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わたしたちの「ふるさと」 vol.5

第15期 緑のふるさと協力隊 諸塚村派遣

諸塚村ってどんなところ?

諸塚村は、宮崎県北部の九州山地の奥地にある山村です。

人口1,481人(2020年5月)・森林面積比率95%の小規模な山村であり、急峻な山々の中腹部にへばりつくように約88箇所の小さな集落がつくられています。88箇所の集落は、16地区の自治公民館組織に束ねられており、これが諸塚村の重要なコミュニティになっています。

このような小集落は、100年以上前から、縦横無尽な道路網によって結びついており、水量の豊富な耳川とその支流の恩恵も受けた生活を営んできました。住民の暮らしに必要な水や道路は、現在に至るまで、多くを集落の人々が自ら管理しています。

諸塚村の人々が営む山の生業はとても多様です。古くは焼畑を中心として、木炭や狩猟、椎茸、山茶などを組み合わせて暮らしてきました。現在は、椎茸と林業に加えて、茶、仔牛の飼育、田んぼの稲作、猪や鹿の狩猟などを組み合わせて暮らしています。諸塚村の夕食に欠かせないものは焼酎で、晩酌のおともに蜂の子を食べることもあります。地域文化も多様であり、神楽、団七踊り、練りふみ、青年団の演劇などが、集落を単位に営まれていました。

諸塚村を語るうえで欠かせないことは、「自治公民館組織」による地域社会の自治が生き生きとしている点です。自治公民館組織は、道路や水の管理を担っていますし、頻繁に人が集まって地域のあり方を話し合ってもいます。


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おすすめの「諸塚の歩き方」

私が隊員だった頃、諸塚交通のバスに「小さな村まるごと観光地諸塚村」というフレーズが掲げられていました。この言葉は、諸塚の歩き方を一言であらわしていると思います。諸塚の宿泊施設には、幾つかの民宿と、ゲストハウス的な古民家宿泊施設、農家民宿、ログハウスの施設があります。観光は、エコミュージアム(観光協会)を中心として、農林業や川遊び、祭りなどを体験するエコツアーが人気です。エコミュージアムは、「緑のふるさと協力隊」のOB(13期)が館長を務めてもいます。
 諸塚村の魅力については、なによりもまず、村の人たちの暮らしと、椎茸栽培や林業がつくり出した美しい景観を挙げたいと思います。村の人たちが語る林業や椎茸栽培のこだわり、村を自らつくり上げてきたことの自負、食や趣味の小さなこだわり等を、少しでも聞けば、すぐに諸塚の魅力に気づくと思います。また、「モザイク林相」と呼ばれる景観には、焼畑から林業に至る諸塚の歴史が刻まれていますし、林道を歩けば、椎茸の原木を積み上げたホタバが並ぶ風景に出会います。

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メッセージ

諸塚は、ありのままの山村に無理なく出会える村です。限界集落という言葉で語られがちな山村ですが、多くの人に諸塚を訪れていただき、村の人たちが誇り高く生き生きと暮らす姿を知ってもらえればと思います。

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