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図書館て、本て、いいよな、やっぱり
休日には図書館に行かずにはおれない体質の私は、図書館で時間を費やして、気になった本を借りて、帰り道に「やっぱ図書館て、いい!」と自転車をこぎながらニヤニヤしてしまいます。
そして、「こうして本と関わる仕事ができてよかったなぁ」と、しみじみ思うのです。
そしてできれば、図書館が出てくる本や、図書館員が奮闘する話は、できるだけチェックしたいと思っていましたので、この本は、ずっと気にはなっていたのです。
『図書室のキリギリス』竹内真著(双葉社)
でもさー、帯が直球すぎて(「こんな司書さん」になれていないんだろうな、あたし…)と、ちょっと敬遠していたんですよ。
読んでみたら、リアルでグイグイ引き込まれました。
ついつい、学校司書を始めた頃の自分に重ねて読んでしまう。
私も、この物語の主人公同様、司書資格が無い状態で雇っていただきました。
それから、子育てと仕事の合間を縫って、通信で、何年もかかって、泣きながら(本当に…)資格を取得したので、きっとこれから司書資格の勉強を始めるであろう主人公に、そして全国の学校司書さんに、はたまた、派遣や業務委託や臨時職員や非常勤などの形態で図書館員をやられている皆さんに、「こんなご時世だけど本はどうしても好きだよね」という皆さんに、エールを送りつつ、この本を紹介したい!
著者の竹内氏は、メイキングや創作秘話が好きとおっしゃっているだけあって、この本に登場したたくさんの本を最後に紹介されてます。
これがなかったら、自分で抜き出して表でも作ろうと思ってましたので、ありがたいです。
竹内氏いわく、
「書架に並んだ本を通して思わぬつながりを発見できることがあるから、僕は図書館が好きなんだと思います。」
「そういうつながりを物語にするっていう試み」を、この本ではされています。
小説全体が、ブックトークで成り立っているというか。
あらためて思ったのは、作家さんて、やっぱりすごく本を読んできたし読んでるしこれからも読むのだろうなぁということ。
「あ、この本読んでみたい」と思わせる、本紹介の小説として、よくできています。
出てくる高校生図書委員たちが良い子すぎてアレだけど、まあ、平和でいいかなー。