避けましょう。たまたま慣れていないからそういう行動をしたのかもしれないし、ほかの人も同様に気になるかどうかわからないからです。心に留めておいたり、メモしておくなどにとどめて、まず観察しましょう。気になる行動がどのような状況でよく見られるのか、特定の人に対して、あるいは特定の場所・場面で起きていることはないか、などを観察することで分かってくることもあるからです。


⑵気になる行動への対応のしかた

気になる行動は、適切にかかわることで減少したりなくなったりすることがあります。例えば、他児を噛む行為がある1歳児の場合、どんな時に噛むのかを観察してみると、他児がある一定の距離以内に近づくと大きな口を開けて手や肩に噛みつこうとすることがわかりました。そこでしばらくその子供と手をつないで行動し、噛みつこうと口を開けたら手で押さえて未然に防ぐようにしたところ、一週間もするとほとんど噛まなくなりました。また、場面の切り替えが苦手な2歳児の場合、お片づけをして次の活動に移る時に必ず抵抗し、泣いたり、奇声を発したりします。見ていると、流れが理解できずに持っているものを取られると思って抵抗していることがわかりました。そこで、必ず目に見えるもので次に何をするか教えるようにしたところ、泣きわめくことが減りました。しかし、観察してもどうしてそういう行動をするのかわからない場合もあり、気になる行動の原因もさまざまであると考えられます。

🍀らいん

❹~❻につきましては、次回以降の記事でご紹介いたします。



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