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ライターになる道はいと険し1

ライターになったのは2021年4月から。元々書くことには興味があったが最初からライターを目指していたわけではない。当初はシナリオの講座を受けようと思っていた。シナリオといってもYouTubeのシナリオではなく、脚本を学びたかったのだ。

そんな私が離婚することになった。脚本家を目指すといってもなれるかどうかもわからない。自立するためには仕事が必要だった。当時は建築デザイン事務所で働いていたが、書く仕事にずっと惹かれていた。ライターを目指す方が自立できるかもと思ってしまったのだ。

仕事をしながらライティング講座を受けようと決意した。今だからいえることだが、この時点で私はつまづいてしまった。高い費用を払って受けるなら、もっとリサーチすべきだったのかもしれない。離婚にまつわる雑務の多さに辟易していた私は、安直に講座を決めてしまった。これが後の後悔につながるとは夢にも思わず。

最初、講座は楽しかったのだが、途中で「あれ?なんか違うぞー!」と思うように。受注記事のために文章力を鍛えてくれる講座と思い込んでいたのだが、実際はマーケティングと電子書籍がメイン。しかも、講師は褒めてばかりだったので自分の文章を客観視できず。「自分はちゃんと書ける」と妙な自信を持ってしまったのだ。

講座で学んだことは、クラウドワークスで0.1円案件でも応募し、とにかく実績を積むこと。100件ぐらい応募しろと教わった。「何かがおかしい!」と第六感が働いた。

講師の教えを無視し、ネットで調べまくった。幸い親切なライターさんのブログを見つけた。
「応募するなら0.5円案件からにしましょう。それ以下は絶対に応募してはいけません」
講師の教えは間違っている!と知った私は、さらにネットでリサーチし、応募文の書き方も勉強した。

クラウドワークスでの募集を見たが、「これは初心者が戦えるところじゃない」と思った。経験者がいっぱい応募している中で、自分なんぞ通るわけない。親切なライターさんの忠告のおかげで、私は奴隷案件に関わることなく始められた。

結局、クラウドワークスではなく、ネットで見つけたライティングの代行会社と業務委託契約を結ぶことができた。そこは、研修期間は文字単価が0.8円で、研修後は1円になるという会社だった。もちろんすぐに1円になり、お金が低すぎると苦しむことはなかった。でも、後でそれが大きな誤算だと知ることになる。

順調にお金が増えると思っていた私は、当時働いていた建築デザイン事務所を辞めることにした。苦手な事務の仕事が増え、辞めたいと思っていたのだ。
「副業ではなく専業のライターになるんだ!」
キラキラと希望に満ちていた私は、あっさりと会社を辞めてしまった。

しかし、会社を辞めた直後、代行会社の社長からノーギャラにされてしまったのである。
「嘘でしょ?」
「母子家庭なのにどうしたらいいの?」
輝かしいライター生活を送るはずが、私は一瞬で地獄に落ちてしまった。


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