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吉田 翠*詩文*
2024年4月25日 18:17
梢でゆれる目覚めたばかりの若葉巣作りの場所を決める前のいっときを遊ぶように近くをいったりきたの雲雀がそれをつつく遠く離れた水のせせらぎ匂いを絡めた風の道本当にうららかとはそこに居る者のこころが見聞きし映り込んだ絵図に相違なく春の雲雀やがて子のひとり立ちを見送るのは日、晴る時*ひばりは雲雀と書きますが、「ひばり」の語源は「日晴る」との事。良く晴れた空
2024年4月5日 17:27
桜の枝先につくほどけた花びらに去年の花を思い出す風の揺らぎいくらか水を含んだ空気の重さ霞の切れ切れからのぞく空の色ヒダにしまった傷のいたわりこうしてそれらを引き連れて来る年来る年にやってくる積み重なった去年の花桜の枝先につくほどけた花びらに思いもつかない次の年の花しばし時が止まるひとひらふたひらほどけゆく桜の木の下でわたしはいつかの吹雪く花の中に身を預けた