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【音盤レビュー】チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 リスト:ハンガリー狂詩曲ほか ホロヴィッツ、セル/ニューヨーク・フィル

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 リスト:ハンガリー狂詩曲ほか ホロヴィッツ、セル/ニューヨーク・フィル

正確には「ミチョランマ」なのは後半のフィルアップだけ。
セル&NYPとのチャイコPコンはPalexa盤で持ってたから。
タワレコからディアパゾンが音質向上で出したので買った(クラヲタあるあるw)。

Palexa盤はこれ買った後リッピングして売っ払った(笑)。
ちなみに今回比較のために久しぶりに聴き返してみたけど、あれ……そんな言うほど音悪くない?(苦笑)
カップリングのルービンシュタイン、ロジンスキー&NYPの同曲、以前聴いたときはもっと穏やかというかグランドマナーな演奏だと感じたけど、よく聴くと割と最後煽るし十分「熱演」だった。
むしろホロヴィッツみたいに「ぶっ壊れて」ないだけこっちに軍配上げる人いるかも。

Palexa盤。しかし何でこんなカップリングにしたんや

さてホロヴィッツ、セル/NYP。
言わずと知れた「超・爆演」。
終楽章の最後にぶっ飛ばしたホロヴィッツとオケが合わなくて空中分解したせいで正規盤リリースがお蔵入りになったとか。
久しぶりに聴くと、終楽章もアレだけど、そもそも1楽章から「何かキメてんのか?」と思うくらいテンションおかしい(褒めてる)。

比較でこちらも久しぶりに、トスカニーニ&NBCとの同曲(41年セッション、43年ライブ)を引っ張り出して聴いた。
この2つも大概「熱い」というか爆演だけど、セル&NYPと比べると「大人しく」聴こえてしまったから怖いw

ちなみにフィルアップのリスト。
これが全て良くて震えた!
買い替えた意味がある!(と思いたい)
オケアレンジの「死の舞踏」や「結婚行進曲」よりも、純粋器楽曲の方がまるで「オケ」のように轟音が鳴り響くのが興味深い(伝わる?)。

特に「葬送」と「ラコッツィ行進曲」の人間離れした低音の響き!
なぜか冷や汗が出るような「恐怖」すら覚える。
あと「忘れられたワルツ」の即興感。
演奏行為は楽曲の再創造、ということをまざまざと感じさせられた。

ホロヴィッツは「大好きか?」と聞かれると個人的には「うーん、実はちょっと微妙」となるピアニストではあるのだけど、特に若いときはやはり有無を言わせぬ「圧」があるなぁと改めて痛感した。

【収録内容】
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op. 23
ホロヴィッツ、セル/NYP
1953年1月12日、カーネギーホールでのライヴ録音
リスト:ハンガリー狂詩曲 第6番 変ニ長調
1947年5月16&19日録音
リスト:詩的で宗教的な調べ S173/R14 - 第7曲 葬送
1950年12月29日録音
サン=サーンス(リスト編):死の舞踏 Op. 40
1942年10月10日録音
リスト:忘れられたワルツ第1番
1951年4月28日録音
リスト:ハンガリー狂詩曲 第15番 イ短調 "ラコッツィ行進曲"
1949年5月9日&1950年5月17日録音
リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調
1953年2月25日録音
メンデルスゾーン(リスト編):劇付随音楽「夏の夜の夢」 Op. 61 - 結婚行進曲
1946年11月22日録音
ホロヴィッツ

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