foobar2000でMIDIを再生したい【VSTi・サウンドフォント対応】
この記事では、foobar2000 を使って MIDI を再生する方法を解説していきます。
Windows11 には、MIDIファイル(ファイル名が .mid で終わるやつ) を再生するための標準の音楽プレイヤーがありません。なので、なにかしら対応した音楽プレイヤーが必要です。
(Winsows10 以前は、Windows Media Player で再生できたっぽい?)
そこで、foobar2000 を使って MIDI を快適に再生しよう、というのが今回の趣旨です。
いやそもそもMIDIってなんやねん
MIDI を初めて知るという人もいるかも知れないので、簡単に説明をば。
これだけ読んでもよくわからないと思いますが、要は「電子楽器のための演奏データ」=MIDI ということです。つまり、曲を再生するための楽譜みたいなものですね。YouTube で曲を可視化したやつ(棒が流れてくるような)とかありますが、演奏データっていうのはそんなイメージです。
MP3 とかは音声データですが、MIDI は演奏データなので再生方法が変わって来ます。なので、色々導入したり設定したりが必要なんですよね。
さっそく本題に入りましょう。
必要なもの
◯foobar2000:万能な音楽プレイヤー
◯MIDI Player:foobar2000のコンポーネント(MODみたいなもん)
◯FluidSynth:サウンドフォントを再生するのに使う
◯サウンドフォント:お好みのもので(ここでは GeneralUser GS を使う)
◯VSTi:すでに持っていれば(なくても問題なし)
なにやら見慣れない文字列あるぞ、と思っても安心してください。料理みたいにレシピ通りにやればうまくいきます。
foobar2000 をインストール
foobar2000 はこちらの Latest Stable Version から 64-bit をダウンロードしてください(Windows 32bit版の方は32-bit)。
インストール時に色々聞かれますが、基本的にそのままで大丈夫です。
また、foobar2000 は設定なしには使いづらいので、使いやすくするための設定をこちらでご紹介しました。よければどうぞ。
MIDI Player を foobar2000 へ導入
foobar2000 はそのままでは MIDI に対応していません。なので、MIDI Player というコンポーネント(MOD)を使います。
こちらから、ダウンロードしてください。ファイルを開けば、勝手にインストールが始まります。(警告されたら Yes を選択)
これだけでも再生できます(ピコピコサウンドですが)。でも標準的な音とは言い難いので、もっと普通の音で聞くためにはセッティングが必要です。
サウンドフォントの場合
▼サウンドフォントとは
簡単に説明すると、MIDI が曲の「楽譜」だとするとサウンドフォントは曲を演奏するための「楽器(の音色)」に相当します。これを使って、ピコピコしてない普通の楽器に交換するわけです。
必要なものをダウンロードしていきます。
まずはサウンドフォントを読み込んで再生するために FluidSynth をダウンロード。(MIDI Player がサポートしているのがこのソフトのため)
このリンクの「fluidsynth-2.3.5ーWin10ーX64. zip」というところからダウンロードしてください。
圧縮されているので、展開が必要です(Program Files 内の foobar2000 のフォルダの中に展開すると見つけやすいです)。
次に、サウンドフォントを用意します。おすすめなのは、GeneralUser GS や SGM V2.01、Neo GM でしょうか(というか、それ以外あんま知らない)。
GeneralUser GSは、このサイトの Download から最新のもの(記事作成時点では GeneralUser GS 1.471)をダウンロード。展開したら、GeneralUser GS v1.471.sf2 を使います(これもあとあと見つけやすいように、Program Files > foobar2000 の中に soundfont と名前をつけたフォルダを作って、そこに展開するのがおすすめ)。
VSTi の場合
持っていなければ、読み飛ばして頂いて結構です。
私は Sound Canvas VA を持っているので、そちらを例に説明します。ネットで検索すると、Yamaha S-YXG50 というのも有名らしいですが、そちらでもやり方は同じです。
まず、vsti という名前のフォルダを Program Files 内の foobar2000 のフォルダ内に新規作成します。管理者権限が必要と言われますが、続行を選択します。
