ほろほろと咲くや桜
鎮守さまがおでましになって
良い子じゃ良い子じゃと
背中で眠る
赤子の頭をなでておいでか
春の霞は微かに色が乗り
ため息ひとつついた後で
うなじにのぼる乳の匂いに
我に帰るのは母か女か
はらはらと散るや桜
行きがよければ
帰りもよいよい
仰ぎ見ればいっときを惜しみつつ
鎮守様の懐で
杜の木々は伸びやかに
やがて青々と薫る風の中
花の命は短くと言う
枝葉の先々を楽しみに
それを祝いあげるのがお務めと
それがゆえに何処の花も
その命は短くあるのでしょう
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