【信じて連携し合う】

2020/09/30にオンラインサロンに投稿した記事になります。

おはようございます!
今日は、先日一時保育であった出来事をお話したいと思います。


■面談に来たこどもの様子■

私の勤務先の保育園は子育て広場を運営しており、私はそちらの建物内の一時保育室で普段、仕事をしています。
一時保育は、保育園に入りたかったけど入れなかったお子さんや、保護者の方の通院や通学、介護、疾病、リフレッシュなど、さまざまな事情を持った保護者の方がご利用になられます。
そのため、登園するこどもは毎日違います。

私は非常勤職員であるため保護者の方と面談などをすることはないのですが、保育を行う上でその子とどんな関わりをすればよいかや、こどもに合わせた保育を行うための動きの確認をする必要もあるため、もう一人の保育者(Wさん)に面談に来たこどもの話をよく伺うようにしています。

そして先日も、いつもと同じように、一時保育を利用したいと来られた保護者の方やこどもの話を伺っていると、その日来た子はどうも「気になる」お子さんのようだと言い、面談時の様子などを教えてくれました。

お子さんの詳しい様子については、私が直接そこに関われていないのではっきりしたことは言えませんが、呼びかけに応じてくれず、やり取りが一方通行だそうなのです。


発達に関する専門機関などを受診したことはないようで、保護者の方も特段何もおっしゃってはいなかったそうですが、下に赤ちゃんが生まれたこともあってか「忙しくてとにかく大変」、そして「すぐにでも利用したい。週5日利用したい」とご希望なども話されたとのことでした。

■今すぐ利用したい■

勤務先の一時保育では認定児さんであれば週5日の利用は可能ですが、基本的には一日最大8時間、週3日までと決まっていて、HPに掲載されていてお伝えしたにもかかわらず、「週5日、すぐに利用したい」と訴えられてきたということは、それだけ普段から大変な思いをされ悩まれていることの表れだと私は感じました。

きっとその保護者の方が感じている「大変さ」を誰かに話したり相談する場がこれまでになく、やっと見つけたという思いがそこにはあるように思えました。

ただ私たちがどうこうできることではないので、利用が始まったらとにかくその子の性格や特性などをとらえて、その子に合わせた保育が行えるよう環境を整えたり流れの確認を事前にしましょうと、Wさんと話し合ったりしました。

■心配と不信の違い■

そんな話をし合った翌日、子育て広場の職員さんの一人がWさんにこんなことを言ったそうです。
「その子は広場に来たことがある。Wさんは一時保育の経験が浅いし、自分たちのほうがその子のことをよく知っているので、その子が一時保育に来る日は、自分たちの中から誰か一人が代わりに一時保育に入った方が安心だ」と。

私はそれを聞いて、Wさんに対しすごく失礼な物言いであると同時にとても嫌な気持ちになりました。


私自身の事であれば、どれだけ経験があろうと保育士資格は持っていないためどうしても不安視されがちなのはよくわかっているし、そんなのはまぁ仕方がないと思っていて、私に対して向けられた発言ならあきらめて「はい、はい」と頷いて終わりなのですが、「経験が浅いから自分たちが入る方が良い」と言うのは聞き捨てなりません。

子育て広場に来たことがある子だから自分たちのほうがよく分かっていると言ってしまった気持ちは理解できます。
一時保育の職員は子育て広場のほうへは入ることがないため様子を把握することができないので、そのようにおっしゃる気持ちはよく分かります。
その子のことをよく知っているからこそ、心配だったり口を出したくなる気持ちもわかります。
しかしそんなことを言ってしまったら、一時保育のお部屋を別途設ける必要などなくなってしまうのです。

■プロとして■

Wさんはこちらの保育園に来てまだ1年ほどで、一時保育に配属されてから約半年なのでたしかに経験は浅いかもしれません。

それでも慣れない中「プロ」としてしっかりと保育に向き合われているし、毎日違うこども達に苦戦しながらもあそびを工夫し、たくさんの努力をされています。

どんなに不安であっても、お互いに「プロ」である以上、そこは信じて任せてほしいのが私の本音です。
その上で連携し合うことがとても大切です。

不安があるならなおのこと、連携し合う大切さをしっかりと理解し、連携の仕方を考えるのが望ましいのではと私は考えています。

例えば、
「その子は広場ではこんな風に遊んでいた」
「こんなおもちゃが好きなようだった」
「時々こんな様子が見られたのでこのように対応した」
「保護者の方はこうこうこういう理由で悩みがあるようだ」
「保育にこういった要望を持っている」
といった具合に、細かく詳しく教えてくださると助かります。

このように情報を伝え合ばいいことなので、連携を取ることは決して難しいことではありません。

お互いがせっかく同じ建物の中にあるのですから、それぞれの特性を活かし、しっかりと保護者の方を支え、より良い保育の提供ができるようみんなで考え、工夫をしていけたらいいですよね。

働くからにはみんなで気持ちよく仕事がしたい。

そのためにも、お互いを信じ合い、連携し合う。
このことを頭に入れてこれからも保育に向き合っていきたいと思います。


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