詩 夜を統べー月讀ー
*ツクヨミノミコト(月讀、月読、月詠)
アマテラス、スサノオと並ぶ三柱のうちの一柱。
記載は非常に少なく、アマテラスと離れる事で昼と夜が分離と伝える。
後に不老不死、豊穣等の祈りの対象にもなる。月を本地とする神。恐らく男であるが、特に性別も伝えられていない。
夜を統べー月讀ー
不老不死とはいかなる戯言ぞ
日輪よ
追うても追うても
こころ開かぬ眩さに
満ちては欠けまた満ちながらえて
男とも女ともつかぬまま
そなたの影に甘んずる
昇天の夢
その欲を片時も忘れ得ぬ身であれば
下界に住まう歌詠み人の慰めに
誰の世迷言か
不老不死などとは
片腹痛いだけのこと
愛しい人
時にそなたを喰うてみせても
恐れ慄く声が我を払う
夜に侍る者の安寧を祈れば
黄泉の御前に頭を垂れるばかり
しじまの中をひっそりと
ひっそりと浮かぶのみ
力無く
自ら光ることを許されぬ
ツクヨミの名を知る者よ
とこしえと信じられた昔語りは
力の外を知る術も無く
ただ
月に導かれ生まれた者は
月に導かれ身を閉じると言う
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