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企業のTwitter運用歴3年目の私が、SNSマーケティングを学ぶのに役立った本13選とサイトをまとめました。

SNSは私たちの生活インフラになりつつあります。だからこそ誤解を覚悟でいえば「SNSを活用できない企業と生かせる企業、そこには差が生まれるのではないか」と思い始めています。

(前置きは飛ばしてもOK)

このnoteはタイトルの通り、私が3年前に企業Twitterアカウントを運用をはじめてから読んだ本やサイトで、特に役に立ったものを紹介します。「若いからSNS得意でしょ」「SNSってやったほうがいいんでしょ?とりあえずよろしく頼むよ!」なんて、会社で言われてしまった人向けです。

若かろうと元々やっていようとも、企業でSNSをやるって、それなりに大変ですし、個人のSNSとはやっぱり違うから知っておいたほうがいいことってあるはずです。

なぜならSNSといえど、企業活動の一貫。こればかりは精密機械とはちがって、炎上はあれど正しい答えはありません。けど成果は求められる。

だからこそ自分たちが挑戦しようとしてることを、知識として網羅的に知っておくことは大事だと思うんです。SNSをマーケティングもしくは広報として活用し成功した他社事例や、SNS活用のエンジンとなるマーケティング理論を知ることは、自分や上司、ひいては企業のための武器であり、盾になるはず。

「マーケティングってなに?」「普段SNSは見る専門」「担当になったはいいけど炎上が怖い…」という人ほど、ぜひ読んでほしいです。

なぜなら私自身も、マーケティングのマの字もない会社で、勉強会に参加したり、本を読んだりして、試行錯誤しながら企業Twitterアカウントをはじめた経緯があるからです。

私も何も知らなかったけど、知識を味方にすることで前に進むことが出来ました。もしこのnoteをきっかけに、あなたが担当するSNS活動において、SNSと企業の関係や成果を考えるときのヒントとなる本との出会いがあればなによりです。

(前置きここまで)

なぜ企業がSNSをする必要があるの?を考える本

企業のTwitter活用の目的は、顧客とのコミュニケーションを取ること。大きく分けるとゴールは2つあると思います。

(1)直接的に売上や集客をあげるための関係構築
(2)企業ブランドを構築するための広報的役割

このうち多くの企業はSNSを(1)売上をあげることを成果にしていますが、私はSNSにおいて(2)ブランド、講義の意味で広報的な役割は切って離せるものではないと考えています。なのでここで紹介する書籍はSNSマーケティング、ブランディング、広報と3つのジャンルから選書しています。

■売上・集客を目的にSNSを活用する本

どちらも入門書として平易な内容ですが、SNS活用でなにを目指すべきかを明確にしています。

「僕らはSNSでモノを買う」は昨今のSNSを介した消費行動とはどんなものか、生活者はどういった行動をしているのか、だから企業はSNSを活用したほうがいいかがまとめられています。(前から参考にしていた本なんですが、ご縁があって今著書のいいたかさんがいる会社に転職したから紹介するの変な感じ…!)

「シェアする美術」は前職でかなり参考にしていた本で、フォロー&リツイートキャンペーンのような大企業が行う販促ツールではなく、一施設の広報ツールとしての活用事例が描かれていました。コツコツと愚直にTwitterを行うことの重要性を知ることができ、前職で施設のTwitterアカウントを運用していた私には大変勇気づけられる内容でした。

企業のブランド構築を考える本
デジタル時代の基礎知識シリーズは、未経験でマーケティング担当になった瞬間に読むのがおすすめの本です。マーケティングの神様が書いた本もいいのですが、その前にマーケティングの全体観を掴むのに最適です。

例えるならマーケティングの「目次を読む」ような感覚です。目を通しておくと、全体感を把握でき、自分は今なにをしているかを知ることができたおかげで、私は自分が取り組んでいる業務の理解が進みました。

半年以上実務をやってる人には少し物足りないかもしれませんが、時々立ち返るのにはおすすめで、私は今でもたまにパラパラと読み返しています。
もう少し難易度をあげて全体感を把握したい場合は、このあたりもおすすめです。

