オタクは『ワールドトリガー』を読め

タイトルが全てなので分かった人は早く読みに行っていただきたい。こちらのリンクから期間限定で120話以上読める。これさえ読んでおけば今月から始まるアニメ二期にも追いつけるだろう。
ここから先はタイトルだけでは流石に読む気にはなれない慎重派のオタクのための文章である。これ以降の文章を読むより、漫画そのものを読んだ方が100倍てっとり早いし、100倍面白いのでこちらのリンクから早く読みに行ってくれ。頼む。期間限定だから。

ワールドトリガーの面白さはその設定にあると言っていいだろう。簡単な世界観としては『ある地方都市に近界民(ネイバー)という、異世界からの侵略者が現れた。近界民からこの世界を守るため、ボーダーという組織で主人公たちが戦う。』といった感じだ。これでもかなり端折って説明している。

次に主人公だ。作者である葦原先生が主人公格として描いているキャラクターは4人いる。
1人目はメガネと冷や汗がトレードマークの三雲修(みくもおさむ)。後述する千佳の兄を探すためにボーダーに入隊したのだが、とにかく弱い。洒落にならんくらい弱い。物語は基本的に修視点で進む。
2人目は修の相棒である空閑遊真(くがゆうま)。彼こそこちらの世界を侵略してきている敵であるはずの近界民なのだが、修に協力するためボーダーに所属している。
3人目は雨取千佳(あまとりちか)。彼女はこの世界における戦うための素質(生まれもっての能力)がズバ抜けて高いのだが、性格が戦闘に向いてないのが弱点である。修と同じく行方不明になった兄を探すためにボーダーに入隊した。
最後に紹介するのは迅悠一(じんゆういち)。未来をある程度見ることができるというチート持ちであり、趣味が暗躍であるというめちゃくちゃ胡散臭い男。彼は上3人を陰ながら色々とサポートしている。

この漫画における醍醐味は『団体戦』である。ボーダーに所属する隊員は上からA級、B級、C級とランク付けされており(1人例外はいる)、B級以上の隊員は基本的に2〜4人の戦闘員+1人のオペレーターからなるチームを作っている。主人公格である修、遊真、千佳は玉狛第二(三雲隊)としてチームを組んで戦うこととなる。

ボーダー内部では隊員の戦力向上のため模擬戦を行なわれており、物語中盤ではそれがメインとして描かれる。
模擬戦は3つ、または4つのチームが同じ場所で戦うという巴戦である。模擬戦とはいうものの、その内容は『相手を1人倒すなら足の1本くらいは必要経費』だの『自分の切られた片腕をブラフとして使う』だのなかなかエグいものである。幸いなことに、ワールドトリガーの世界ではトリオンというエネルギーで作られた戦闘体で戦うため実際の肉体には影響が出ないので安心である。戦闘不能になったら自動的に戦線から離脱するようになっている。グロ描写は少ないのでグロが苦手な人は安心していただきたい。

普通の少年漫画ならバトルは一対一でやるものである。しかしワールドトリガーではルールの中なら何をやってもOK。超遠距離からの不意打ちの狙撃とか、ステルスで姿を隠してからの奇襲とか、普通の少年漫画なら悪役がやるであろう戦法を取るのがワールドトリガーにおける基本である。とにかくこの漫画における戦闘は容赦がないのだ。
そしてこの団体戦における戦略がめちゃくちゃ練り込まれている。これは言葉で説明するより漫画で読んでもらった方が絶対にいいので再三であるが、このリンクから本編を読んでいただきたい。

ワールドトリガーではキャラクターの成長がとても丁寧に描かれている。早い話が、主人公が突然覚醒したりしないのだ。ボーダーで支給される武器は基本的に量産品なのだが、主人公たちはそれを駆使して戦う。よって、ボーダー内でおける模擬戦で突然相手が知らない技を出してくるなどということはあり得ないのだ。近界民が知らない技を出してくるというのはあるが。その中で主人公は成長していく。ゆえに、戦闘シーンにおける説得力がとても高い。読者が納得しないまま物語が進むということはない。

このような、少年漫画らしくない要素を端的に表現したセリフがある。ボーダー内部の模擬戦で実況者が解説者に「気持ちの強さで勝負は決まるか」と尋ねるシーンがある。普通の少年漫画ならそうだろう。しかし解説は「気持ちの強さは関係ない」と言い放つのだ。ぼんち揚を食べながら。しかし解説は更に続けて「もし気持ちの強さで勝負が決まるなら、負けた方の気持ちは弱かったことになるのか」と続ける。一見冷淡に見えるが、その裏に見える優しさがこのワールドトリガーという漫画の世界観を端的に表している。

最後に、今ならワールドトリガーが期間限定で120話以上無料でこちらのリンクから読めるので読んでいただきたい。そして一番大事なことがある。読み終わったら自分がワールドトリガーの世界にいたらどんな戦い方をしたいか、語り合おう。これが一番大事だから。

それではさようなら。ワールドトリガー読んでね。

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