七夕 よもやま話
思い起こせばこのおばばめが、いいかげんなお話をまことしやかに話して聞かせたのが一年前。
再び巡って今年の七夕にて、本物の物語のお二人はあいまみえる事ができるのか否か。
一年間務めに励んだゆえ、無事にカササギ殿のお迎えがあるようにと願うております。
さてさてこの七夕のお話は中国から奈良の時代に伝わったと言われておりますが、このおばば、異国のお話をも少々耳にする機会がございましてな、機織りにかかわる女神様が多ございます。
エジプトのネイト様。
ギリシャのアテーナー様。
シュメールのウットゥ様。
日本のアマテラス様
もとより機織りや衣服の仕立ては、おなごのたしなみでありましたし、神々がかかわるのは何と言いましても織物が貴重であったからにございましょう。
貢物には欠かせぬようにございました。
さしずめ、越後屋の蔵にある千両箱のようなものにございますな。
歳を取ると、つい口が滑るものにございます。
糸を紡ぐとは子を成し命を繋ぐ母の愛をあらわすと言うお方もありましょうが、おばばからすると何と申しますかいかにも「眉に唾」
年寄りとはそんなものにございます。
神々の世界とは別にこの日本では縄文の世、紀元前8千年頃の縫い針が発掘されております。鹿の角でできておるそうにございます。動物の皮を剥いで縫い合わせて衣服にしておったのでしょう。その後麻を編み込んで布にするようになり、稲作が始まる頃になると、機織り機が海を越えドンブラコと……おっと失礼いたしました。
さてさて七夕でございますが、中国からやって参りましたこの祭りを「たなばた」と名付けたのは、どうやら「棚機津女」(たなばたつめ)から来ておるようでございます。
身を清め水辺の棚作りの古屋で機を折り、神に捧げる乙女の事を指し、受け取った神はその乙女となにやらムニャムニャと……
まぁ、要は巫女と言う事なのでしょう。
織姫彦星とはなんら関係ございません。
そういえばかの木花咲耶姫様も棚機津女だったとかなかったとか。すると衣を差し上げたお相手は邇邇芸様となりましょうか。
後付けで富士のお山に祀られた木花咲耶姫様。ふもとの富士吉田は昔から機織りがとても盛んな場所にございます。
そして富士八湖の明見湖を中心に「羽田姓」が多ございます。
この羽田と言う名は、徐福伝説に繋がりまして、そこに絡んでまいりますのが例の「秦」でございますが、これ以上は頭痛がしてまいりますので失礼いたします。
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