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若葉のふるさと協力隊受け入れを終えて

10月30日から11月3日の日程で、高山村に『若葉のふるさと協力隊』として大学生6名がやってきました。緑のふるさと協力隊の私はコーディネーター役としてプログラムを組み立てました。

例年、若葉のふるさと協力隊は5日間農作業や郷土料理づくりをして報告会をして終わる流れになっていました。でもせっかくの5日間なので参加者自身がそれぞれの生き方や自分自身と向き合えるようなアクセントのあるプログラムにしようと考えました。役場の協力隊担当の方や移住コーディネーターの方にも協力していただき内容を練りました。

「豊かさとは何か?」その問いを5日間のテーマにして過ごしてもらうことになりました。


参加した大学生たちは、若葉のふるさと協力隊にこんな動機で応募してくれました。

就職活動目前でこのままみんなと同じような就活をするべきか迷っている。緑のふるさと協力隊に応募しようか迷っている。大学卒業前にいろんなことをやってみたい。etc...

10/30(金)

14時ごろ高山村に着いて、役場で挨拶をすませ、たまたま村内で行われていたピザ窯づくりイベントに少し参加して薪割りを体験しました。そのまま温泉に入り、夜ご飯を作りながら参加者同士交流して終了しました。5日間は基本的に自炊してもらいました。参加者は全員実家暮らしということで、料理に慣れてない感じがめちゃくちゃ伝わってきて面白かったです。まぁ人のこと言えた口じゃないけど(笑)初日の自己紹介の段階で「豊かさとは何か?」という問いを投げかけ共有してもらいました。

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ピザ窯づくりイベントで、手作りこんにゃくをいただきました

10/31(土)

2日目は、6名を3人ずつに分けて村内の2つの農家さんに受け入れてもらいました。こんにゃく掘りをしてこんにゃくを作ったグループと、電柵を片付けたり落花生の選別をしたグループがありました。どちらのグループも1日中畑にいた訳ではないので、イメージしていた農作業とは違ったようです。その分、農家さんのお話を聞く機会が多くあり、緑のふるさと協力隊や若葉のふるさと協力隊のような制度は大切なことだという農家さんの思いを聞くことができました。

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こんにゃく堀りの風景

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落花生の選別

11/1(日)

3日目は、2軒の有機農家さんに受け入れてもらいました。にんじんの収穫をするグループと、30キロのお米を移動させたり軽トラに乗せたりする超力仕事をするグループに分かれました。昨日とは正反対の肉体作業にみんな疲れていました。そしてこの日受け入れていただいた農家さんを夕食にお招きし、農家になった経緯や自然栽培や有機農業への取り組みについてお話をしていただきました。

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にんじんの収穫

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米袋の積み下ろし作業

11/2(月)

4日目は午前中、ナラの木を植えたところの下刈りを6名で一斉にやりました。それが終わり昼ご飯はみんなで豚肉以外高山村産の豚汁を作りました。夕方は、ダム建設により水に沈んだ村のドキュメンタリー映画をみんなで見ました。その後、映画をみた感想をみんなで共有しました。夜は、ワンナイト人狼ゲームをしてめっちゃ盛り上がりました。

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植林したナラの木周りの草刈り

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豚汁調理中

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映画鑑賞後の共有風景

11/3(火・祝)

5日目はお昼で解散する流れだったので、午前中に4日間のまとめの時間を取りました。このプログラムで印象に残っていること、これからやってみたいこと、豊かさとは何か?それぞれの思いを語ってもらいました。そしてまとめを村長や地域振興課長の前で発表してもらいました。その後、昼ごはんおにぎりをみんなで詰めて渋川駅で解散。「また高山村に来ます!!」の声が嬉しかった。

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解散時間ギリギリのおにぎり詰め

この5日間でよかったことは、参加者同士が仲良くなったこと。そして活動を通して、参加者自身が自分の生き方や内面をポジティブに考える機会をつくれたということです。

参加者でご飯を作ったり、夜は毎日人狼ゲームをして年齢の違う6人の参加者同士が仲良くなりました。その中に、僕や役場の人なども混ざりながら一緒に5日間を楽しめました。

慣行農家さんと有機農家さんのそれぞれの正しさ、ダム建設を進める側とそれに反対する声。村の太陽光パネルが増えていることなども絡めながら社会的な問題についても考えてもらいました。映画を観た後のみんなの感想は、率直なもので非常にうれしかったです。一人の参加者が「友達から他の違う友達の悪口を聞くことがあって、そういうときに肯定してしまうと違う友達を傷つけることになるのではないか。反応にいつも困ってしまう」という話をしてくれました。それを聞いたときに、ものすごく身近な例だけど、考えて欲しかったこととストレートにつながっている気がして嬉しかったです。

最終日の振り返りの時に、「みんなが映画の感想を話している姿を見て、なんか気分が晴れやかになった。」という話や自分自身の内面の悩みを話している姿を見て、本当にこのプログラムを組み立ててよかったと涙が出てきました。

村と若者をつなぐことは、自分が予想していた以上の化学反応でした。

そしてこのプログラムは、僕自身も前向きにしてくれるものでした。

過去の自分自身を振り返ってみても友人との関係性に悩むことが今まで何度もありました。自分をうまく表現できない。自分の優位性を示そうとしてしまう。そんなことがよくありました。でも今回の若葉のふるさと協力隊は、みんながそれぞれの存在を認めていました。そんな対等な関係性を作る一人になれたことで本当にハッピーでした。


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朝の3時過ぎまで人狼をやっていたのに、みんなが感謝の手紙を書いてくれました。ありがとう!!


活動終わりに、農家さんから数多くの野菜を頂くことや役場の方や地域おこし協力隊の方が数多くの料理を作ってもてなしてくれたこと。そんなウェルカムな雰囲気が参加者と僕の気持ちを前向きにさせてくれたのだと思います。

ご協力、本当にありがとうございました。

このプログラムを通して伝えたかったことは、役場の方にかなりフォローされた感覚があります。まだまだ自分自身が直接言葉にして伝えきれていない部分があるので、自分で伝えられるようにもっと言葉を磨いていかないなぁと少し反省です。

でも、それを含めて良い経験になりました。

こんなプログラムをまた組めたらいいなと思っています。





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