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2021年1月の記事一覧

詩 みおくる

詩 みおくる

少し緩んだ寒の朝

今日の空気に溶けてゆこうとする
水滴の透明な匂い

送りだす詩(うた)よ
陽射しは手を取ってくれるだろうか
掌に乗る小さな小さな詩(うた)よ
行くべき場所を見つけるだろうか

寒の日々に
凍る事を拒んだはずの若い土
心細く荷を背負いながら
生み落とされた意味を知っているだろうか

「いってきます」
繰り返されたひと言と
目に焼き付く
鞄を背に玄関を飛び出す子の姿

返し続けた言

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詩 バスに揺られて

詩 バスに揺られて

マイクロバスに揺られて

運転手の鼻歌はガイドの代わり
小難しい政治絡みの云々も
対立する民族がいた歴史も
窓の外に広がる過不足のない一瞬が
全て承知の上で道をあけろと偉そうに笑う

そうだ
このバスが向かう先は
あんなにも憧れた伝説の土地
絵に描いたような男も女も
いつぞやの時間に住む老人も
悪巧みに飽きた子供も
好き勝手にお伽話を持ち込んでは
指を指す地平線
何が見えたか
思い通りだったのか

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