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ミドル学歴のビジネス戦略 part1概要


はじめに

この記事はミドル学歴である筆者が、ミドル学歴の方々が、ミドル学歴として社会で活躍してもらいたいと思って書きました。つまりミドル学歴によるミドル学歴のための記事なのだ。
そもそもミドル学歴とは何か。またなぜ筆者がこの記事を書いたのか。
ここではミドル学歴とは「MARCHより偏差値の低い四年生大学を卒業した社会人」と定義しよう。そして、MARCH以上の学歴は高学歴とする。(別にここでは学歴の議論をしたいわけではなく、記事を書く上での便宜上の定義である。)
そして、筆者自身も紛れもないミドル学歴である。
ではなぜ、この記事を書こうかと思ったかというと、巷にあふれている多くのビジネス書がエリートによるエリートのためのものであると感じたからだ。
筆者自身も高学歴の同期、同僚に追いつき追い越せとビジネス書をあさってみたが、どうも身につかない。本を読むこと自体は楽しかったように感じるが肝心の中身は忘れてしまう。すべてが無駄だったとまでは言わないが、時間もお金もかけた割にはリターンが少ないと感じていた。
その理由としては、やはりビジネス書の多くが筆者自身も立派な人間で高度な理論やコンセプトを扱っているので、読んでみると感心はするもののイマイチ実務には活きない。
いわば遠くの高い山を眺めて「きれいだな。壮大だな。」とは思うが、自分の足元に石を積み上げようとも、石の大きさや山の規模が違うので、積み上げ方も学ぶものとしては適していないのだ。

筆者自身も社会人生活の中で何度も学歴コンプレックスを味わってきた。しかしミドル学歴であっても悲観的になる必要はない。
事実として社会の割合としてはやはり高学歴の人間が活躍しているが、ミドル学歴の人でも高学歴と同等、あるいはそれ以上の成果を出している人が多くいる。
その方々を見てみると、ある共通点があることが分かった。おそらく本人たちが意識しているかは不明だが、結果的にミドル学歴としてのビジネス戦略を取っているのだ。ミドル学歴としてミドル学歴の戦略を取ればしっかりと会社で活躍できる人間になれる!

繰り返しになるが、巷のビジネス書の多くが高学歴による高学歴のためのものであるが、社会としての大多数はミドル学歴だ。(MARCH以上の学歴は人口のおよそ10%でむしろ少数なのだ。)
この記事は、社会人を経験した私が社会人一年目で知っておきたかったこととして、過去の、若き私に向けたメッセージでもある。

本記事の構成についてお話しましょう。
早速、ミドル学歴としてのビジネス戦略について話をしたいのだが、その前提として「なぜ高学歴は仕事ができるのか」を第一章では解説したい。高学歴を”倒すべき敵”とは言わないが社会人として同等、あるいはそれ以上の活躍をするためには、相手を理解しておく必要がある。
その上で、第二章以降では「ミドル学歴が勝てる理由」と「その具体的な戦略」を解説する。

高学歴が仕事ができる理由

学歴とは以下の最大値である。
①遺伝×②環境×③努力×④運
ただ配点が違って①遺伝(50点)×②環境(30点)×③努力(20点)×④運(10点)のような感覚である。

「①遺伝」が最も学歴に影響があることは紛れもない事実である。子どもの身長や体重、運動神経が、両親の間になることがほとんどであることと同様に、知性においても両親の間になるのはなんだ不思議ではない。
パワプロくんのゲームをやったことがある人ならわかるが、選手の育成がうまくいくか/いかないかは選手の初期能力/才能でほとんど決まってしまうのだ。

二番目に学歴に影響があるのが「②環境」だ。例えば、両親を大学に出ていれば子どもが大学に行くことは自然だし、逆もしかりで親族で誰も大学を卒業していなければ、子どもが大学に行こうとも思わない。
また東大生の親の平均世帯年収は1,000万円以上である、というのは有名な話で、教育にお金をかければかけるほど高学歴になれる可能性が上がるのは当たり前の話である。
大人になると自ら環境を変えることはできるが、18歳以下が自らの意思で環境を変えるのは経済的にも、法律などの観点からもかなり難しいといえる。

三番目が「努力」だ。「努力」という言葉は実に曖昧で、複雑だ。まずは先天的か、後天的かでいうと実は先天的であることが有力である。いわゆる、努力できること自体も才能であるということ。そして、後天的な努力に関しては、実は「②環境」が大きな影響を及ぼす。努力できる環境であったり、努力を応援してもらえる環境があると、努力コストはぐっと下がる。努力が苦しい中でもストイックに耐える力ではなく、快楽や喜びに近くなる。

