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それでも私がeSportsチームにお金を落とさないワケ

前回のエントリでは、eSports童貞の私が、eSportsチームのファンになっていく過程を書いた。

事前の読み通り、「既に業界にどっぷりの私にとっては新鮮!」という反応をそれなりに得られたので、書いた甲斐があった。引き続き、eSportsに興味を持ち始めたばかりの一般人の視点から、中の人に役立ちそうな情報をお届けできればと思う。

前回も書いたとおり、私はCyclops athlete gaming(以下CAG)の大ファンだと自認している。しかしながら今まで、CAGにお金を落とした事が1度も無い。「そんなもんファンちゃうわ出直せ」というご指摘はもっともであるが、既になぞべーむ氏の考察で、eSportsファン金使わなすぎ問題が指摘されており、私と同様のメンタリティを持っている方は多いのではないかと推測している。

本稿では、具体的になぜ私がお金の消費に至らないのかについて、これまでの心境を振り返っていく。私自信がかなりイカれた人間なので、モデルケースとして見れるかは微妙だが、一例として捉えて頂きたい。eSportsチームの運営者が、収入手法を検討する際の参考になれば幸いである。

事前に述べておきたいのは、今回は内容に矛盾が含まれる場合がある。それは実際に私がその時々で感じた事であって、普段から「俺は矛盾のある行動はしないぜ!」と考えず刹那思考で生きているからである。その時々の思いをストレートに表現したいと考えているため、この点についてはご容赦頂きたい。似たような人もきっと多いと思う。多分。

【この記事のターゲット】
・eSportsチームの運営者

まずは前回も記載したが、私の属性情報を再掲する。

<私の属性情報>
・32歳男子
・サービス業のサラリーマン
・年収350-500万円程度(ぼかしました)
・大阪在住
・CYCLOPS athlete gamingのファン
・ニコニコおよびyoutubeでゲーム実況を頻繁に見る

比較的お金には余裕があり、可処分所得は日本平均を上回っていると思う。そのため、「金の若者離れ」が原因で、グッズの購入ができないといった状況ではない。消費行動における私の特徴は次の通り。

<私の消費行動上の特徴>
・基本的にはドケチ。無駄なお金を使う事が嫌い。
・20代中盤くらいまでは各種グッズ(フィギュアやポスターなど)を買うこともあったが、直近2~3年くらいでそれが変化し、無駄な物は極力持たないスタイルに魅力を感じるようになった。
・外食は高いので嫌い
・服はボロボロになるまで着るので10年選手余裕
・ゲームはどんなに楽しみにしているゲームでも、発売から少し待って中古で買う
・でもコンビニとかスーパーとか稀に行く外食では、値段は気にせずなんでも買います。
・クッソ面白い漫画を見つけたりすると、即amazonで新品注文はする。

なんとも日本経済泣かせの人物像だが、実際こんな温度感で生活している。お金はあるけど無駄遣いは嫌いで、なるべくコスパ良く生きていく事に快感がある。ただし、使う必然性があるシーンでは、値段は気にしない事が多い。先日も、布団の中でシャドバしながらyoutube見たいが為だけに、無駄に2枚目のタブレットを買った。

さて話を戻そう。CAGは好きだし、上述したなぞべーむ氏の投稿も読んだし。eSportsが好きで発展を望むなら、業界にお金を落とすのが良さそうだ、という事はしっかりと理解している。お金を循環させるのは、ミクロでもマクロでも非常に大切な事だし、私も昔同人サークルを運営していたので、エンドユーザーから直接支援を受ける事のありがたさも理解している。そして今現在、それなりにお金も手元にある。ここまで書くと、「この状況でお金使わないとかバカか?」と思われる方もいるだろう。字面に起こして改めて私もそう思った。

もちろん今までに、行動に移す直前まで辿りついた事は幾度かあった。具体的には、次の4回の機会が存在した。なお、CAGは有料イベントを開いている訳ではないので、本稿では、基本的に「CAGグッズの購入」にフォーカスして話を進める。

