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妊娠初期の出血 これって大丈夫?【助産師監修】

妊娠中は様々な体調の不調...マイナートラブルといいます。

その中でもドキッ!!とするのが出血

妊娠12週頃までに起こる出血は着床出血と言って心配ない場合も多いんです。

今回はその着床出血についてお話します。


まず着床って何?

精子と卵子が受精し、受精卵となった卵は細胞分裂を繰り返しながら、子宮 にたどり着きます。排卵後の子宮内の壁は受精卵を受け入れられるようにフカフカのベッドのようになっています。

そのベッドに受精卵がくっつき、内膜の奥に入り込んでいき、着床が完了します。この着床が完了すること=妊娠の成立となります。

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着床出血のメカニズム

着床をしたときに子宮の内膜を傷つけたり、妊娠を維持するために体から出るホルモンによって少量の出血や軽い痛みがあるのが着床出血です。

着床出血の理由には2種類あります。


①子宮の内膜を傷つけて起こる出血

受精卵が子宮の内膜に深く入り込んで着床をします。その時に子宮の内膜を傷つけて起こる出血です。

受精卵が着床するのは妊娠週数でいうと3~4週頃なので、生理予定の1週間前~生理予定日頃の出血です。


②ホルモンによる出血

妊娠すると妊娠を維持するためにホルモンのバランスが大きく変わります。そのホルモンの変化によって出血が起こることがあります。

時期は生理予定日近くが多いようですが、12週頃までは時々、少量の出血があることがあります。


着床出血の特徴

全体の8~25%に見られます。経産婦さんの方が初産婦さんより見られることが多いようです。

出血の期間

もちろん個人差はありますが、多くは1~4日程度の短期間で終わります。
生理のように1週間程度続く場合は少ないです。

ホルモンによる着床出血の場合、1週間程度続く場合もあるそうですが、稀なため、そんな時は受診しましょう。


出血の量・色・痛み

個人差がありますが、生理の出血よりは少量の場合が多いです。
おりものシートやペーパーにつく程度の出血が多い。

色は
・茶色:出血してから時間がたって出てきた出血
・ピンク:おりものと混じった出血
・赤:出血がそのまま出てきた出血
など人によって様々です。

痛みは多少あることもありますが、生理のような重たい痛みがあることは少ないです。

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着床出血の見分け方

①妊娠初期のような不調も伴う

体のだるさ、微熱、頭痛、眠気、むかつき、感情が不安定
などの妊娠初期に起こりやすい症状を伴うことがあります。

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②基礎体温

高温期が続く場合には妊娠している可能性があります。
ただし少なくても前2~3か月のデータがないと、分析が難しい。

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③妊娠している可能性がある時には妊娠検査薬を

妊娠が分かっている状態での出血ではなかった場合、着床出血と生理の出血や不正性器出血を見分けるのは難しいです。
妊娠の可能性がある場合には、検査薬で検査してみましょう。

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受診のタイミング🏥

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・多い日の生理くらいの真っ赤な出血がある
ナプキンひたひたになるくらいのドバっとした真っ赤な出血がある場合

・強い腹痛が伴う
生理痛のような強い腹痛がある場合

・出血が何度も反復する
中等量の出血が何回も続いたり、1週間程度の長い期間続く場合

このような症状がある場合には、流産の可能性があるので一度受診しましょう。

また

・妊娠の可能性がある場合
妊娠が判明していない段階で、妊娠の可能性がある場合の出血ならば、まずは妊娠検査薬で検査をしてみましょう。
妊娠検査薬は妊娠4週目程度にならないと反応しないので、陰性でも安心しないでください。
何度か検査をしてみてください。
陽性になったら1~2週間後に産科を受診し、子宮の中に赤ちゃんの袋が見えるかを検査してもらいましょう。

妊娠中の出血の場合には、不安になると思います。
まずはかかりつけに電話で受診した方がいいか訊いてみてもよいと思います。

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妊娠中のトラブルについては初めての記事でした✨
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参考文献
・NEWエッセンシャル 産科学・婦人科学(第3版)
・助産師基礎教育テキスト 第4巻 妊娠期の診断とケア
・https://up-to-you.me/article/2290#1
・https://epark.jp/kosodate/enjoylife/k-when-implantation-bleeding_18618/



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