そして最後が「運」である。不可抗力の病気/事故/事件/震災などの発生、あるいは得意・不得意な内容が出題されるなど一発での入試には運の要素も影響してくる。

で、高学歴とはこの積が高かった人である。そして、そのほとんどが「遺伝」や「環境」など未成年では変えることのできない要素が大半を占めている。

ではなぜ高学歴は仕事ができるのか。
それは高学歴による”副産物”を得ることができるからだ。

  • 自信がつく

  • チャンスが増える

筆者が考える高学歴とミドル学歴の一番の差は「自分に対する自信/信頼」である。それは受験で合格した成功体験からくる。
例えば、高学歴Aさんとミドル学歴Bさんの2人の新人がいるとする。どちらも未経験の仕事をするものとしてはほとんど同じスキルであるが、Aさんは自信をもってポジティブな気持ちで仕事をどんどん進める、Bさんはネガティブな思いが多く、不安な気持ちで仕事を進めることが多いように感じる。スキルが同じでも自信があるかないか(ポジティブな気持ちか/ネガティブな気持ちか)で仕事の進め方はまったく異なってくる。結果的にスキルは同じでもAさんの方が結果を出して、周りからも評価されるのだ。

もう一つが「チャンスが増える」ということだ。
例えば、あなたはサッカーの日本代表監督です。あるポジションの選考で選手Aと選手Bのどちらかで迷っている。どちらの選手の能力も、年齢も全く同じだが、選手Aはイングランドのプレミアリーグで得点王だが、選手BはJ3で得点王の選手である。監督はどちらを選ぶ方が合理的でしょうか。
2人の選手がまったく同じ能力であることはないため、極端な例ではあるが、一般的な人間であれば間違いなく選手Aを選考するでしょう。
例えば、選ばれたのが選手Aであっても、選手Bであっても、活躍してくれれば監督として問題ない。しかし、選んだ選手がうまくいかなかった場合はそうはいかない。選手Aを選んで活躍できなくても誰も監督に文句は言わないだろう。一方で、選手Bを選んで活躍できなければ選手Aをなぜ選ばなかったのかと、監督の首が飛ぶだろう。これは人事のリスク管理の話である。
これと同じことが企業の採用や入社後のアサインでも行われるのだ。

ではミドル学歴はどうだ。
高学歴だろうが、ミドル学歴だろうが新社会人はみな未経験なのだ。年齢やスキルもほぼ同じ。自信をつけて、チャンスをつかめば必ず活躍できる!
次の章では「ミドル学歴でも社会で活躍できる理由」を解説します。

ミドル学歴でも社会で活躍できる理由

ミドル学歴が社会で活躍できる理由は大きく2つあります。

  • ビジネスと勉強は違う

  • 社会的背景

ビジネスと勉強は違う

ちょっと抽象的な話になりますが、「勉強は答えがある問いで正解を出す能力」で「ビジネスは正解のない問いで成果を出す能力」です。これってよく言われますが、学歴関係なく本質的に理解していない人が多いんですよね。
理解していないからこそ、これまで学校教育で教わってきた勉強的なやり方で仕事をする人が多い。つまり、上司に出された指示を指示通りにこなしたり、会社の業務を淡々とこなすような仕事。簡単であるような言い方をしましたが、上司の指示通りに業務をしたり、業務を淡々とこなすことで利益を出して対価を得ることはそれ自体すごく立派で素晴らしいことです。むしろそれすらできていない人も多い。ただやはり仕事は「ビジネスは正解のない問いで成果を出す能力」です。上司の指示通りに業務をしたり、業務を淡々とこなす中でも、もっと効率的なやり方がないか考えたり、無駄な業務をなくしたりすることも考えると仕事の見方が変わります。もっとエゴを出すと会社の中で自分がやりたいことができないかを考えるのもいいと思います。いわゆる会社に利用されるだけではなく、会社を利用するのです。そうすると、自発的な働き方になって、会社への不満や愚痴も減り、充実した働き方になります。

ちょっと抽象的な話だったので、もっと具体的な話をします。実は学生の時のやり方と社会でのビジネスのやり方が違うことが多いです。だからこそ、学歴関係なくビジネスのやり方を学びなおさなくてはいけないのです。そして実はそのことを大手企業でもあまり教えてくれない。研修で教えてくれることは多いが、社員や会社に浸透しているかというとそうでもない。
その代表的な例は「話す順番」と「コミュ力」です。

