コロナウイルスによる打撃、すでに不況だったパレスチナ経済を不具に

失速気味なドナー援助とパレスチナの税収による利益は垂れ流しとなり、イスラエルの財務省をひどく痛めつけている。

占領下のパレスチナ自治区の社会経済状況はますます深刻になり、国連貿易開発会議（UNCTAD）は火曜日に次にように警告、コロナウイルスのパンデミックが経済的に悪化するにつれて、すでに厳しい経済状況が続くと。

新型コロナウイルス[COVID-19]の流行による経済ショックの前でさえ、[パレスチナ]経済は2020年と2021年に景気後退に陥ると予想された」と、UNCTADはパレスチナ人民への援助についての最新の報告書に記載。

UNCTADは、いくつかの要因の結果として、その見通しはさらに暗くなったと語る：イスラエル占領下の西岸の広い地域の併合、新型コロナウィルスの蔓延を抑えるための措置によって引き起こされる経済的損害、ドナーがパンデミックによって財政的に圧迫されているため、援助の流れが妨げられる、そして、イスラエルとの厄介な関税同盟が、数億ドルのパレスチナの税収をイスラエルの国庫に流出させる。

「占領地域の「既存の条件」は本質的に悪性です。そして、新型コロナウィルスの結果として、彼らは今後数年間で悪化するでしょう」UNCTADのグローバリゼーションと開発戦略部門の責任者であるRichard Kozul-Wright氏は述べる。

「不平等、負債、不安、そして不十分な投資は、パレスチナの占領地域で長年の問題であった」と彼はニュースブリーフィングに語った。

パレスチナ保健当局は、イスラエルが1967年の中東戦争で捕獲した領土、西岸、ガザ、東エルサレム全体で、新型コロナウィルスによる215人の死者と35,000人以上の感染者だと報告。

国連援助グループは、ガザに主要な医療アイテムがないと、この病気を効果的に治療することが困難になる可能性があると警告する。

「占領下のパレスチナ自治区の状況は悪化している。」UNCTADのパレスチナ人民支援のコーディネーターであるマフムード・エルカフィフ氏は、語った。

包囲下の経済

占領されたパレスチナ領土は、イスラエルがパレスチナの税収の約3分の2を管理できるようにする関税同盟に結び付けられている。

UNCTADは、パンデミックの前に、この取り決めが数億ドルのパレスチナの財源をイスラエルの国庫に流出したと推定され、それは国内総生産（GDP）で測定したパレスチナの年間経済生産高の約3.7％、または総税収の17.8％に相当する。

このすでに大きな損失は、2019年に33％に達した不況レベルの失業率によってさらに悪化した。

ドナーの援助も近年、2008年のGDPの32％から2019年には3.5％に急減。

今年、世界的大流行により経済が破壊され、ドナーの支援は「10年以上で最低」の2億6,600万ドルに減少すると予想されると、Elkhafif氏は述べる。

2020年4月までに、パレスチナ自治政府が貿易、観光、移動から収集した収入は、20年で最低レベルに減少した、と述べた。

ヨルダン川西岸地区でのイスラエル人入植地の拡大を可能にするため、イスラエルのゾーニングおよび計画体制「パレスチナ人がいかなる目的のために自分の土地を建設する許可を取得することをほぼ不可能にしている」と報告書に記載されている。

イスラエルは昨年、ヨルダン川西岸のパレスチナの622の建造物を解体または押収したと記載されている。