①マチアソビ(イベント)の物販
②ネット通販
③日本橋のソフマップ
④Osaka eSports basement(CAG主催の無料イベント)

それぞれ個別に状況を見ていこう。

①マチアソビ(イベント)の物販


徳島であったイベントで、ソフマップが出展している中に、CAGのグッズも含まれていた。隣で選手各位がサイン会もしているし、いい物があれば何か買いたいなという気持ちがあって覗いていたが、欲しいと思える物が無かった。何が陳列されていたかは思い出せないが、②で出てくるものとほぼ同じだったと思う。なお、このイベントの時に、たまたまCAGのTシャツをプレゼントで頂いていたので、Tシャツを買う選択肢が無くなってしまったことも影響している。おそらくこの時、Tシャツを頂いていなければ、あの場で購入していたと思う。無料でここまでしてもらうのは悪いな、、、と思っていたので、2枚目のTシャツを買うかどうか悩んだが、「同じデザインが2枚あってもな、、、」という思いに負けて、購入に至らなかった。

実際、C4LAN 2018 Winterでは、DETONATORの方々にサインをもらう色紙代わりとして、DETONATORのシャツを購入した。ちなみにその時、値段は見ていなかった。

②ネット通販(ビットキャッシュストア)

CAGの公式ツイッターで、通販のお知らせが来ていたので、覗きにいった。しかし、マチアソビで見たのと同じものばかりだったので、不要と判断して購入に至らなかった。おそらく今もラインナップは変わっていないと思うので、現時点で購入可能な商品と、不要と判断した理由を記載する。

(a)Tシャツ ⇒ もう持ってる
(b)マフラータオル ⇒ タオルは家に一杯あるし、マフラータオル使い辛いから、、、
(c)トートバック ⇒ 日常生活で使った事がほとんどないから不要
(d)防水スマホケース ⇒ 日常生活で使った事がほとんどないから不要

③日本橋(大阪)のソフマップ

なんらかの記事で見たのだが、日本橋のソフマップに、プロゲーミングチームのグッズが沢山置いてあるという事で見に行った。ここなら、今までに見たこと無い、私の欲しい何かがあるのではないかと考えたためだ。しかし、②で書いたのと同じ物くらいしかなかったため、結局何も買えなかった。なお、DetonatioN GamingやDETONATORのコーナーでは、ユニフォームが販売されていた。しかしCAGにはそれがないので、ディスプレイ的な意味でも寂しいなと思った。

④Osaka eSports Basement(CAG主催の無料イベント)

CAG主催で毎週(というかほぼ毎日)やっているオフライン対戦会で、一度ドラゴンボールファイターズの会にお邪魔した。その時も、もしかしたら今までに見たことのないグッズがそこで買えるかも?と考えていたが、結論としては無かった。グッズのディスプレイはされていたが、そこで購入可能かどうかすら判断できなかった。また、当施設の全てのアケコンにはCAGのステッカーが貼っており、「自分のにも貼りたい!!!」と史上最高に購買意欲が刺激されたが、どうも調べる限り、販売はされていないようでしょんぼりした。

これ以外にも、CAG公式ツイッターのアナウンスで、「whooop!」というデジタルトレカの購入サービスを認知している。

どうも購入するとチームにお金が入る仕組みのようだ。多少調べてみたが、私はそもそもソシャゲを始めとするデジタルデータに課金することが苦手だし(例外的にシャドバは好き)、サービスの知名度も低く、使っている人を聞いたことが無いので利用する気になれなかった。気持ちとしては、whooopにお金を突っ込むなら、Tシャツをもう一枚足す方がいいなと思う。普段も着れるし。

【購入及び課金に至らない要因】

・基本的に、使わない物を所有して手元におきたいという欲求がない。ただ、Tシャツのような、今の生活の中で使えるものは多少割高でも応援代として捉えるので問題ない。
・単純な投げ銭の仕組みは、なんとなくチームと自分との関係性が希薄に感じて好かない。ファンクラブみたいな、サブスクリプションの対価に特別な情報が見れるとか、誕生日にDMが届く!とかも価値を感じない。今ならツイッターで大体の情報が取得できてしまうし。