学校では物事を説明・話す際に、時系列に沿って「詳細→理由(根拠)→結論」というような順番で話すことを教わってきましたが、ビジネスでは「結論→理由(根拠)→詳細」が基本です。これなんで、学校では「詳細→理由(根拠)→結論」なんでしょうね。おそらく文学的な観点から作文を書くときに反復練習させるんでしょうね。18年間で染み込んだ思考をアンラーンして、「結論→理由(根拠)→詳細」に強制する必要があります。

(参考)論理的思考による文章はわかりやすい

上記の画像は「論理的思考による文章はわかりやすい」より引用

また「コミュ力」とは何でしょう。おそらく学生までは「誰とでもワイワイ/ガヤガヤと楽しく話せる力」かそれに近いイメージでしょうか。
ビジネスではそうではないのです。ビジネスでの「コミュ力」(ビジネスコミュニケーション能力)は論理的に筋道を立ててわかりやすく話せたり、自分の持っているイメージを相手にわかるように説明したり、利害関係者の意見を調整/整理する能力を指します。
一般的に使う「コミュ力」と「ビジネスコミュニケーション」は違います。

「話す順番」と「ビジネスコミュ力」などの具体的なスキルの磨き方は後述しますが、まずここでは学校で習ってきたことや考えと、会社やビジネスで評価されることはまったく違う、あるいは逆であることは理解しておきましょう。
だからこそ学歴に関係なく社会人のスタートラインは一緒なのです。ただ、そこをアンラーン/強制できたかによって、社会人としての質は大きな差が出ます。

社会的背景

近年、社会では「働けない/働きにくい環境」がどんどん整備されています。いわば在宅勤務やワークライフバランス概念の普及で日本の労働時間がどんどん減っています。あまり働きたくない人には朗報ですが、ミドル学歴の人にもチャンスになります。
まず、労働時間の管理が厳しくなり残業を規制する企業が増えています。また在宅勤務の普及で、労働の質も落ちています。日本は監視社会なので、監視があるなかでは規律を守りますが、監視がない場合は規律を守らない傾向にあります。つまり会社ではちゃんと働くが、在宅勤務になった途端に、働かないまでは言わないが服装や気が緩みます。そうすると、1日の労働生産性がどうしても落ちてしまいます。また会社では自然発生するコミュニケーションのコストも高くなりますね。
さらにスマホの普及です。現代のアヘンと呼ばれるスマホを朝起きてから、夜寝るまで手を放さず、トイレやお風呂にも持ち込みます。もちろん勤務中もスマホで集中力が切れる人も多くいるでしょう。
以上から、社会はどんどん働きにくい環境になっていきます。一方で、その中でも真面目にコツコツと、スマホに時間を吸われず、スキルを磨きながらキャリアを築く者にとっては、相対的に評価されやすい環境になっているわけです。

ミドル学歴の戦略

ここまででミドル学歴でも活躍ができる、と思っていただけたでしょうか。
高学歴とミドル学歴の差は「自分に対する自信/信頼」でしかないので、ミドル学歴の皆様には少しでも自信を持っていただけたら幸いです。
ここからはミドル学歴としての戦略(ビジネスに対する考え方やスキル)を解説していきたいと思います。

前提条件

まず、前提条件として変えられないものがいくつかあります。「地頭、家系、過去、やる気は変えられない」ということです。

地頭や家系は学歴で説明したところの遺伝や生まれ育った環境です。私自身がミドル学歴であるにも関わらず、社会で高学歴の戦略を取って失敗した経験から言わせてください。大人になって地頭を鍛えることは難しいと考えていいでしょう。むしろミドル学歴であることが、これからの戦略として「地頭では勝てない」という筋道がはっきりしたわけです。
先ほど挙げた「話す順番」と「ビジネスコミュ力」は地頭があると習得しやすいですが、ミドル学歴でも簡単に身に着けるスキルです。ただ学校とは違って、会社ではやり方を教えてくれないだけなのです。
そういった社会人として必要なビジネススキルを着実に身に着けて行きましょう。

そして、当然ですが過去は変えられません。ただ、学歴を競った20年弱が終わっただけで、人生100年時代の残り80%の未来が待っているわけです。たかが人生の1/5を終えただけで、残りの80%が決まるわけではありません。
人生はフルマラソンです。これまでの学生生活は短距離走みたいなもので競技が違います。メンタルや体調を崩してマラソンを棄権しないようにしながら、ゆっくりと着実にジョグ(成長)することが重要なのです。

