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花火は明日もあがらない。

夏の風物詩、花火。

街の光を取り入れた黒の背景に、ドーンと大きな音を立てて打ち上がる。

キラキラと、色鮮やかに輝く。

美しく賑やかで活気のあふれる、瞬間。


…と書いてみたものの、花火が苦手だ。大きな音も眩しい光も賑わう大衆も。まるっきりダメなのだ。

お祭りと聞くと、ワクワクする気持ちもある。が、どうも花火は得意でない。静かな川沿いで、蛍の光をまだかまだかと首を長くして待ちくたびれている方が、性に合っている、というか。


というわけで、夫とお祭りや花火を見に出かけたことはない。

私に合わせてくれているのか、夫も同じく苦手なのか、興味がないのか、、。都合がいいので、特に深掘りもしていない。



私たちの唯一の花火、それは

♪ 眠りにつくかつかないか シーツの中の瞬間はいつも あなたのこと考えてて…

aiko『花火』歌詞より


イントロダクションのメロディとaikoのお声だけで、「あ!」となる名曲。そろそろ耳が求める季節になってきた。


ドライブの途中、ラジオを聴いていて、この曲が流れた。

「「花火だ!」」

とふたりでハモって。いい曲よね~ってなって。

女性同士でaiko好きは巡り会うことも多々あるけれど、デートしている男性で(当時はまだお付き合いしてなかった)、aiko好きなんて嬉しすぎた。

「aiko、曲も好きだし、人も好き。」

という夫(になる人)の言葉は、私の心にぱっと光を灯した。

大きくてカラフルな打ち上げ花火じゃない、小さくてうっかり触れても火傷しない線香花火くらいの。

”絶対いい人だ。”

と確信した、夏も終わりの日。

好きな歌手が一緒だったからじゃない。aikoの曲を聴いて、人柄が好きと思う感受性が素敵だなあと思ったから。

先入観ばかりの、全く説得力のないただの思いつきみたいな発想。でも、そのなんとなくが、積み重ねが、いつか確信に変わったりする。


夏の星座にぶらさがって上から花火を見下ろして

aiko『花火』歌詞より

ずっと上から、恋心を見ているのような表現。ぶらさがっているから、きっと苦しいんだろうな、と。(※いちファンの解釈です。)

夫への想いを遠くから眺めていたことはない。ずっと隣合わせ。向かい合うのではなく、隣にいて座ったり、歩いたり、ドライブしているように。



花火は今日もあがらない

aiko『花火』歌詞より

今日も明日も、あがらない。

一緒に小さな花火を灯して、ひとつが消えたらもうひとつに火を分け与えるような関係。
今までも、きっとこれからも。


『花火』を聴くたびに、あの出来事を思い出す。

”絶対いい人だ。”

単純でおばかさんっぽいけど、そのなんとなくを大切にしたい。



・・・

今週も、珈琲次郎さんの企画に参加させていただきました☕️
お題は、「パートナーと音楽」です。🎵

珈琲次郎さん、いつもありがとうございます✨
お題を掠るレベルの内容となってしまいました…


みなさまもぜひぜひ、ご参加ください〜^^♪


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