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BEB5軽井沢は建築空間もSNS映えも十分!旅行気分を上げてくれる仕掛けのあるホテル

旅行好き&商業建築好きなので、ログとしてnoteに行ったホテルやカフェ、ショッピングセンターの簡単な紹介を写真メインに書き綴って行こうと思います。

マガジンはじめました。

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行ったのは4月末の土日。BEB5は、2019年2月に開業した星野リゾートのカジュアルブランドです。

BEB5 ってどんなホテル?

時間を気にせず、仲間とルーズに過ごすホテル
BEB5 軽井沢は、仲間と過ごすのにぴったりのルーズなホテルです。

ルールや時間の縛りがゆるめのルーズなホテルでは、過ごし方のアレンジも自由自在。24時間使える開放的なスペース「TAMARIBA」に散りばめられた遊びが、アレンジのヒントになります。

TAMARIBAの遊びは、刻々と変わる自然環境、BEB5 軽井沢とつながる人々、スタッフのインスピレーションの3つを、日々掛け合わせて創ります。そこに立ち寄れば、いつでも自分オリジナルの滞在スタイルを楽しめます。

と公式サイトにあるように、老舗旅館のようにお出迎えがあって荷物を部屋まで運んでくれるわけではなく、自分たちが好きなように気兼ねなくホテルで楽しい思い出をつくることができるホテルです。


ホテルのロビー「TAMARIBA」で遊ぶ

楽しい思い出づくりの仕掛けに24時間オープンの共用部にはカフェ&バーがあり、

卓球や、ボードゲームが置いてあります。

DJっぽい音楽ブースもあり、音楽のイベントも開催されるのかもしれないです。

ビールもあります。

ソファ席ではくつろぐことも、まったり作業をすることもできます。

中庭にはテラスがあり特別感のある空間は、つい「BEB5に来たよ!」と写真に残したくなる仕掛けが上手。

中庭には全面ガラスの引き戸から、どこからでも出れます。

この写真だと引き戸のガラスがあまり感じられなくって、室内とテラスがまるで続いているように感じませんか?外なのか室内なのかわからないこの感じがおしゃれ。

この外と内が続いている感じ=シームレスさを出すために、柱が目立たないようにガラスサッシの部分に柱を立てているの、にくいね。よき。

あと、室内の天井がテラス側にも少しだけ続いているのもいいです。こういった仕掛けのおかげで、空間が続いているように錯覚しちゃう。

ほら、柱ないでしょ?

あとね、部屋の窓の連続性もよき。リズミカルで軽快。楽しい

まるで建物が浮いているみたい。不思議な感覚。

この日はまだ肌寒くて用意されていたひざ掛けをかけて、朝ごはんを外で食べたんだけど、このキャンプ感のあるちょっとビビッドな柄がテンションを上げてくれました。

羽つきチーズフレンチトースト。可愛いよね。寒いけど、つい外で食べたくなっちゃう。

ここでアコギとか演奏していても怒られないんじゃないかな。というか、そんな人いたら、ぜひ声かけたい。

写真映えをいやらしくなくさせているBEB5は優秀

建築空間としても気持ちのいい空間でかっこいいなと思ったのですが、細やかなプロダクト、ロビーの卓球だったり、

クッションやフレンチトーストだったり、部屋着が可愛かったり(写真撮り忘れた)、などのアイテムによる雰囲気作りも綿密にされているなと感じました。

「つい写真に残したくなる」を空間として総合的に演出することが重要だなと痛感しました。

インスタ映えなんて言葉が生まれて久しいですが、まあ、もうこのあたりはキザなことは言わず、当たり前に組み入れてほしいのがいち消費者としての意見で

BEB5はそのあたりが上手。

コルクを敷き詰められている卓球台にはBEB5というロゴがあり、あとクッションにも(写真撮り忘れました。左下に小さく写ってる写真載せます)入っていて、

撮った写真をSNSに共有した時点で、それががどこなのか/なんのブランドなのかわかるようになっています。こういう小さなことが「ブランディング」なのでしょう。

SNSでCMになるような空間を作ることは、これからの集客では必須なんだと思いました。

人を集める空間を作るには

1.いかに思い出をつくる空間=体験を作ることで空間のシェアを図るか
2.いかに認知を広げるアイコン(プロダクト)を織り交ぜていくか
3.1、2を含めて空間としていいものをつくる

