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夫の携帯を見るのがやめられない

元夫の浮気が発覚してから、
彼の携帯の中身を隠れて見るのが、
やめられなくなりました。

複数女性との、LINEのやりとり。
それは、誰なのか。
夜のお店の子なのか、そうではないのか。
付き合っているのか、そうではないのか。

裏切りの証拠集めの領収書を探したり、
夫の鞄の中身をチェックしたり。

隠れ見る度に、出るわ、出るわ、証拠の品。
山のようなキャバクラの領収書に、
2人分の、水族館のチケット、
ついに、コンドーム、潤滑クリームまで・・。

夜、夫が寝た後、車の中も、証拠を探しに行きました。
朝に仕事と言っていたのに、予定とは違う行き先が残されているナビの記録。

証拠探しに明け暮れる日々。
結果、沢山の証拠を、私は掴みました。

でもそれは、一体、何のために・・?
私は、離婚をしたいわけではありませんでした。
夫にその全ての証拠を突きつけることも、なかったです。

どうか夫が、裏切りをやめて、
私の方を、ちゃんと向いてくれますように。
それしか、私の望みはなかったのに。

離婚をしたくなかった、のに、
夫の携帯や荷物の詮索を、私はやめられませんでした。
それは、私たち夫婦が、再構築への道を歩んでいた時にも、です。

夫の携帯を見る、ということを、やめたいと思いながら、やめられなかったのは、
女遊びをやめてくれない、夫のせいだと、ずっと思っていました。


でも・・・
本当は、気づいていました。
携帯を隠れ見るのも、鞄を探すのも、
その行動をとっているのは、他の誰でもなく、私自身でした。

私は、「疑うことをやめない」という、選択肢を、自らが選んでいました。

疑う人は、裏切られます。
なぜなら、裏切られるまで、疑うからです。

私は、夫と過ごす最後の日まで、夫を疑っていました。
そして、最後の日まで、夫が裏切っていることを、知ることになりました。



一番、寄り添ってほしい夫に、本当はしなくてはならなかったことは、
「疑うこと」ではなく、
「信じること」でした。

夫には、私の「疑い」が、伝わっていたと思います。
そんな妻との再構築を、彼は心から願えなかった、
それは、当たり前のことだったと、今では思います。


新しい夫と暮らす、今。
夫の携帯のパスワードは知ってるし、
夫の鞄はいつも開けっぱなしだけれども、
夫の携帯も、鞄の中身も、私は見ることはありません。
その中身を見たいという気持ちさえもが、湧かないのです。

それは、ただ単に、前と違う夫と暮らしているから、ということではなく、
私自身が「疑い続けるということを、やめた」からです。
私自身の未来を「信じることにした」からです。

夫も私のことを無防備に信じている。
そんな現実が今、私の目の前にあります。


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