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桂宮治さん、笑点新メンバーをイジる

宮治さんの独演会は「笑点」収録直後

2月4日(土)の国立演芸場で開かれた桂宮治さん独演会。
開演後、飛び出てきた宮治さん。いつも以上に勢いをつけたせいか、足が滑って膝をやや痛めた様子。
そんな宮治さんですが舞台に戻ってきて会場を見渡すと、いくつか空席があるのを見つけてイジります。
「早々に完売したのにどうして空席があるんだろう」
なかには遅れてきたお客さんもいて、そんなお客さんに「今、お客さん一人ひとりに『笑点』の新メンバーはだれだと思うか訊いているんですよ」と言い、相手に名前を挙げさせていました。

そう、この日は厳重体制で明日放送の「笑点」の新メンバーが出演した収録後の独演会でした。
「全国的には関心のない話ですが、一部の落語好きやファンの皆さんにとっては関心の高いあの番組の新メンバーが決まって、さっき一緒に収録したんですよ~」
と、ハイテンションの宮治さん。


建て替えが予定されている国立演芸場。宮治さんの独演会は比較的客層は若め

翌日の「笑点」に登場したのは、春風亭一之輔さんでした。
前回の宮治さんが選ばれたとき、このときは一之輔さんになるのではないかと睨んでいたのですが、落語会も常に完売の一之輔さんが週末を潰してまで出るメリットはないかなあと思っていたので今回の抜擢には驚きました。

独演会は新作落語3本

さて、宮治さんの独演会は宮治さんのトークがかなり押したため、本来の持ち時間を過ぎたところで前座の桂空治さんが高座に上がりました。
ネタは「時そば」。
なじみ深い前座噺ですが、時を数えるところでオリジナル部分を入れておられました。
この空治さん、噺家さんには少ない(スミマセン)イケメンさんです。


さて、宮治さんのネタは
「まなまな」
「あじゃらかもくれん」
仲入り
「パイナップル」

「あじゃらかもくれん」は、「死神」の中で主人公が病気の人に向かって投げかける呪文のようなものですが、怪談噺のような感じにしておられました。
ちょっと内容的には物足りないと言いましょうか、もう少し練らないと聴いている側には意図が伝わっていないかもしれないなあと。

トリの「パイナップル」は、2021年に有楽町・よみうりホールで聴いた演目でした。
この日はあまりにも「笑点」にまつわるお話を長くやりすぎてしまったせいか、ややコンパクトにして高座にかけておられました。


2021年6月。「特別に写真を撮ってええよ」と、鶴瓶師匠が言って異例の撮影OKに。
有楽町・よみうりでの桂宮治真打披露公演の口上です。
上の階の後ろのほうなので画像は粗いです。宮治さんの右横は、立川談春さん。

真打披露公演のときは結構長かったので後半、やや冗長気味のところがあったのですが、今回はそういったところはなく、全体的にテンポよく進んでいきました。
子ども食堂を始めた奥さんがいなくなったところの展開がそこそこの流れで入っていたので、初めて聴いた人はもしかしたらちょっとついていくのに一瞬、詰まったかもしれません。

一之輔さんとの絡みが楽しみ

「最もチケットの取れない落語家」と言われるほどの人気を誇り、実力も申し分ない一之輔さんと共演することで、子どもの頃しか見ていなかった「笑点」を少し見てみようという気になりました。

宮治さんが加入された後も関心はあったのですが、やはり周囲があまりにもベテランすぎて宮治さんのいい味が出しきれないなあというのが率直な感想だったからです。

年齢では宮治さんより若い一之輔さんですが、入門時期は宮治さんのほうが遅いのでお互いの関係性が成り立っていて、「明るい毒」の二人が「笑点」を引っ張っていってくれるかもしれません。
今後が楽しみです。


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