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大切な3つの事

好きな歌が上手に歌える(演奏できる)ようになりたい!
から練習しているわけですが、
やる気がある時だけではなく、

スランプに陥ったり、歌う意欲が湧かなくなったり、自信を無くしたり、
モチベーションが上がらなくなったり、ネガティブな時もあるわけで😢

そんな時の為に覚えておいて欲しい事があります。

小学校の時に校長先生が式のあいさつで述べる「3つの気!」
元気、やる気、勇気! のように

創造、破壊、再生   のように 



上手になる為にも、乗り越える為にも、
私がレッスンの時にお伝えしている
必要な基本の3つの事。


①筋肉運動
②表現
③模倣


なにこれ?
おしゃれでも、カッコよくもない、、(もっと素敵な表現できんもんかね)

「こんな風に歌いたーい」
と、頭で思い、ハートで感じても、発声する時に使う筋肉がそのようにスムーズに働いてくれないとね。
だから、①の筋肉運動は、発声や呼吸や発音に使う筋肉がスムーズに動いてくれるようにするです。

でも、筋肉が動くだけ、正しい音程を取るだけでは、人の心は動きません。
感情表現が必要ですから、
人生経験を積んだり、お芝居や、アートに触れたり、
自分を表現する方法を学ぶのが②

そして、実は③がめちゃくちゃ大事です。

そもそも、憧れのボーカリストが居て、その人のように歌えたらいいなあ、、、と思い、最初は何となく、その人のように真似して歌いますよね。

赤ちゃんだって、大人の真似をして話す事で、発声器官が鍛えられて、単語も覚えて、喋り方が分かるようになる。

ボイトレのエクササイズや基礎練習をして、どんどん音域も広がったのに、
実際に歌うとなると、メロディはエクササイズとは違う訳ですから、思うようには歌えず、、、
私など、ボイトレで沢山の事ができるようになれば、歌唱力も、表現力も何もかも解決するはずだ! と信じ込んでいた時期がありました。
(そんなわけない)

そして、以前より少しは上手に歌えているはずなのに、何だか個性がなくなって、癖もなくなって「私の独自の歌い方はどこへ?」なんて、迷ったりして。

英語の発音も、散々研究したのに、うまくいかない。

口の中を開けているつもりなのに声が籠るし、

滑舌良く歌っているつもりなのに歌詞が聞き取れない。



先日尊敬するピアニストに「物真似をしてくるように」と言われました。
「私、コピーはいつでもしてるもんね!」 
なーんて偉そうに思っていたのですが、
「物真似」だとおっしゃるのですよ。

表面をなぞって、口の形や、フェイクやスキャットのメロディーを取って
コピー譜を作ったりしていたのですが、
そういうことではなくて、
本気でその人になりきって物真似することが大大大事なのです。

例えば、私のルーツは中学、高校で聴いていたナット・キング・コール。
歌い出し、フレーズの最初の、あの低音の感じが好きだったのですが、
私が歌うと筋肉がついていかないもんだから、出だしがいっつも喉に下がって、しゃくれていたのです、、、、
物真似は難しい (-_-;)

①の筋肉が上手に動かなくて、低音だけ喉で力んで歌う癖がついてしまいました。
酷い癖だけが残っちゃった~~~
しかも、本人に似ていないじゃないか。。。
物真似するには、音を聞き分ける能力も必要なのだと思い知ったのでした。

私が習った発声法では、一音目は息漏れ、力を抜いて、子音は弱くつける事を最初にやるのです。
だから、練習したおかげで喉に下がる酷い癖は随分治ったのですが、

そういえば、最近全くナット・キング・コールのコピーはしていませんでした。

大事な事を忘れていたー。

やってみたら! 
気付いた事が山盛りありました!!

ボイトレのエクササイズでは、上手にできなかったことが
なんと!!!!彼の物まねをすることで出来るようになったのでした!

以前より、物真似が上手にできるようになっていたことにも驚きました!!

③の「憧れの人の物真似」をする為に
①の筋肉運動ボイトレをしてきたのに、
今度は、
①の筋肉が③をする事でスムーズに動き出したのですね。

特に、ナットは、低音、一音目の出だし、最低限の振れ合わせで声帯がつくのと、顎を脱力して下に下げることで、口腔内を広く保ち、そして、唇を強く合わせる事で、子音をはっきり発音し、結果的に滑舌が良く聞こえるのですね。
鼻腔共鳴を使い、鼻からポジションを下げないようにしながら歌う為、
ひっくり返る事無く、全部が地声っぽく聞こえるのです。

分析するとこういう感じですが、説明がややこしいですな。

とにかく、うまく歌えるようになったんですよ。
出来なかった事や、問題点が解決したのです。


本当にその人になりきる事によって、連動している筋肉の動きも、
何故、そこで、その音質で、そのように歌ったのか???
実は②の表現、歌い手の気持ちまでもが理解できるようになるのです☆

そして、声の籠りも、歌詞がはっきり聞こえない問題も、全て解決したのでした。

だから、とにかく好きな人の物真似を徹底的にやりましょう💛
表面だけコピーは駄目よ!
真似すれば見えてくること、収穫が大いにあるのです。

ちなみに、ジョージ・ベンソン様もナット・キング・コールトリビュートアルバムを出しています。

Smileを聞くと、あら? やっぱりナットキングコールの影響がフレイズの頭に出ています。。


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教材のような内容の記事が2本と、不定期でエッセイを掲載する予定です。

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