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2019年 5〜7月の身体動向 仙骨の動揺

ちょっと遡ると、春のあいだ、本来敏感になるべき足三里の反応が、なぜか今シーズンは不発でした。また、よくリラックスすると、とくに春のあいだ、頸動脈の脈動が見えやすくなるのですが、今年は見えにくい状況が続きました。アレルギー傾向は、例年春に最も強くなります。今年は4月末に、いったん鎮まったように見えましたがが、5月の連休明け頃から再び敏感になり、春よりもむしろ、連休明け以降のほうが、アレルギー傾向が強まりました。

同時に足の4・5趾の間が敏感になって、硬くなりやすくなりました(押すととても痛い)。これは胸の真ん中が硬い=アレルギー・炎症傾向が高い=仙骨の前後運動が硬くなるということに連動しています。

風邪の後、咳が続く人も多く、5〜6月は、「電車の中でもマスクをしている人が多い」と話す人が目立ちました。この間、腰痛も多くの人が経験しました。ぎっくり腰もありましたが、腰椎4番系(骨盤が広がる)か、腰椎2番系(腸骨が後傾する)の痛みのほうがが多かったです。仙骨の動きの硬さを、腸骨の動きでカバーしようとしていると考えられます。

また、胃経の経筋(大腿直筋)が張りやすい傾向は昨年秋からずっと続いています。

これらのイレギュラーな反応の元を探ると、仙骨の動きの不安定が浮かび上がってきました。3.11震災・原発事故の後も2年以上仙骨の動きが落ち着きませんでしたが、このときは足三里の反応が活発でした。今年の春は逆に本来活発になるはずの足三里の活動(身心のリラックス、排泄を促す)が不発で、去年5月から続く血海(下腹の集中、身心の安定を促す)の反応がずっと活発なままです。

仙骨はとくに呼吸とともに前後に傾く動き(<呼>で前に、<吸>で後ろに)が基本です。捻れたり、左右に傾いたりはしないのが基本なのです。前後になめらかに安定して動くことが深い呼吸の基本なのですが、この前後の動きがブレやすくになっているわけです。

血海の活発な活動は、下腹に力を集めて仙骨の動きをなんとか安定させようとしているのではないかと思うのです。胃経の経筋(大腿直筋)が張りやすいのも、仙骨の動きの不安定を、腸骨の側からサポートしようとしていると考えられます。

また6〜7月、梅雨とは言え、湿度がずっと天井状態で、さらに梅雨が明けて8月上旬、異常な高温が続いても湿度が下がりません。湿度に敏感な人は、腰椎3番が硬い(=脇腹の力が抜け、へそ周りが張りやすい)状態がずっと続いています。

3.11.の後に起きた”仙骨の動揺”+”足三里の活発化”と、昨年から続く”仙骨の動揺”+”血海の活発化”どうつながっているのか? 引き続き注目していきたいと思います。


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