最後にやる気です。大手企業で長らく人事を担当している人に聞きました。どんなに研修や資格試験の補助/報奨金などスキルアップ環境を整備して、思い切って人事制度を変えて取得したスキルが給与にも影響が出るようにしても、スキルアップをする人は改革前と同じ人で、資格も複数持っている。逆にやらない人は制度を整えてもやらないし、資格も取らないので、スキルアップも仕事もやるひととやらない人では二極化するそうです。
だからどれだけ外部から刺激があったとしても、当の本人の動機やモティベーションがなければ、動かないのですよ。結局本人次第。だから大人になると割と環境を変える方が楽だったりします。
あんまり仕事しない人の中で仕事すると仕事する気になれないですけど、仕事好きな人に囲まれると仕事することが苦痛じゃなくなります。努力のコストが下がるわけですね。

どのように追いつき、抜かしていくか

ミドル学歴の方がどうやって高学歴に追いつき、抜かしていくのかをイメージしましょう。競馬に例えさせてください。


(画像の引用元)JRAの公式ウェブサイト

皆さんが新社会人だと仮定すると、人生の1/5~1/4が終了しました。競馬でいう第一コーナーを曲がったあたりにすぎません。
そこでミドル学歴の方々は先頭集団(高学歴)の少し後方についている状態なのです。これは競馬をご存じの方はわかりますが割といい位置にいます。

残りの距離で追い越すためにはまず2つのことを避けることが重要です。

  • 転倒して走れなくなること

  • スピードを落とさないこと

競馬では転倒して怪我をすると怪我の具合によっては二度とその馬は走れなくなります。人生での転倒は「受験に失敗した/就職に失敗した」等のことではありません。そのような事象は立ち上がればまた走り出せるからです。人生で例えると、メンタルや体調を崩して(あるいは犯罪に手を染めて)"社会復帰できなくなること"です。社会人になってびっくりしたことは、学歴に関係なく「メンタルや体調を崩して社会復帰できなくなる人が多いこと」と「30~40歳になると急激に病気する人が増えること」です。これは学生の頃にはわかりようがありませんでした。
特にメンタルって癌に近くて、一度、メンタルを崩すと根治って難しいんですよね。完治したと思った矢先に再発したり、自分がメンタルを崩したことがあるという事実がメンタルを弱めていきます。そしてそれは自分に自信がる人にほど重くのしかかります。自分への信頼が崩れるわけです。高学歴で、頭も切れて、仕事バリバリの人でも社会復帰ができなくなった人を何人も見て惜しいな、と思ってきました。また若い頃は大丈夫でも、年を取るにつれて健康を崩してクオリティーオブライフ&ワークが急激に落ちる人もいます。あなたも例外ではないのです。そして健康もまたメンタルに影響を与えます。
人生の中ではもちろん落ち込んだり、病気をすることもあるでしょうが、「致命傷」の確立を下げることは大変重要です。最も重要と考えていいでしょう。だから、メンタルと健康管理は必須なのです。メンタル・体調管理については後で詳しく解説します。

また犯罪などに手を染めることも一発レッドの退場です。社会的信用を落とさないようにごグレーなことはしない、社会悪から自己防衛することも大事です。
もちろん、命を落とすこともダメです。人間ドック/健康診断を毎年受けて、運動をして、交通事故に気をつけなくてはいけません。命にかかわる危険なことから避ける必要があります。

もう一つは「スピードを落とさないこと」です。これも学生の頃にはわからなかったのですが、学歴関係なく社会人はびっくりするくらい勉強をしません。ミドル学歴の皆さんは、高学歴ではないといいつつも受験の時には毎日勉強をしていましたよね。それが社会人になった途端、あるいは大学で勉強しなかった名残で、勉強をしなくなるのです。これは大学受験が厳しい一方で、大学は勉強しないで卒業できてしまうというシステムがあまりよくないと思います。結果的に大学受験が人生の学習ピークとなり、大学入学を機にゆるやかに学習時間が減っていっています。だから社会人は勉強する動機も気力もなくなっていくのです。
だから、大学生は人生の夏休みと割り切って、もう一度、学習の量を戻しましょう。これは社会人1年目でめちゃくちゃ大事です。学習習慣の複利が人生を通して効くわけですから。専任で勉強できた高校生ほど時間は取れないにしても、学習グラフを下降させてはいけません。
ここで高学歴の人が得ている、ミドル学歴の人との差をもう一つ紹介します。それは「学習習慣」です。高学歴の人って個体として学習することのコストが低い傾向にあるので、社会人になっても引き続き勉強します。
そうなっては、そんな高学歴の人には追いつきませんね。でもそんな人ってごく一部なんですよ。繰り返しになりますが社会人になると高学歴の人だろうと学歴関係なく、意外と勉強しなくなります。それは厳しい受験勉強から解放された反動なのか、子育てや親の介護で時間が取れないのか、わかりませんが、時間のある親族が健康的な独身でも勉強しなくなります。だからこそ勉強し続けることが大事です。
高校の時に部活も受験も全力でやっていたミドル学歴の方はなおさらです。仕事も勉強も全力でやって「若い自分の方が頑張っていたなぁ」なんて老人みたいに思いをふけることはやめましょう。

