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【WACK】かんおけの中からやる気出す

ドゥギーさんの黒猫ちゃんを説得して私のファンにします

こんばんは。緑川凛です。

今日はドゥギーさんのクエストに参加します🤔



💚本日のクエスト

ドゥギーさん・・・飛び出して行っちゃった。

「はぁ~これから白さんのところに

春の新作、さくらラテ飲みに行こうかな~」

と背伸びをすると、どこからともなく

ごそごそごそ…

と教会内から物音が聞こえる。


よく耳を澄ますと

どんどんどんどん…‼️‼️

試作品のかんおけから音がしている。


教会の窓の近くに置いてあるかんおけに

そーっと近づき、おそるおそるゆっくりと

蓋を開けると・・・


ドゥギー猫ちゃんが暴れてる

「出して出して出してにゃ〜

まだ死にたくないにゃ〜

今日がなければ明日があると

思ってたのにゃ〜」

と大泣きをしている。

困惑をした顔で、優しく話しかける。

「こんにちは、ドゥギー猫ちゃん

こんなところに隠れてたの?」

涙がとまり、目をこすりながら話始める。

「そうだにゃ。

隠れるのにちょうどいいと思ったら

蓋が締まって冷気が出てきて…

死んでしまうと思ったにゃ。」


本当に怖かったのだろう、黒い小さな体が

小刻みに震えている。

「まだ、やり残したことあるにゃ。」



そう言い終わると、同時に

ドゥギー猫ちゃんの涙が止まっていた。


「そうなんだ。

とりあえず、ベンチに座らない?

いつまでもかんおけの中じゃ居心地

悪いでしょ?」


ドゥギー猫ちゃんを教会のベンチへ

案内する。かんおけから出て

落ち着いたのかぼーっと

して虚ろな目をして

窓の外を見ている。



どれぐらいの沈黙が続いただろうか

ふとドゥギー猫ちゃんが切り出した

「なぁ、凛さん、

どうして教会を始めたのにゃ?」

その声はさっきよりもしっかりしていた。


「憧れにしてる教会があったんだけど、

試験に落ちて、その教会では

勉強できなかったの。


そこの教会には素敵なステンドグラスが

あってね〜ステンドグラスに一目惚れしちゃった。


それ以来、私は憧れの教会のような

優しい雰囲気の教会を作るのを目標に

してるの。


そこで昼寝すると

ステンドグラスから柔らかく陽が差し込んで

気持ちいいと思うんだ。」


ドゥギー猫ちゃんはどこか戸惑った声で


「憧れの教会に入らなくて、

悲しかったかにゃ?」

…ん?オーラが視える。
ドゥギー猫ちゃんは楽しいことが好きだけど、失敗するのが
怖いのか。それで、明日やるって先延ばしにしてたのね。

「そうね。悲しかったね。」

「何もしなければ失敗しないにゃ〜」

と嬉しそうに話すドゥギー猫ちゃん

さてさて、どうやって切り出そうか。
そのまま事実を言うのも、色気ないわよね~

「ねぇ、ドゥギー猫ちゃん

失敗ってなぁに?」

ぽつり、聞こえるか聞こえないかのかすかな声

その声を遮るように、ドゥギー猫は

声高々に答える。

「そりゃ~、やろうと思ってたことが

上手くいかなかったことにゃ!!」

「そっか。上手くいかなかったことを

失敗って言うんだね・・・」

腑に落ちない顔をしている凛を見て

ドゥギー猫ちゃんが

「何もしなければ、失敗しないにゃ!」

あ、本音が出た。

「そうだね。私は失敗って

自分で決めないと失敗はないって

思ってるんだ」

ドゥギー猫ちゃんが目を丸くしている。

「ど、どういうことにゃ・・・?」

「一度やって上手くいかなかっただけで

ドゥギー猫ちゃんは失敗って決めてるの?」

ドゥギー猫ちゃんは、バツ悪く下を向いている。

「私は、違うよ。

挑戦し続ける限り、失敗はないと思う。

希望する結果が得られなくても

諦めなければ

私は失敗と思わない。」

ドゥギー猫ちゃんの目の奥が光りだした

「凛さんにとって、失敗はないのにゃ?」

「そりゃ~あるよ。今日も目玉焼きを

焦がしちゃって、失敗したなって思ったよ」

ドゥギー猫ちゃんの目が曇った

「やっぱり、失敗するにゃ・・・」



「うん、失敗はする。悲しいと思うことも

あるよ。だけど、失敗をたーくさん重ねて

100回失敗しても101回目に望む結果になったら

それは、失敗にはならない」



ドゥギー猫ちゃんが少し怒った声で

「凛さん、希望の教会に入れなかったにゃ。

それは失敗にゃ!」


ドゥギー猫ちゃんは
できなかったこと=失敗
って考えるのね。


「希望の教会に入れなかった事実だけを

見たら、失敗だね」

ほらほらって顔してるドゥギー猫ちゃん

「これまで苦労はした。だけど

他の教会で勉強したから

St.Mikarin教会をやっていて

とても楽しいんだ。

だから今は、希望していた教会で

勉強しなくて

よかったって思ってる」



ドゥギー猫ちゃんは私の顔をじっと見て

次の言葉を待っている。



「ドゥギー猫ちゃん、一番やっちゃいけない

ことって何だと思う?」

おどおどした声で

「そ、そりゃ、失敗にゃ・・・」


一息間をおいて、心を込めて


「私はね、自分の価値を

他人に決めさせること。

失敗しても、私の価値は変わらない。

私の価値は私が決めるの。」



ドゥギー猫ちゃんはハッとした顔を

一瞬だけして、そのあとは

黙って外を眺めていた・・・



「ね、白さんのところに一緒に

桜ラテ飲みに行かない?

猫用をピスタチオさんが飲んで

美味しいって言ってたよ。」

「うん・・・」

ベンチを立ち二人で歩き始めると

ぽつりと

「僕も何かやってみようかにゃ」

という声が風と共に遠くに飛んでいきました。



💚おわりに

早速画像使わせていただきましたよ~
作成いただきありがとうございます✨


次に行く喫茶店はこちら🍀



まとめ記事 来週頭には#2を作りますよ。




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