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擦り切れるような刹那の恋

《NO CALL NO LIFE》

去年小説で読んだ17歳の脆く欠陥だらけのラブストーリーがU-NEXTで配信されていたので観てみた
色彩、カメラワークが美しく残酷で惹き込まれた

"似ているもの同士足りないものを補う関係じゃない一緒にいると2人ともボロボロになる"

分かってはいるけどそれでもどこまでも春川と一緒にいたいという有海の気持ちに私はどこか繊細で苦しくも愛おしく憧れを感じた

少しでも動くとすぐに落ちてしまう線香花火のような関係は切なく儚い

あの終わり方に様々な意見があるが私は2人だけの世界観に胸の奥を突き動かされた

メリーバッドエンドでもいいじゃないか
むしろ2人にはあの終わり方がいいと思った
春川は大人にならない方が良い
あの電話がなかったら有海はもうこの世に存在していないかもしれない
たった一言でも救われる人生がある救える人生がある

有海にはあそこから見た風景を握りしめ
ひとり遠くへ逃げ出し居場所を求め彷徨い
過去の自分へナイフを預け現実に這いつくばり生きてほしいと思った
迷った時はあの夏の蛍が守り導いてくれる
深く溺れ孤独を知った有海は強い

今年の夏は蛍を追いかけてみよう

私は暗く悶々とした心を狂わす世界観が好きですとても刺さります

主題歌の「ふたりがいい / とけた電球」の
映画コラボのMVも最高ですよ
おまけに
「あの夏が飽和する」も聴いて欲しいです沁みます

1998/6/23 00:18:45 留守メッセージ1件
『ピーーー。 あのね、いいこと思いついたよ。
お彼岸の日に死んだ人が帰ってくるんなら……
おかあさんも、死んでいればいいのにな……』

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