イケメンなのにね〜

私の前の会社の後輩なのだが、とてもイケメンなのだ

バツイチだけど

イケメンであることは、誰が見ても間違いないと思う

イケメン後輩が会社に来た時の話


イケメン後輩は

髪はある

お金もある

体型もスマートである


対する相棒は

髪はあまりない

お金はそこそこある

体型は運動不足の小太り


こんなに、外見や収入が違うのに

共通がある

彼女がいない


イケメン後輩に、彼女が出来ないのか不思議だが

作りたい、欲しいと言っているのに、いない


全部持っているのに


収入も、家も、仕事も、性格も良いのに

何故だろう?


イケメン後輩が若くてイケイケの頃

イケメン後輩と知り合いの女性たちと呑んだことがある

イケメン後輩、私、相棒と女性三人

途中仕事の都合でどうしてもイケメン後輩は

会社に戻らないといけない状況になり、突然帰ってしまった

突然帰ったのもあるが、居なくなったと同時に

あきらかに今までと空気が変わった

女性三人が急につまらなそうな顔を露骨にした

食事をしながら、薄々気づいていたのだけれど

女性陣はみんなイケメン後輩に夢中だった

女性陣が見る目が間違いなくハートマークになっていた

それは仕方がないことだけれど、あまりに空気が悪い


「これは、まずいぞ相棒」

「だな」

「とりあえず、盛り上げようぜ」


二人で奮闘するも

一度も盛り上がることはなく、女性陣から一言が私達を貫いた


「会計お願いします」


「彼、帰っちゃったから、居ても意味ないね」

おいおい、ちょっとは気を使おうよと思ったが


イケメン後輩の知り合いだから、怒って気まずくなるのも悪いからと

そこはぐっと堪えた

「お疲れ様で〜す」

さっさと挨拶をして居なくなる女性陣

呆れる私と相棒


あいつの女友達はどうなっているんだ?

というネタで再び呑み始めることになった


「結局、いつもの男二人だな」

「しかし、露骨だったな〜」

「話している時も、俺たちは彼女達の視界にすら入っていないぜ」

「だろうね」

「久しぶりだよ、あそこまでテンション下がるのを見るのは」

「いや〜女性って怖いね」

「全くだ」


その話を今でもイケメン後輩にする時があるが

あの時は【若気の至り】でしたと、素直に認めている


そんなモテモテだったイケメン後輩

かたや

昔から女好きなのに、彼女を作れない相棒


何十年経って結局二人は、同じことを言っている

彼女いないね〜

彼女出来ないね〜

出会う機会がないと言っているが


私から見れば、二人とも今の生活に

満足しているから無理かもね

だって


全て【自分中心】で動けるから


お金も

生活リズムも

仕事も


誰かと付き合うことや、暮らすことは

彼らが今の生活を手放さないとね


【自分中心】の生活から【相手を思いやる】生活が出来るかな〜


イケメン後輩も、相棒も

今の満足した生活を変えることは、余程の【何か】がないと

難しいだろうな〜


彼らは【自分中心という自由】を楽しんでいる

その自由は、彼女よりも彼らにとっては、全然上位だから


自由だけど、たまに寂しくなる時がある


寂しい時はあるけど、束縛は嫌だ


相反するものだね


そう言いながも、彼らは人生を謳歌しているのも事実だ


だって【楽しんでますって】顔から滲み出ているからね

私にとっては彼らが、笑顔で楽しいと思えるのならば

彼女にこだわる必要はないと

思っているのだけれど、彼らはどう思っているのだろうか?

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