■広報的の考え方を網羅的に知る本
これは少し余談なのですが、広報とマーケティングは似て非なる手法ではあるのですが、どちらもお客様への関係構築という点では同じなので、キャンペーンを担当している人でも、知っておいて損はないと思います。実際私も、読後は「あまり関係ない本だったや…」と思っていたのですが、いろんな事例を見ているなかで、広報としての感覚は顧客との適切な対峙する距離感や、どう良好に関係性をつくっていくか、という観点を転用することができるなあと思うようになりました。

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企業がSNSをするときに「発信する以外」にすべきことを知る本

企業がSNSをするのは、個人が「スタバなう」と呟くのとは少しわけが違います。企業がわざわざSNSをやる目的、つまり目指すべきゴールを明確にする必要があります。

そのための作戦と目標を作り、目標達成のために投稿を作成し、振り返って、報告する。そしてさらに改善をしながら運用を続けることになります。それらのステップをまとめてある本を紹介します。

■Twitterを始めるにあたってすることリストをつくろう
とりあえず概要を知りたいなら、下記のサイトでも十分かもしれません。

■デジタル時代の基礎知識シリーズ
「マーケティング業務って、具体的にどんなことするの?」と、もっと知りたい方向けです。計画を立てる話から、ちゃんと社内で報告しましょうね、資料作成はこんな感じ。という話まで網羅されています。中古本500円くらい。文章も平易なので、本当に初心者のための本です。

■SNS担当者は「SNSやれ」と言われる割に、社内理解が少ないポジションだから社内啓蒙活動大事だよってnote
少し業務に慣れてくると、結果や報告をすることになるのですが、そのときに社内での仲間を作っていく必要が出てきます。そんなときに考え方のヒントをもらえました。

1部:SNSの価値を社内で知ってもらうためにやった3つの事
2部:企業公式Twitterの成果を数値化する方法
3部:僕たちが社内レポートを大切にする5つの理由

▼無料記事で網羅されてたサイト

第1回:企業の利用実態から見る、SNSアカウントを運用すべき理由
第2回:SNSマーケティングに消極的な上司を説得する
第3回:SNSマーケティングの目的整理とミニマム運用のポイント
第4回:広告、キャンペーンを活用して発信力を高めよう
第5回:「バズらせて」と言われたら?--SNSの運用目的に立ち返ろう
第6回:SNSマーケティングの効果を検証しよう



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フォロワーとの関係性を意識するための本

「Twitterに投稿するのって意味あるのかな…?フォロワーも少ないし…反応も少ないし…」なんて思いがちですよね。目の前にいない人のために投稿し続けるのって、虚無な感じがしたり……。

そんなときはまず、そもそもフォロワーさんとどういった関係性を考作り上げたいかを考えておくことが大切です。

たとえば、MCのように新商品を伝えてフォロワーさんに盛り上がってもらうため、または一店員として一つ一つの商品の背景や魅力を丁寧に伝えるため。もしくは、お客様の困りごとに寄り添うコンシェルジュとして、などなど。

今フォローしてくださってる人、フォローしてないけど自分たちの情報を知ってほしい人にとってどんな風に情報を届けるか。そう考えてみると、無駄な投稿って多分ないんですよね。どうやってフォロワーさんと関係構築していくか作戦を考えるための本を集めてみました。

■「SNSとは拡散ではなく、ファンの愛着づくり」のマインドを盗むための本
Twitterの企業アカウントの初期(SHARPに至っては2011年5月なので、震災直後)から運用をしており、独走し続けている各社さんがどういうマインドでTwitter活用してるかが赤裸々に描かれています。

彼らと同じやり方を真似しようとするのは難しいですが、企業Twitterとフォロワーさんとのかかわり方を学ぶことができます。

▼無料記事ならこちらがおすすめ

ちなみに、2010年代前半は中の人のキャラクターが際立って面白がられていた時代でしたが、2020年以降は「誰でもできる(けど顧客とのコミュニケーションは大事にする)」ヘルシーな運用スタイルが主流になりつつあります。けれどTwitterを運用するうえで、大事なんじゃないかと思います。

