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していいシティ安藤智博「誰かの故郷に飛び込む(2日目)」

ふとした誘いからまちに繰り出す

昨晩は現地の方々や出張中の方々と、突発的に集まったミートアップ交流会が行われた。滞在中の制作プランやキャリアなどについて、各々が緩やかに話し合う時間が続いた。その後、夜も更けて一同解散し、滞在一日目の刺激に心地よく包まれながら寝床についた。

「今出れるかい?出発するよ!」

朝。急な電話がかかってきた。昨晩、交流会でお話ししたメンバーの方からのお誘い。その日は特に予定を入れていたわけでもなく、とりわけアテもなく近所を散策しようと考えていたため、ぜひ、と二つ返事で応じることに。急いで顔を洗い、適当に動きやすい格好に着替えると、自作のストラップ(カード、AirPods、少しの現金、スマホをぶら下げている)をひょいと首からかけ、部屋を飛び出した。

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指定された場所に行くと、顔馴染みの面々。

「おはようございます、昨日は楽しかったです。ありがとうございました!」

挨拶をしつつ、そのまま少し立ち話をする。晴天が気持ちよい。展示していいるデッキスペースを覗きながら、今日の流れを頭の中でボーっと考えながら、まとめていく。

「じゃあそろそろ行こうか。」

駐車場にいき、車に乗り込む。どこに行くのだろう、ただ計画を立てずに移動する日も悪くない。談笑しながら進んでいく車窓からの景色。ものの十数分で茶畑が視界に広がった。

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青々とした茶葉と、青空のコントラストが美しい。

整然と刈り整えられた茶畑の高さは思ったよりも低く、ふと茶摘みをするときはきっと腰が痛くなるんだろうな、などと考える。どうやら話を聞くところ、手摘みよりも機械で摘むことの方がずっと多いらしい。

畑を歩きながら適当に場所を見繕って、落ちていた岩を並べる。即席の椅子を用意して、富士山を眺めながら購入した唐揚げのお弁当で昼食タイムにすることにした。

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富士山を背景に、青空のもと食べるお弁当はいつもの何倍も美味しく感じる。風が心地よい。すぐに、ぺろりと食べ終わるや否や、次の目的地に向けて出発することにした。再び、車に乗り込む。

「この辺が地元だからこの光景が当たり前なんだ。」

何となく、自分なりにこの場所での暮らしに思いを巡らせてみる。山と海が一望できて、茶畑が広がる光景。もう少し滞在するとつかみ取れるようになるだろうか。

最新情報

滞在中の支援を頂いている吉原中央カルチャーセンター / 富士AIRの情報や取り組みについてはこちらをご覧ください。

また、滞在中の23日に交流会を実施する予定です。gapcapの活動だけでなく、同時期に滞在している現代美術家のRui Yamaguchiさんのホットサンドメーカーズクラブの活動もワークショップ形式で開催します。こちらもぜひ良かったらチェックしてみてください。

そして良かったら、していいシティのnoteもぜひ覗いてみてください。