そこでおすすめなのは勉強に課金することです。社会人になると使えるお金が増えるので、勉強にも課金しましょう。課金するメリットとしては、「効率的に学べる事」と「モチベーションが保てる事」の2つです。
高校生や大学生と違って専任で勉強はできないので、限られた時間でなるべく効率的に学ぶことが重要です。
また「モチベーションが保てる事」はもっと重要です。社会人になるとお金が自由に使えるので誘惑が多いです。勉強しない社会人に囲まれるとなおさらです。なので、勉強のモチベーションの高いグループに所属することで、自分のモチベーションを維持しましょう。モチベの高い人にとってオンライン学習は効率的である反面、オンライン学習で課金してもさぼってしまうような人は「モチベーションが保てる事」のメリットを享受できていません。課金することでモチベーションが保てるか、も含めて課金先を選びましょう。この自己研鑽に関しても後ほど、詳しく解説します。

結論、(競馬の話に戻りますが)ミドル学歴の皆様は第一コーナーを曲がったあたりで先頭集団の後方につけています。
トップは高学歴で、なおかつハードワークをしているので、ぶっちぎりで走っています。メンタルや命を削るような走り方をしている人もいます。そのペースで走ると追いつくのは無理ですのであきらめましょう。やり方も真似せずに自分のペースで走りましょう。
トップの後ろの先頭集団は高学歴集団です。心身ともに健康で、かつ勉強し続ける人はペースが落ちないので、追い越そうとはせずに頑張ってついていきましょう。それ以外の健康的でなく、勉強をしない人たちは自然とペースを落としていきます。一方で自分のペースは落とさずに、第3、第4コーナーで追い越すつもりで走りましょう。
またミドル学歴の人は後方にも集団がいることを忘れてはいけません。自分も健康的でなく、勉強をしないと徐々にペースが落ちて、あっという間に後方集団に下がるか、転倒する危険もあります。健康を維持しながら、成長を続けましょう。

戦略の中心

戦略の中心は「思考で行動を変える」のではなく「行動から思考を変える」ということです。
それではどうするかというと「行動力」で勝負するのです。
その理由としてはミドル学歴の人は高学歴の人と戦う際に、思考力で勝負しては適いません。かといって別に思考力が低いわけでもないのです。
ですが思考ばっかり磨くと、頭でっかちで、頭が重くフットワークが重くなります。フットワークを伴った、フットワーク前提の思考が重要です。
頭でっかちで動けそうもない、ヤドキング化はやめましょう。行動より論が立つ大人は本当にダサいです。行動する社会人は何歳になってもかっこいいのです。

そして、何かを得ようとするときに必ずそれ相応の対価を払う必要があることは理解しましょう。「No Pain, No Gain.」です。
そのPainが精神的・肉体的な苦痛なのか、金銭や時間をかけることなのかはわかりませんが、楽をして得ようとすると結局得られません。
例えば、高度な理論やコンセプトを理解しようとするとき、ビジネス書を読んでもほとんど意味はないです。それはその作者が人生をかけて経験したからこそ得られた教訓や学びなのです。それをなんの経験なく、様々な背景も違う人間が読んでも感心はするでしょうが、血肉にはなりません。
マクドナルドから何かを得たければ、マクドナルドの本を読んではいけません。3時間で得た知識は3時間で忘れます。時間もお金も無駄です。マクドナルドで観察して、マクドナルドで働かなくてはいけないのです。そのような行為をして得た経験や学びは忘れたくても忘れられません。時間やお金をかけて、精神的や肉体的な苦痛を伴って、やっと人は学びを得るのです。だから何かを学び、得たいときは楽をしてはいけません。「そこにPainがあるのか」を考えて学習するべきです。

そして、社会人が勉強するときはアウトプットドリブンです。アウトプットから逆算して、インプットしたらかならずアウトプットをするのです。そのアウトプットが結果的に行動力になるのです。「知らない」「知っている」「できる」「できない」と「やっている」では全くの別次元です。「知らない」「知っている」「できる」「できない」ではなく、「やっている」状態にしましょう。

長くなってしまったので、この記事はここまでとし、次のPART2では社会人としてのマインドや実際のビジネススキルについて解説したいと思います。

ミドル学歴のビジネス戦略 part2はこちら