■SNSの向こう側の人に「どう見てもらう」か考えるための本
個人が万人にめちゃくちゃモテたいと思い、セルフブランディングを実践したゆうこすさん。企業がそのまま真似することは難しいですが、こまやかなテクニックを通じて「どう思われたいか」「共感をつくること」を考えるきっかけとなる本です。

■顧客との「関係性を高める」必要性が言語化されてる
Twitterは、短期的な施策ではなく、中長期戦。「中長期で顧客との関係性をつくっていきましょう」という本書は非常に示唆に富む内容でした。今自社に足りてない部分を確認したり、「今後、このような施策が有用そう。だからTwitterの進める方向性はこうしていく必要があるのでは?」と具体的に施策に落とし込んでイメージができる一冊でした。

短期キャンペーン施策や単発施策だけではなく、中長期ファンベース施策が大事。「共感・愛着・信頼・熱狂・無二・応援」を作っていく必要がある。

■リアルのイベントでSNS発信をするコミュニティづくりの仕方が書かれている本
マーケティングの一環としてリアルイベントで、ファンをつくり、コミュニティを育て、SNS発信をする仕組みをつくり、売上に寄与して成果を出すことをまとめている本。SNS活用そのもののノウハウとは違いますが、口コミを増やしていく視点で、よりSNSを活用する方法を考えられて、学ぶものが多かったです。

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投稿作成のための文章力をあげる筋トレ本

Twitterの140文字に特化した本はないですが、私がnoteを書いたり、ウェブライターとして記事を書くためにいろいろと読み漁った本の中から、Twitter運用に活かせそうな本をピックアップします。

■短くて伝わる文章にする文章ノウハウ本
文章は短く!伝わることがもっとも大事!
140文字という制限された文章では、削る能力が大事なんです。無駄にカタカナをつかった文章を、ごりごり校正していく過程が書かれているので「思考の過程」が紙面に描かれているのが非常によかったです。

■読み手マインドを持つためのnote集
竹村さんのnoteは、どのnoteも「読み手を大事にしましょう」と描かれていて好きです。読み手のことを意識することをやわらかな言葉で綴っているやさしいnoteです。ノウハウもなるほどですし、竹村さんのnoteの構成そのものがすごく勉強になります。

■Twitterを見てる人の気持ちを考えるnote
手前味噌で恐縮です。私が昨年書いたホテルをバズらせるノウハウのnoteです。ホテルの紹介投稿を意図的にバズらせるためのテクニックを全部出しています。テクニック部分は有料ですが、一番大事のは1章の「見る人の気持ち」の部分なので、無料部分だけでいいので読んでほしいです。

■編集者やインフルエンサーさんが書くnote
バズというキャッチ―なキーワードですが、TwitterというかSNSで見られるためのテクニックを丁寧にまとめられています。少し前の記事ですが「見られるための工夫」を知るのに、とてもおすすめです。

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炎上を防ぐために、炎上の原因を知る本

SNSを企業が始めるうえで、一番気になるのが、成果の出し方と同じくらいに「炎上しない?大丈夫?」ってこと。炎上を防ぐには、知ることを意識的に行う必要があります。

個人の見解ですが、炎上って、言葉を選ばずに言えば「その発言の、何が問題であるか気づかなかった」ことが原因だと思います。問題であることに気づかないから、問題な言動をしてしまう。なら気づくようにすればいい、とめちゃくちゃシンプルなんです。

■過去にどんなCMがなぜ燃えたのかを知る本
自戒も含めてですが、時代とともに変化している価値観をアップデートしていく必要があるんです。今までの常識を変えようと奮闘している動向を知り、自分がだれかを傷つける言葉の選択をしていないかを意識する。そのためのヒントとの1つとなる本でした。

■バズってるツイートや炎上してるツイートのリプ欄を見る
個人的な炎上察知能力の上げ方です。これは、リプライしている人の意見に同意するかどうかではなく、Aという意見に、同意以外にどう反応する人がいるかを知っておくことが大事です。

