消費されるだけの本じゃない本がある。だから消費税総額表示問題
いま俄に話題になっている書籍の総額表示義務に関して晶文社の安藤聡さんが解説してくださっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pp9oEIAtMuM&feature=youtu.be
来年4月1日から、本体価格+税 とか (税込)といつた表示をやめ総額表示にしようというもの。優遇措置を受けていた書籍もいよいよ・・・そうなるとカバーを刷り直すのか・・・書店から大量に戻ってくるのではないか・・・と、騒然となっているわけです。
安藤さんも触れていますが、書籍は息の長い商品。
事務的な負担に加え、小出版社が手がける部数こそ少ないが書棚に有り続けてほしい本、マニアックな本に、大きな影響が出るのではないかということも問題になっています。
音楽の本なんかもそうですね。
総額表示は書籍だけでなく、CDはじめすべての商品に課せられること。
いまだCDは税込とか+税の表示が見られますが、これも統一されるということかな。
◆台湾では営業税(消費税)免除を発表
と、ここでこんな記事を発見。
https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=148,149,150,151,152&post=176298
台湾では文化部と財政部が、日本の消費税にあたる営業税(消費税)の免除に合意したそうです。
<現在、世界ではイギリス、アイルランド、アルゼンチン、韓国、タイ、マレーシアなど53カ国がすでに「紙の本」に対して免税あるいは税率0%の優遇措置を実施。韓国、タイ、マレーシアではさらに「紙の本」と「電子書籍」のいずれについても「営業税」を免除している。>(TAIWAN TODAY本文より)
と、台湾に限らずこうした措置を行っている国のあることに気づきます。
消費者の立場からすると、スーパーでお肉を買うときなどは、全額表示のほうが分かりやすいのは確か。
だから本もそうしなさいというのはやはり乱暴だと思います。
本だけ特別扱いするのかと言うかもしれませんが
消費されるだけの文化を作りたくないと思う出版関係者の思いがあるから
これだけ議論になるわけです。
長く読まれてほしい。
人数にかかわらず、必要な人に届いてほしい。
そうした思いから、愛情こめて編集するのは
業界のすみっこにいる私も同じです。
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