第2章■僕が始めたこと
・店舗の存続について
まず初めに、大樹が経営していた実店舗の存続について考えました。
回復を待ちながらお店の家賃を払い続けていくのは厳しいな、、、と思っていたので、もうこうなったら開き直って自分が一緒にお店を再開しよう!と考えました。
・メニューどうする!?問題
ただ、大樹が作っていた料理は本当に繊細で美しく、目も舌も感動する素晴らしい料理でした。
これは俺作りきらんぞ、、、う〜む。。。と考えながら、倒れる少し前の大樹との会話を思い出しました。
「ランチでカレー専門店をやりたいっちゃんね」
と大樹が僕に話してくれたことがありました。
これだ!と思ったその日の帰り道、ネパール人が営む行きつけのスパイスショップへと車を走らせていました。
・からだが喜ぶうまいもの
実は、個人的にスパイスには少々拘りがあり、自分用でよくカレーを作っていました。
僕自身も高血圧で大樹と同じ病気のリスクがあり、薬膳料理や身体にいいものを食べたい、ということで日々研究をしていたのです。
カレーのみならず薬膳効果があるものや、麹甘酒や黒ニンニクなど発酵食品も日々摂取していました。
そして、大樹がお店のメニューで大切にしていたことは「からだが喜ぶレシピ」
これらを複合して考えていると、閃きました。
・アイデア誕生!
僕が作るインドなど本場カレーの現地再現系と、大樹が作る欧風カレーとスパイスカレーのハイブリッド系、これをあいがけで兄弟薬膳カレーにすれば面白いぞ!
そして、
キッチンカーを福祉車両に改造すれば、大樹も運転して色んな方に食べてもらえるようになるじゃないか!
更に、
せっかくキッチンカーがあるなら健康効果が高い加工食品を作って、老健施設や色んなところに移動販売の事業も並行しよう!
こうなれば後は話が早かったです。
早速事業計画書を作って大樹に見てもらいました。
涙を浮かべながら喜んでくれて、「これバリ面白そうやね!」と言ってくれたのが印象的でした。
メニューを吟味して、お店用のスパイスカレー作りが始まりました。
・カレーラボ「自宅」
もう毎日カレー、カレー、カレー。
作っては食べてやり直してを繰り返し、色々なお店も食べ歩きしましたし、途中から自分の血液がカレーになってるような気がしました。
ただ、毎日食べても胃もたれは無かったし血圧も上がることはありませんでした。
さすが薬膳カレー。
インドでは、胃の不調があるときにブラックペッパーの粒をそのまま齧ったり、傷口にターメリック(ウコン)の粉を直接塗ったりと、スパイス自体が薬として用いられることもあります。
このあたりは今後の記事やYouTubeで発信していきたいと思います。
余談ですが、僕のレシピはインドの歴史書に書いてある英文レシピや海外の英文レシピを書き出して作成しています。
英語があまり得意ではないので骨が折れますが、やはり何事もルーツを辿るということが好きなので、とても楽しい研究です。
・完成。そしてもう一つの…
ある程度納得いくものが出来てから大樹はじめ家族全員で試食をして、メニューが固まりました。
そしてもう一つ、僕が是非作りたいメニューがありました。
それは、薬膳クラフトコーラです。
最近話題になっているクラフトコーラ、これはスパイスを煮出してシロップを作るんです。
これも個人的に作って飲んでいたので、改良を加えて試飲してもらいました。
結果は現メニューでお分かりの通り、パズルのピースがはまるように完成した新たな武器を携えて、弟が経営していた飲食店「Midori Store」の冠そのままに、新たな事業をスタートすることになりました。
【続く】
#READYFOR #クラウドファンディング
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?