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小学校の保護者ボランティアに参加するのが好きだった

小学校の取り組みに、保護者がボランティアとして参加する機会が増えていると感じます。学校からPTAという組織に対して依頼するのではなく、お手紙などで保護者に依頼する。参加しようと思う保護者は、ノルマも制約もなく、自分のできる範囲でお手伝いをする。

子どもたちが通っていた小学校でも、読書タイムの読み聞かせ・図書室業務のサポート・行事の引率・家庭科の授業のサポート・・・など、時折ご案内を頂きました。

私は、このボランティアが結構好きだったんです。もちろん、子どもに関わる仕事をしている立場から、学校現場への興味がある、という理由もあります。我が子以外の、子どもを引率したりサポートしたりする経験があるのでお手伝いすることのハードルが低いことも理由の1つかもしれません。

でも、小学校活動のボランティアが好きだった一番の理由は、普段の子どもの様子を垣間見ることができることは特権だな、と思っていたからです。

もちろん小学校には、学校公開の日があります。これも、私たちが子どもの頃に比べれば、随分「よそ行きではない」雰囲気になってきました。そもそも名称が「授業参観」から「学校公開」に変わりました。期間も丸2日くらい、どの授業時間に行っても良いのです。働く保護者が増えていることにも配慮して頂いているのかもしれません。さすがに先生も子どもたちも、丸2日ずっと特別モードで過ごすことは大変なので、比較的、普段通りの様子で過ごしていると思います。(私たちの頃は、平日の5時間目か6時間目、先生もいつもよりおしゃれしていたし、教室もやたらきれいに掃除したし、授業参観としてどの教科の授業を見せようかと先生が考え、なるべく児童の発表が多いような授業を、準備されていたなぁと思い出します。)

だから学校公開でも随分と普段の子どもたちの様子を知ることができるのですが、やはり外から「見学」している感じには違いない。一方、ボランティアとして参加すると、子どもたちの様子を内側から感じられるような気がしたんですよね。

読書タイムの「読み聞かせボランティア」は、子ども2人、どちらの時にも参加しました。3週間に1回くらいの頻度で、クラスで読み聞かせをしました。どの本を読むのかは、自分で選びます。プレッシャーはありましたが、どの本を読もうかと、図書館に探しに行くのも楽しい時間でした。

学校生活というのは、子どもたちにとって日常だと思います。時折、運動会とか学習発表会とか、特別なイベントもあるけれど、学校生活の大半は「日常」です。特別ではない毎日の積み重ね。

日常の子どもたちの姿を観ることができるのって、とてもすてきなことだと思ったんです。ハレの日とケの日があるとしたら、人生の大部分はケの日。特別なことや華やかなことはなくとも、毎日淡々と続くケの日が「無理がない」「心地よい」「まぁまぁ楽しい」って思えることって、とても大切なことです。だからこそ、ケの日の子どもたちの様子が見られて嬉しかったし、そんなケの日のほんのわずかな時間に多少なりとも「ちょっと刺激になる何か」を提供できたのなら、それは嬉しいなぁと思うのです。

そうは言っても、高学年になってくると、子どもの方から「もう参加しないでほしいなー」と申し出があるので、そうなった時には、あきらめるしかありません。(あ、でも、どうしても興味のある行事があって、その時は、子どもを拝み倒して参加させてもらいました。)

そんな日常を積み重ねた子どもたちにとって、3月は1年間の締めくくりの季節ですね。1年間がんばったね、来年度も悪くない毎日を重ねていこうね、って、心の中で呼びかけています。

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