このなかに、Sound Canvas VA (もしくはその他の VSTi)のデータをコピペします。Sound Canvas の場合、データは Program Files > Vstplugins > Roland > Sound Canvas VA の中に保存されています。
ここで、一度 foobar2000 を再起動すると良いと思います。
必要な設定をこなす
次に、foobar2000 に準備したデータを読み込ませます。
左上の Files から、Preferences > Playback > Decoding > MIDI Player > Paths と開いていきます。(隠れていたら、▽をクリックすると展開します)
すると、VSTi Plugins やら SoundFont やらという欄がありますので、ここから読み込ませます。
サウンドフォントを使う方
まず FluidSynth を読み込ませます。bin というフォルダを使うのですが、先程の手順に従っていれば、PC > Cドライブ(C:)> Program Files > foobar2000 > fluidsynth-2.3.5-win10-x64 と開いていけば目的のフォルダが見つかるはず。
次に、SoundFont の欄に展開した GeneralUser GS v1.471.sf2 ファイルを指定してください。Program Files > foobar2000 > soundfont > GeneralUser GS 1.471 の中にあると思います。
VSTi を使う方
先ほど作った vsti というフォルダを読み込ませます。… からファイルの場所を参照してください。Program Files > foobar2000 と開いていけば見つかります。
次に、再生に使う MIDI プレイヤーを指定します。
Preferences > Playback > Decoding > MIDI Player を開きます。Output > Player から FluidSynth もしくは Sound Canvas などの VSTi が選択できるようになっているはずです。
これを選択すれば、音源の読み込み完了です。これでMIDIファイルを再生できるようになりました。
ここから先は補足です。①では詳細な設定について、②ではMIDIファイルのタグ編集について説明します。
補足①:詳細な設定
さきほどの設定画面についてもう少し詳しく説明します。
あとは Flavor から味付けを選択できますが、個人的には Defalt でいいです。
こんな感じでしょうか。他にも色々ありますが、私は触っていません。
補足②:タグ編集
MIDI ファイルのタグを編集する方法について。(曲名やアーティスト名といったデータのことです)
普通のタグ編集ソフトだと、MIDI ファイルに対応していないと思います。少なくともMP3tagではそうでした。
しかし、foobar2000 で曲ファイルを右クリックして Properties を選べばタグ編集ができます。
(Shift を押してまとめて選択すれば、アルバム名やアーティスト名の入力が楽)
さらに、流石にジャケットの表示は無理だろうと思っていたら、曲の入ったフォルダにアルバム名とまったく同じ .jpg ファイル(アルバム名.jpg)を入れておけばジャケットとして認識されます。
→なぜか png だとうまくいきません。
余談:Windows 標準のMIDI音源を鳴らしたかった
Windows には、標準で Microsoft GS Wavetable SW Synth という MIDI 音源が収録されています。
結構しょぼい音源でお世辞にも音がいいとは言えませんが、個人的に初めて MIDI を聴いたときの印象がこれなので、思い入れがあります。これを使って foobar2000 で再生する方法はないものか。結論をいうと、ありませんでした。
ただ、代替案はあります。
1つめは、Sound Canvas VA 内臓の SC-55 という音源を使う方法。これを選択すると Windows標準音源をかなり高音質化したような音になります(SC-55 の下位互換みたいなものとして SC-33 というのがあって、Windows音源はそれをベースにしてるらしい)。割とかけ離れてますが、求めてたものにはなる、みたいな。
その辺について詳しくはこちら。
あるいは、Windows 音源をサンプリングしたサウンドフォントを使うかですね。(かなりグレーだけど)
違う音楽プレイヤーを使えって話ですよね。はい。
最後に
この記事を作成するにあたって、参考にさせていただいたサイトをまとめて紹介いたします。情報が少ない中でこれらのサイトには非常に助けられました。この場を借りてお礼申し上げます。
▼新・旧バージョンのコンポーネント公式サイト
▼VSTi の導入方法を解説した動画
▼FluidSynth を導入すれば良いことに気づかせてくれた、貴重な日本語サイトです
それでは、また。
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