見せることで消費を変える
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このnoteは、ウェブサイトでは伝えきれない、私たちのブランド運営をしているメンバーの想いや考えを皆様にお伝えする日記のようなものです。
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ファッション業界への批判と現実のギャップ
ファッションは環境問題や人権問題など、多くの問題を抱えていることは、
これまでもずっと指摘され続けてきましたが、消費者の行動が変わる様子はあまりありません。
結局、みんな安いものが好きなんだと言われますが、私はそれだけが理由ではないと考えています。
私の実体験
2015年の夏、私は海外への興味と英語学習の一助として、マレーシアでの約1ヶ月のボランティア活動に参加しました。理由は本当にそれだけで、社会貢献なんてことは微塵も考えていませんでした。
しかし、実際に貧困に苦しむこどもを目の当たりにすると、考え方が180度変わらざるを得ませんでした。
なぜかというと、「世界のどこかで苦しんでいる人」のことを具体的に想像できるようになってしまったからです。
真剣にボランティアに取り組むようになると、何よりも気になったのが、「誰が彼らを苦しめているのか」という疑問です。
この問いの答えは、調べれば調べるほど、憂鬱な気持ちになりました。
なぜなら、彼らを助ける側になったと思った自分自身が、まさに彼らを苦しめている当事者の一人だったからです。都合の悪い真実は綺麗に隠されて、私たちは知らず知らずに誰かの犠牲を伴う仕組みの中で、そのメリットを享受して生きています。
こんな言い方をすると、被害者っぽくなりますが、この深刻すぎて解決不可能な社会問題に、私たちが思い悩まないようにと、用意された「お節介な嘘」にも思えてきます。
私は、この気づきをきっかけに、積極的に募金やエシカル消費を心がけるようになりました。
見えなきゃ変われない
人間の想像力には限界があり、自分の目で見ないと本当の意味で当事者意識を持つことは難しいのではないかなと思います。
自分がボランティアを通して気づいたことと、全く同じことがファッションにも言えると思います。
ウェブサイトや店頭の説明には、低い原価率も、原価を抑えるために酷使されている人々も、犠牲になっている自然や動物も、書かれていません。
書かれていないことをわざわざ疑問に思うこともないので、てっきり自分が買っている服は、多くの人が苦しみに、自然が破壊されて作られた服だなんて思う由もありません。
近年では、グリーンウォッシュと言って、"環境にやさしい感じ"や"人権に配慮している感じ"を醸し出して、消費者に誤認させるような宣伝も増えています。実際に、欧州委員会の調査では、グリーンな取り組みを謳う企業の42%は誇張または嘘であるという報告もあります。
ファッションは環境や人権に対して深刻な問題を抱えていると言われていますが、実際に目で見る機会はないので、当事者意識を持って問題を受け止めきれませんし、そもそも何をしたらいいのかもわからないのです。
見せることで消費を変える
原価の見える服屋さんは、全部見せます。
全部というのは原価だけに限らず、使用している素材や提携している工場さん、各取組みやブランドとしての収支まで、全て公開しています。
全部見た上で、考え方が変わる人は、もっとたくさんいるはずだと信じているからです。
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