ことが重要なのかと。

建築をつくる人って比較的「かっこいい空間」を作ろうとするのは、もちろんそれも必要だけど、一般的な利用者からしたら「かっこいい空間」だからシェアしたいのではなく、

「おしゃれな空間にいること(=体験)、かっこいいアイテムを手にしていること」をシェアしたい。という遊びにくる人の欲求=インサイトを知ることが必要なんじゃないかな。特に商業施設であるかぎりは。

しかも、BEB5はオープンして35歳以下を対象に割引プランを出しているんですが、

星野リゾートはシェアしたくなる空間を設計し、シェアする世代をターゲットにしたプランを設定してるということです。

シェアの導線設計ができている。すごいなと。

宿泊料金は1部屋1万8000円からと季節によって変わるが、35歳以下のみで泊まれば1万6000円の固定価格に割り引く。2人で泊まれば1人あたり8000円、3人だと5000円強となる計算だ。既に4、5月の大型連休はほぼ予約で埋まっている。

そもそも、星野リゾートをステータスとして感じており、(実際に高価格帯なラグジュアリホテル)で、利用するのはある程度お金に余裕がある層。(若い人もいるでしょうが、)メインとしては40代、50代。

そこではない世代へのアプローチには新しい(というかその世代が使う生活ツールである)SNSでの集客も当然に考えられた空間設計。

ナチュラルにSNSを使いこなす世代を集客をするための空間設計。というのも、今後の商業施設として必要なのでしょう。

(近々、図解したい。)

部屋はミニマムis正義

入ってすぐにトイレとお風呂と洗面台があって、その奥にベッドがふたつ。それだけ。本当にコンパクト。

ここまでコンパクトだと特筆することもないんですが、個人的にはこのコンパクトさが結構気に入ってしまって、比較的部屋で過ごしていたかかも。

部屋の空気感が軽くてよき。

建物の外構もこの窓が連続しているので、コンパクトにリズムカルで可愛らしいとスマートさがあってよい(廊下と中庭から建物の外構を想像してください)

ちなみにこの日泊まったのは「Twin Room」で、実はもう一つ「YAGURA」というタイプのお部屋もあります。

「YAGURA」は2018年6月に開業した星野リゾート初のカジュアルブランドOMOのときに作ったパターンのお部屋で、櫓の下にソファ、上がベッドになっているタイプです。

写真はOMO5の櫓の上。(前に泊まった時に撮った写真ですが、多分BEB5もこんな感じだと思います)

秘密基地みたいで楽しい。上に2人、ソファベッドで1人の計3人でも泊まれます。

ホテルのコンセプトは「仲間とルーズに過ごすホテル」

これだけ部屋がコンパクトで、共用部であるロビー「TAMARIBA」に遊ぶ仕掛けがあるのは、

20~30代は旅行計画時に「誰と何をするか」を最重視し、「宿泊する場所」にはほとんど興味を持っていないことを踏まえて設計したのだとか。

今まではラグジュアリーホテル路線だった星野リゾートによる、合理的でエモいことが大好きで、SNSは生活の一部である20~30代を対象にしたホテルなのです。

軽井沢という観光地で、ミニマムでシンプルな部屋に賑やかなロビーという「旅に出よう」ではなく「あいつらと何しよう」を体現したホテルBEB5。

建築もしかり、そこでの思い出もしかり、とても気持ちのいい宿泊体験でした。おすすめです。

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BEB5のマーケティングについて書かれているnoteを見つけたので、こちらもぜひ。

最所あさみさんの有料noteもよかったです。

しかし、レストランやホテルといったリアルの場所は、一度入店したら最低でも数時間、長ければ数泊もの間まとめて顧客の関心を集め続けることができるのです。

この拘束性こそが、リアルの空間の大きな強みと言えます。


最近書いたホテル紹介noteはこちら


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