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ゲーム作るときの観点の話

この記事が含むもの

仕事でゲームを作るうえでの観点をまとめたので、せっかくならnoteに書いておこうかなと思って書いてます。読むとゲームを作るときどんな観点で企画や仕様を作るのかなんとなくわかる感じに書いていきます。

初学者~3年目くらいの人が読むといい感じに学びになるかと思います。でもこれ全部ちゃんとできる人そんないないし、自分もことあるごとに忘れますので、迷ったら思い出したい内容ですね。

「やりたいこと」と「やりたくないこと」しかない

ゲームを作るときに考えることは「やりたいこと」と「やりたくないこと」の二つに分けられます。何を当然のこと言ってんの?って感じですが、やりたいことでもやりたくないことのどちらでもない事が結構あります。そのあたりも読んでいくとわかるかと思います。やりたいこととやりたくないことの落としどころを探すのが企画の仕事です。

やりたいことってなんだろう

私は商業でゲームを作っているのでやりたいことは「ユーザーを気持ちよくさせてお金をいただくこと」になります。大体のゲームは同じ目的で作ってると思います。後半部分はゲームを作る母体が違うと若干変わりますよね。「ユーザーを気持ちよくさせて褒めてもらう」とか「ユーザーを気持ちよくさせて自分の知名度を上げる」とかですかね。

このざっくりとした目的感だとゲームがまとまらないので、さらに「外部要因」と「内部要因」のふたつに分解して考えています。

やりたくないことってなんだろう

やりたくないことってざっくりいうと遊んでもらえないとか遊ぶのをやめるような要素を入れることです。これらの要素を私は4つに分解して考えています。「ユーザーが違和感を感じる」「ユーザーが使いにくい」「ルール的にアウト」「現実的じゃない」ですね。

儲からないもやりたくないけど儲けたいとしてやりたいことの方に突っ込むので、やりたくないことじゃないです。

細かく見ていこう

いくつかキーワードを出したので、一個ずつ解説していきます。

外部要因

外部内部っていうのはプロジェクトの内部か外部かっていう区分けです。
プロジェクトの外から来る要望や条件が外部要因のやりたいことになります。

わかりやすいところで言うとリリース時期、開発予算、売り上げ目標なんかです。続編のゲームなら前作の何を踏襲するとか、何を改善するとかあるし、版権ものならあのキャラ出さなきゃねとか世界観設定がもとからあったりします。外部要因は達成しないとかなりまずいものがそろっているので、プロジェクトが始まる前に全部洗いだしておいた方がいいです。(全部洗いだしても後から沸いてくるんですけどね。)

外部要因はインセプションデッキとしてプロジェクトが存続する間はメンテしていきたいですね。

内部要因

内部要因はプロジェクトの中から出てくるやりたい事です。自分もそうだし、チームメンバーがやりたい事なんかも含みます。

外部要因をベースにゲームサービスを設計した結果、やらなきゃいけなさそうなことも含むのでやりたいこととはいってもやらなきゃいけない事まで含んだりします。ここをどう練りこむかゲームデザインの一番楽しいところかもしれないですね。

私はこのパートをさらに細かく分けて考えます。「メカニクス」「ナラティブ」「コミュニケーション」ですね。細かくなるのでまたの機会に書きます。

ユーザーが違和感を感じる

ここからやりたくないことです。違和感を感じるとゲームプレイに水を差されて冷めちゃいますよね。そういう体験を阻害する要素はやりたくないです。例えばワンピースでゾロがゴムゴムのピストルで敵を倒すとか。魂が入れ替わったとか背景設定があれば違和感なくなりますけど、いきなりやったら、んんんんん?????ってなちゃいますよね。え?なんでっていうのが頭を支配して物語が全然頭に入らなくなっちゃう。

極端に言うとこうなんですが、アイテム名一個、ボタンのデザインやエフェクト一個についても違和感を感じることをしたくないです。この項目の面倒なところはNG判例が溜まっていくブラックリストパターンだということです。しかもコンテンツによって全然違う。体系化はできなくないけど、コンテンツの特性に触れるところまでは踏み込めないので、結局毎回勉強するしかないです。

ユーザーが使いにくい

これは単に使いにくい、わかりにくいといったユーザービリティが悪いものです。ここも奥が深くて大変なんですが、機能を作るときは「どんな人が」「どんな目的で」その機能を使用するのか考えるとNGパターンが見えてきます。どんな人がの部分が変わるとNGパターンが変わるので楽しいですよ。

ルール的にアウト

これは法律やレギュレーション違反です。場合によって変わりますが、いかものを考慮して作ります。
・法律(配信国依存なのが面倒)
・プラットフォームレギュレーションおよびガイドライン(iOSやGooglePlayなどのレギュレーション)
・パブリッシャーレギュレーション
・CESAガイドライン

面倒だし勉強大変ですが、守らないとリリースできないし最悪犯罪ですからねー。頑張りましょう。正直これが一番簡単です。

現実的じゃない

これはやりたくないというより、できないことですね。
物量が作り切れないぞ、この技術まだないでしょ!!みたいな現実性がないものです。自分だけだとわからいので、いろんな人にヒアリングして無理だこれってなったら諦めます。ただ、コアコンセプトが無理なら作ってみて考えることはありますね、プリプロってそういうものです。

おわりに

ゲームの観点紹介していきました。ざっくりとしたところだけなのでそのうち各項目を掘り下げていきたいですね。

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