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東海オンエア聖地巡礼 岡崎の旅② サチオさんという漢


前回の続きです。

2月某日。
キブサチに並ぶこと約3時間(!)、ようやく店内に入ることができた。
店の前に近づくにつれ、どんどん大きくなる、いらっしゃい!という店主・サチオさんの挨拶。
まるでディズニーランドの、ミッキーのグリーティングのようだ。
ミッキーにもうすぐ会える、という緊張と喜びに似た感情を、この時味わっていた。
キブサチに入店するまで、後ろに並んでいた男性2人組とお話していた。
彼らは仕事の同期で、営業職だという。
全国転勤のため、日本各地に異動になるそうだ。
新潟県長岡市での花火大会や沖縄で食べた郷土料理など、様々な観光地の話で盛り上がった。
東北の田舎娘と、転勤族のサラリーマン、生まれも育ちも、年齢も職も、何もかも違う私たちが、こうして旅を通して、推しを通してつながりを持つことが不思議だ。
そして、ありきたりだが、これを『縁』と呼ぶのだろう。
彼らのおかげで、待ち時間が全く苦ではなかったし、東海オンエアの話はもちろん、仕事や趣味など、普段の生活では知り得ない話にも花を咲かせた。
もし、彼らがこのnoteを運よく(悪くとも言う)見つけたのならば、岡崎市で知り合った田舎の金髪娘を思い出して欲しい。(退職を機に、短期間ブリーチをしていたのだ)
あのときは、ありがとうございます。

そして、サチオさんとの対面のときが来た。
動画と何も変わらぬ姿で、本当に忙しい中、脚を骨折して辛い中、笑顔を絶やさず厨房に立つサチオさんの姿があった。

ライブを通して、芸人さんやアーティストとご対面したことは何度かある。
しかし、このように、有名人と直接関われる機会は相当貴重だ。
そして、サチオさんの手がけたラーメンが食べられる!!

迷いに迷って決めた、コラボナーラ。
まぜそばの、カルボナーラバージョンといったところだ。
温玉の白、水菜の緑、トマトの赤の、イタリアカラーが目を引くおしゃれな一品。
まぜそばのため、こってり要素は多いものの、脂のしつこさがなく、ペロっと平らげた。

最後に、厨房越しにサチオさんと写真を撮り、キブサチを後にした。
どんなに多忙でもお客さんひとりひとりに明るく、豪快に、そして丁寧に接するサチオさんを、ますます好きになった。

現在、混雑が原因でシステムを整備するため、キブサチは今月から営業休止している。
あと数週間、遅れて旅行をしていたら、サチオさんに会えず、キブサチのラーメンに辿り着くことができなかった!と思うと、本当にいいタイミングで観光できたと安堵する一方、サチオさんには無理をしないでいただきたいと心配の気持ちもある。
世は春休みに入り、ますます観光客が増え、聖地巡礼する若者で岡崎が活気溢れている。
また、キブサチでラーメンを食べることができたらいいな、と思う。
また訪れたい、と思える。
そんな場所がひとつ増えたのだった。

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