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吉田 翠*詩文*
2019年1月22日 19:48
柔らかい毛糸のストールで体を包みながら聖母に抱かれた子供のような笑顔と優しい言葉で人を刺す人怯えるものなど何もないのに誰かが知らん顔して横を通り過ぎるだけでパパに助けを求める視線を送る人自分の思い通りにならないひとつひとつを思い返して泣いてみればいいのよ、ほら試しに今のままじゃきっと泣けないからわたしの背中はきっと呼吸の仕方ひとつ、教わってこなかったのでしょ?
2019年1月6日 17:12
言葉が羽を手に入れて一気に空高く駆け上がる冷たい風に任せることもできずに自分の意思を示そうとすると煽られるそれでも言葉は嬉々として突き進んでゆく言葉を失ったわたしはぐずぐずと手をつきながら地べたをはい回り踏まれるほどにちいさくまるまってもニヤっと笑った靴底に蹴り飛ばされる見上げた空にはただ風が渦を巻くだけなんてことなんてことでしょうだからあの時、