パパ達の育児交換日記(No8)
第8回の担当は再び夢旅人がお送りします。
前回の日記で、「目を離せ、心を離すな」に触れましたので、忘れないうちにご紹介しておきますね。これは「子育て四訓」と呼ばれるものの一節です。その4つとは、
「乳児は肌を離すな」
「幼児は肌を離して、手を離すな」
「少年は手を離して、目を離すな」
「青年は目を離して、心を離すな」
というものです。出典はどこかの県の教育者だったり、ネイティブアメリカンだったりですが、細かく解説しなくても、なんとなく分かりますよね。私はこれを教えてもらったときから、できる限り実践するようにしていて、特に小学生になって以降は過干渉にならないように気をつけています。でも、子どももまっすぐに成長していくわけではなく、時には甘えてきたり、助けを求めてきたりします。そんな時は、「目を離さない」、「手を離さない」に戻ることも大切ですね。
さて、私が子育ての中で大切にしてきたこととして今回ご紹介したいのは、「文字で伝える」ということです。人間、なかなか伝えたいことが伝わらないものですが、それは家族とて同じ。夫婦だから、親子だから以心伝心とはいかないですよね。だからこそ、大切なこと、伝えたい気持ちは文字で伝えるように心がけています。
その1つは「注意してほしいこと」です。子どもたちって、なかなか言うことを聴かないですよね。素直すぎるのもどうかと思いますが、言うことを聴かないのはストレスが溜まるものです。特に男の子は注意をしても上の空で、また同じことを繰り返すことがしばしばでした。そんな時、私がよく使ったのがホワイトボードです。100円ショップに売っている小さなホワイトボードに、例えば「おもちゃは元の場所に戻そう」などと注意してほしいことを書き、居間につるしておきます。すると、子どもたちは何度もそれを目にして、やがて言うことを聴くようになるというものです。万能ではないですが、言葉で注意してもすぐに駆け出してしまう男の子には一定の効果があったように思います。
もう1つは「手紙」です。誕生日をはじめ、節目には手紙、カードを渡して、その時の気持ちを伝えるようにしています。妻への手紙は置いておいて(笑)、最初に子どもに贈ったものは、長女が生まれた日の手紙です。「まだ名もなきわが子へ」という書き出しで書いた手紙は、もちろんその時の娘は読めるはずもありません。でも、その時感じたこと、「生まれてきてくれてありがとう」の気持ちを綴っておいて、いずれ子どもたちが「自分が生まれた日のこと」を振り返るときに、その気持ちを知ってもらえたら、と思っています。
そうやって毎年の誕生日や卒業式などに手紙を渡していると、嬉しいことが起きました。ある年の私の誕生日。子どもたちが素敵な「手紙」をくれたのです。これまでも、長女は幾度となく父の日、勤労感謝の日などに手紙をくれたことがありますが、四人揃っての誕生日の手紙は初めてだったと思います。普段なかなか面と向かっては言えないけれど、子どもたちの父への気持ちを知ることができ、どんなプレゼントより嬉しく思いました。それと同時に、自分がこれまでやってきたことが間違いではなかったな、と感じた瞬間でもありました。
今日は父の日ですね。父親に感謝する日ですが、「父親でいられること」に感謝し、これからもその気持ちを伝えていきたいと思います。