普遍的な感情かわからないが、私は「不特定多数の一人」になりたくない、と言う思いがある。例えば、1万人会員がいるファンクラブに新たに参加しても、「みんなありがとう」という、「みんな」の言葉の中に、自分がくるまってしまう。これに価値を感じない。例えばイベントでTシャツを買ってそこにサインしてもらうとすると、「Tシャツ買ってくれてありがとう」とその場で直接言われる訳で、個人として感謝されていることにとても価値を感じる。C4LANでも、DETONATERのストリーマー各位に同様の事を言われて、シャツを購入した事にとても満足できた。

【どうしたらお金を使いそうか】

では逆に、どのような事に対してなら、喜んでお金を払えるか考えてみた。そんな机上の空論実現できるか!という声が聞こえてきそうだが、あくまでアイデアの一つとして優しく捉えて頂きたい。合わせて、どれくらいの費用感なら許容範囲かも記載したい。

①プロゲーマーのゲーム指導
1時間何円でプロにゲームを教えてもらえます!というダイレクトなアプローチももちろんいいのだが、例えば海外の大会に行く際、渡航費にカンパお願いします!と募っておいて、カンパしてくれた方にはゲーム指導のお返しが!のような見せ方にするととっても綺麗でいいと思う。私は是非お願いしたい。1時間3000~5000円くらいなら全く違和感はない。カンパ形式なら1万円でも許容範囲だと思う。

②プロゲーマーと行く密着大会参戦ツアー
選手のメンタル的に厳しいかもしれないが、ツアー形式のイベントがあれば是非行きたい。特に海外の大会だと、一人では行き辛い人もいそうなので良さそう。出発地点から選手と同行して、今回の大会のポイントや戦略などの解説を受けつつ、前日は壮行会的な何かをするとか、考えただけでもかなり楽しそう。旅費プラス2~3万円くらいは許容範囲だと思う。選手にとっては邪魔でしょうがない可能性が高いが、、、

③ファンミーティングイベント
読んで字の通り、選手と触れ合えるイベントがあれば行きたい。私のようなミーハーのファンなら、選手と会話したいとか、一緒にゲームしたいという気持ちがあると思う。イベント内容のネタはいくらでも思いつくが、例えば前回の大会のリプレイを振り返りながら、その時の気持ちや戦略についての解説を受けたりとか、片手のみ格ゲー大会みたいなアホっぽいイベントを一緒にやるとか。私は5000円くらいなら高いとは思わないが、7000円くらいだとやや躊躇するかも。大人数を相手に、一方的に見るだけのイベントだともう少し価値は落ちると思う。触れ合いの部分が大切かなと。

④スポットの個人スポンサード
例えば、1つの大会だけの個人スポンサードで、小さくてもいいからシャツに名前を入れてもらえるという仕組みがあれば、額次第ではおもしろいと思う。モータースポーツの、SUPER GTにおけるGOODSMILE RACINGが、既に同様の仕組みを運用している。2000~3000円くらいならやってみたいかも。


4つほどアイデアを記載してみたが、ポイントとしては、支援対象との繋がりを感じられるかどうか、という所かなと思う。モノ消費からコト消費に移っていると言われているが、まさに私はそのようなメンタリティを持っているようだ。好きなチームに金を使えというご指摘はごもっともであるが、支援イコールグッズ購入となっていると、コト消費派には刺さらないのが難しいところ。多様な収入のポイントを用意しておけば、私のようなターゲットからの支援も期待できるかもしれない。

【おわりに】

ここまで失礼なことばかり申し上げており、大変恐縮な思いである。また、本稿は私個人の心の動きを書いたものであり、グッズ買いまくり、ガチャやりまくりの方を非難するつもりは一切無いことを付け足しておく。マーケティングに正確な情報は不可欠だし、失礼を承知で、あるがままの気持ちを記載させて頂いた。この情報が、少しでも関係者の参考になれば嬉しく思う。

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