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「生きる」につながる日々の暮らし

【OBOG体験談】移住編
 第15期協力隊 徳島県佐那河内村 派遣

派遣先に戻ろうと思ったきっかけ

緑のふるさと協力隊に応募した時は、そこに移住しようとかはあまり考えていませんでした。ただ現場を知りたいとの思いで応募したからです。大学を休学して約1年の農山村での暮らしを終え、復学。卒業後の進路を考えていくうちに、いくつかの選択肢の中から派遣先に戻ることを決めました。

派遣先は、徳島県最後の村「佐那河内村」。
佐那河内という名前で呼ばれてから、もうじき千年を迎える歴史の長い村です。県庁所在地の徳島市に隣接していますが、中山間地域の農山村です。

卒業後に派遣先に戻ろうと思ったきっかけは、隊員のときに過ごした村での暮らしの中にありました。
農作業であったり、お祭りであったり、そうした体験を通して、日々の暮らしが「生きること」につながっていることに気づかされる日々。
昨日まで見知らぬ誰かであった自分を受け入れてくれた村の人たち。
手近にあるものから必要なものを作り出し、自分たちの地域のために何かできないかとアイデアを出していく。
個々に魅力のある人たちと出会い、一緒に過ごしてきた日々を振り返っていくなかで、もう少し同じ時間をともにしたいと思うようになったのです。

佐那河内に戻ろう、と思ったときは、「私にも何かしらで村の力になれるかな?」「なりたいな」、と思って戻ってきたのですが、今のところは「村にいる」ことでしか役に立てていない気もしながら、村での毎日の暮らしを楽しんでいます。

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移住してみて良かったと思う田舎暮らしの良さ

佐那河内に戻ってきて感じることは、人と人とのつながりを強く感じることができて、安心感を得られていることだと思います。そして、「何かできるかも?」と可能性を見出しやすいのではないかと思っています。

そして、身近にある豊かな自然は、時に恐ろしいものではありますが、四季折々の表情を見せてくれます。その表情は、常に私の気持ちを切り替えさせてくれて、たくさんの恩恵を与えてくれます。

緑のふるさと協力隊のプログラムを経て村に移住しているからこそ、地域の魅力を楽しく見つけようとできているのかなと思います。

移住してみて大変だったことは?

根付いていけばいくほど、地域での存在も果たす責任も大きくなっていくように思います。(私の場合は今も、周りの人たちに助けてもらってばかりですが…)
不便な環境であるからこそ、住んでいる人たちの協働で暮らしが支えられてきましたが、月日とともに変わらざるを得ない部分も出てきています。担う人が少なくなっている中、どんなカタチで暮らしをつくっていくか探るのが難しいです。
あとは、長く暮らしていくからこその人との付き合い方。時にはちょっと大変に思うこともあるかもしれませんが、適度な距離感をつかむことは大事かもしれませんよ。

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地方での暮らしの興味がある方へメッセージ

地方での暮らしに興味があるのであれば、ご自身を取り巻く状況がゆるすカタチで、興味のある土地に足を運んでみることをお勧めします。地方によってお試し居住など色んなカタチがあると思います。
まずは一歩進んで、地方での暮らしを自ら感じてみる。

その先のことは、その時にまた考えればいい、という気持ちでもいいのかな、と思います。

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