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杜子春とプロスペクト理論

FXをもう10年も続けている。

それくらい飽きない仕事です。

トレードを大きく分けると3つに分類できます。

1)手法(自分に合った強力な取引法)
2)資金管理(トレードすることで資金が増えていく仕組み)
3)メンタル(自分を客観視し、冷静でいつづける技術)

どれをとっても習得には時間がかかります。

その代わり、修行僧のように自分の中にある
「欲と恐怖」を排除するまでの旅のような感じがします。


芥川龍之介の「杜子春」と言う小説があります。

杜子春とは青年はその日暮らしも困るほどの身に落ちていた。
空を仰ぎながらぼんやり物思いにふけっていると、
声をかけてくる老人がある。

老人は「夕日の中に立って、お前の影の頭の部分を掘ってみろ。
そうすれば黄金がでてくるぞ。」と言う。
いつの間にか消えた老人・・・
不思議に思いつつも、
杜子春は老人の言葉通り大金持ちになったのだった。

金を手に入れた杜子春は毎日ぜいたくの限りを尽くし、
皇帝もかくやというほど遊びまわった。
しかし、いつの間にか金は底をつき、友人も彼から離れていく。

杜子春が洛陽の門前でたたずんでいると、やはり老人が声をかけてきた。
再び黄金を指し示す老人に、杜子春は首を振って応える。

人間に嫌気をおこした杜子春は、老人に弟子入りを志願する。
そう、老人はただびとではない、仙人だった。

老人に連れられ、峨眉山で仙人の修行を始めた杜子春。

「何があっても一言もしゃべらなければ仙人にしてやろう」
と言われた彼の前には、様々な幻覚が立ち現れる。
仙人になるため、稲妻に打たれても、神将の槍に突かれても
彼は決して口を開かない。

地獄のエンマ大王の前に引きずり出されても黙り込む杜子春。
しかし、馬の姿となった父と母が連れてこられ、
目の前でむち打たれると動揺を隠せない。
「私たちのことは良いから幸せになりなさい」という
母の声を聞いた杜子春は、思わず「お母さん」と叫んでしまった。

仙人の修行は失敗したが、人間らしさを守れたことに
杜子春は喜びを感じていた。

それを見た老人は愉快そうに、1軒の家と畑を与えて
彼のもとを立ち去るのだった。

恐怖は克服できたが、「欲」からの解放は本当に難しい。

杜子春はある意味、普通の生活こそ最高の贅沢だと悟り
「欲」をも超越出来たと思います。

プロスペクト理論という、人間は合理的な行動ができないものが
生まれつきあるようです。

トレードに勝つためにはこのプロせプロ理論を克服しないと
常勝トレーダーとはなりません。


そんなメンタル部分を解説してみました。
よろしくお願いします

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