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持ち物記録および好きな物記録2022


CAINZのヒッコリーシャツ(1200円)


その日は思いのほか寒かったのである。

仕事のために日帰りで長野県を訪れた。ひとりレンタカーでアート作品のある場所へ行き、異常がないか状態の確認をする。場合によっては掃除をしたり少し汚れたりもするので、暑いだろうとTシャツ1枚で電車に乗ってしまった。
着くと、まあまあ本降りの雨模様で肌寒い。この町にはUNIQLOがない。カインズに向かった。(本当はその前にワークマンにも行ったけど、ときめく羽織がなかった) 
カインズの「資材館」でウーンと悩んでいたら、作業服コーナーに「紳士用 ヒッコリーシャツ 長袖」が目に入った。白地にグレーストライプ。仮設の試着室前で羽織ってみて、購入した。やっぱり袖があるとないのとでは安心感が違う! 
そのまま新宿まで着てきたけど意外と個人的にはアリな感じに着れたので、しれっと普段着にします。


グリーンオリーブ


スーパーのかなり目につきにくいところにいる。
ごろごろと15粒くらい入った袋で売られていて、地味に高い。(瓶には手が出ない)
塩漬けで塩分も高いし、オリーブオイルの元なだけあって油分もまあまあある。少しだけかじると、まろやかさと深みと爽やかな香りがあって、植物の実らしからぬ風味のレイヤーに驚く。きっとバイトで前菜にオリーブを沿えまくる仕事をしてなかったらこのおいしさには気づけなかった。
ブラックオリーブもやわらかめで好きだけど、歯ごたえがあるグリーンオリーブの方がより好ましい。ワインが進むちょっとしたごほうびである…🫒


原田治の皿


いつのかわからない、相当前のミスドの景品。なんせ母が学生の時から使っていたと言うのだから。
ふちがまるくカーブして、横から見るとゆる〜く書いた「ひ」みたいな感じの皿。真ん中に原田治の男の子のキャラが書かれている。キャラものの食器は食卓の一軍にほとんど昇格することがない我が家で、なぜかこの皿だけは異彩を放っていた。母が一人暮らし時代に使い、戸建に住んでからは二世帯で暮らす祖母が使い、私が大学に進学する春、ついにそれは託されたのである。
ひとり用のカレー。パスタ。中華炒め。炒飯。フライパンで焼いて逆さに受け止める羽根つき餃子。ワンプレート風ランチ。ホットケーキ。切ったりんご。家に人が来た時の大皿料理。全部全部、この皿が担ってきた。長く使いすぎていつ壊れても逆にショックじゃなくなってきたが、まだお世話になりたい。この皿が使われ続けている間、ミスドのメインキャラはポンデライオンになり、原田治は70歳で亡くなり、大規模個展が開かれた。先日帰省先で母とこの異常に使いやすい景品の皿の話になり、「なんかさあ…日本が豊かだった頃を感じるよね〜」と言っていた。確かにそうかもしれない。