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静岡に入るともう桜が咲いていた。

関西で見る桜よりピンク色が濃く見える。あとで調べると河津桜という、この伊豆の地で楽しめる早咲きの種のようだった。

植生や、時間の流れ、ちょっとした生活、町の出来方、その土地に住む人々が「当たり前」として過ごしている背景の違いを見つけられるのも、旅や滞在の楽しいところだ。

静岡・伊東市に入ってから、車で滞在場所へ向かう途中、突然視界に茶色い大きな生き物の背中のような異様な山肌が現れて驚く。大室山、と看板に出ている。

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この山に祀られている神様は、富士山の姉妹の神様だそうで、毎年1回山焼きの行事も行われているらしい。

山肌は年中この駱駝の背中のような色の訳ではなく、

「今は"きな粉餅"、山焼きの後は"ぼた餅"、そして新芽の時期には"ずんだ餅"」になる山なのだと、今回この旅で受け入れを担って下さっているホストの菊田さんがおっしゃっていた。

この日は結局夕方ごろ滞在場所へ到着し、そのまま同じくホストをしてくださっている山本さんのご自宅で、暖かい歓迎会を開いていただいた。

静岡の山のもの、海のもの、両方の大変おいしいご馳走と、遠くに春霞の海の水平線を見ながら、

山本さんご夫妻、菊田さんご夫妻、そして旅人としてこの伊東市へ滞在する荻野さん、設楽さんと、とても楽しい夜を過ごし、伊東市での初日を終えた。


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