▲上記は「min_faves:10000 主婦」で検索した結果

この「バズってる投稿のリプ欄を読む」のは、一昔前の私の趣味だったんですけど(笑)、今思うと結果として役に立ってる気がします。

「へえ~こんな意見もあるのね。こわこわ」みたいな感じでふわっと眺めてました。

Twitterしかり、SNSの情報は、興味のある人に届きますが、興味のない人には届かないようにできています。なので、意識的に自分が持たない意見を知るのに、バズツイや炎上ツイのリプ欄読書法はおすすめです。

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企業Twitterはバズる必要はないけど、Twitter文脈は知っておくといいかもなサイト

炎上の反対がバズです。炎上は「ありえない!最低!」ですが、バズはその反対「最高!面白い!有益!かわいい!めずらしい!なにそれ!爆笑!」といった好意のことを指します。この感覚を掴むのがツイ廃(Twitterが好きな人のこと)への1歩です。

■Twitter文脈を知るのおすすめ
タイトルまんまで、Twitterの歴史というか特製を掴むことができます。

■バズるツイートをつくるコツ
「最高!面白い!有益!かわいい!めずらしい!なにそれ!爆笑!」の作り方が書かれています。

■バズから一躍、人気企業Twitterアカウントになった話
ほのぼの投稿が大バズして人気アカウントになった令和のシンデレラストーリー。企業もこういう人間味のある投稿が愛されるのかもしれません。

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企業Twitter活用の実例集のサイト

とはいえ、企業がなにか新しいことを始めるには「前例」を知っておいたほうが安心ですよね。

■Twitter社の出している事例集
OGP?が出ない…なぜ…URLで見栄え悪いですが、Twitter社公式の情報です。

https://marketing.twitter.com/ja/success-stories

■コロナでSNSが開花した企業の事例
個人的に全農広報部さん好きなので紹介。食×SNSは相性いいけど、それでも初めの頃は苦労されていたというから、やっぱり正しいやり方やゴールを明確にして運用するのって大切なんですね。

■73歳がツイッターをやっている?!と話題になったお寿司屋さん
昨年の緊急事態宣言で、Twitterでバズってたお鮨屋さん。つい先日行ってきたけど、めちゃくちゃ美味しかったです。Twitterってこういう使い方が本来的だなって思う素敵な取り組み方です。マンゴーのお寿司がおいしかった。

■Twitterの口コミ数が売上と相関する
手前味噌ですが、私が今所属している会社ホットリンクでの事例集(リンクはマーケジンに飛びます)です。お菓子メーカーやビール、うどん屋さんや美容室専売のヘアケア用品など。転職前に業種は違うのですが、企業のTwitter活用方法ってこんな方法があるのか、SNSの考え方ってこうすればいいのかと、知識をつけるためにずっと追っていました。

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そもそも企業の活動におけるにSNSの役割って?を考える本

企業でTwitterをやるからには、目的が必要ですよね。この辺りは2、3年目になって少しずつ読んできて、マーケティングにおけるSNSの立ち位置を理解できた本を紹介します。

■コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則
マーケティングの神様コトラーが唱える、スマートフォンが私たちの生活にもたらした生活の変化にあわせたマーケティング理論。とりあえず読んでおいて間違いないです。企業と生活者の「会話」を重視する必要があるよ、という話がSNS担当者の後押しをしてくれるはずです。

もっと早く読んでおけばよかった本NO.1です!

■世界的優良企業の実例に学ぶ 「あなたの知らない」マーケティング大原則マクドナルドやポケモンGO、現ファミリーマートのCEO足立さんが今のマーケティングを事例をマジあえて紹介する本。

話題化の部分で「マクドナルド時代に、チキンタツタはすでに人気商品だったので、対立構造で話題かさせようとした結果、語感のいいチキンタルタにしようと決定して商品をつくった」という話がまじですごい。

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SNS担当になったけどどうやったらいいかわからない。
知ってるSNSの話なのに、上司が何をいってるのかわからない。
ゴールってなに?コミュニケーションってなに?
SNSの成果をどう評価をすればいいのかわからない。

そう思っていた3年前の自分のため、書きました。

マーケティングを勉強し始めて、ようやく気づいたことは、これらは1つずつ自分たちで決める必要があり、その決めるためのヒントとなる示唆は書籍やオンラインイベント、もしくは自社の中にたくさんあるということです。

もしあなたのなにか役に立てたらうれしいです。

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